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Raspberry Pi Pico W の LED を VS Code を使って、点滅させてみた。(RP-Pico チュートリアル)

Last updated at Posted at 2023-09-12

今回は Raspberry Pi Pico W を使って、本体の LED を点滅させるところまでやってみました。
チュートリアル的な内容となります。

環境

今回の環境は下記のとおりです。

開発端末

  • OS: Windows 11 Pro
  • CPU: Intel Core i7-9750H
  • メモリ: 64GB
  • GPU: NVIDIA GeForce RTX 2070 Max-Q

Python 環境

  • Python: 3.11.0

Raspberry Pi

事前準備

まずは Raspberry Pi Pico を動作させるための環境を用意します。

PySerial のインストール

Python でシリアル通信を行うためのライブラリをインストールします。

pip install pyserial

VS Code の拡張機能のインストール

VS Code に Raspberry Pi Pico 用の拡張機能をインストールします。

MicroPico のインストール

VS Code の拡張機能である MicroPico をインストールします。

MicroPico について
MicroPico は Pico-Go からフォークされた拡張機能です。
Pico-Go は既にメンテナンスがされなくなり、 VS Code Marketplace からも削除されています。
元々は Pico-W-Go という名前でしたが MicroPico にリネームされました。

VS Code の 拡張機能 をクリックし、 micropico と入力して検索します。
インストール をクリックして、拡張機能をインストールします。
pico_vscode_01.png

MicroPico の初期設定

VS Code の 表示(V)コマンドパレット をクリックします。
pico_vscode_02.png

>MicroPico: Configure project と入力して Enter キー を押下します。
pico_vscode_03.png

Raspberry Pi Pico の準備

Raspberry Pi Pico にファームウェアを書き込んで Python (MicroPython) を動かせるようにします。

ファームウェアのダウンロード

Raspberry Pi 財団のサイトからファームウェアをダウンロードします。
利用する Raspberry Pi Pico にあわせてファームウェアを選んでください。

pico_firmware_01.png

ファームウェアの書き込み

Raspberry Pi Pico の BOOTSET ボタンを押しながら、 USB ケーブルで PC に接続します。
pico_firmware_02.png

ダウンロードしたファームウェアを RPI-RP2 にドロップします。
pico_firmware_03.png

ファームウェアの転送が完了すると、 Raspberry Pi Pico が自動的に再起動します。
以上で、ファームウェアの書き込みは完了です。

以降は USB シリアル通信経由で REPL にアクセスできます。

ファームウェアについて
今回は Python を利用するため MicroPython のインタプリタが含まれるファームウェアを書き込みました。

ファームウェアが提供されている場合は、他の言語で記述することもできます。

なお、 MicroPython は実行の都度、ソースコードから機械語に変換しながら実行するため、オーバーヘッドが大きくなります。
超音波距離センサーなどの一部のパーツは、このオーバーヘッドの影響を受け、誤差が生じるため注意が必要です。

オーバーヘッドを抑えるには、事前に機械語にコンパイルする必要があります。
C言語などで記述を行い、 UF2 ファイルにビルドします。
ビルドされた UF2 ファイルは、ファームウェアの書き込みと同様の手順で Raspberry Pi Pico に書き込みができます。
当然ですが、ビルドされた UF2 ファイルを利用する場合は、 Raspberry Pi Pico 用のファームウェアが不要になります。

Python コードの作成

サンプルコードを作成して、 Raspberry Pi Pico を動かしてみます。

サンプルコード

今回は下記のサンプルコードを使い、 Raspberry Pi Pico の LED を点滅させます。
ファイル名は main.py にしてください。

main.py
from machine import Pin
import time

led = Pin('LED', Pin.OUT)

while True:
    led.on()
    time.sleep(1)
    led.off()
    time.sleep(1)

Python コードの実行

Raspberry Pi Pico を USB ケーブルで PC に接続します。(※ BOOTSET ボタンは押しません)

VS Code のステータスバーの Toggle board connection ボタンが Pico Connected になっていることを確認します。
Pico Disconnected になっている場合はクリックして Raspberry Pi Pico に接続します。
pico_led_01.png

VS Code のステータスバーの Run current file ボタンをクリックして、実行します。
ボタンの表記が Run から Stop に変わります。
pico_led_02.png

Raspberry Pi Pico 本体の LED が点滅することを確認します。
pico_led_03.jpg

Python コードの書き込み

VS Code の 表示(V) をクリックします。
pico_upload_01.png

コマンドパレット をクリックします。
pico_upload_02.png

>MicroPico: Upload current file to Pico と入力して、 Enter キー を押下します。
pico_upload_03.png

Python コードの実行(スタンドアローン)

Raspberry Pi Pico の USB ケーブルを PC から外し、 USB 充電器やモバイルバッテリーなどに接続します。
LED が点滅すれば OK です。

参考文献

下記の書籍とサイトを参考にさせて頂きました。

  • 福田 和宏 . 最新Pico W対応! ラズパイPico完全ガイド . 株式会社日経BP , 2023

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