はじめに
今日のXのランキングで、Hermes agentがOpenRouterで1位を取ったという投稿が1位になっていました。(ややこしいですね笑)前回の記事で、Hermes agentの基本的な使い心地をまとめまいした。
今回はその続編として、実際に手元の環境でHermes Agentをアップデートしながら、以下を確認してみました。
- 前回の会話内容を本当に覚えているのか
- hermes update 後も記憶は保持されるのか
- v0.13.0 で何が増えたのか
結論からいうと、Hermes Agentは「その場で賢く答えるAI」ではなく、「使うほど運用しやすくなる学習システム」という印象が強くなりました!
この記事は、IBM Bobと作成しています。
検証環境
今回の検証で見たポイントは次の通りです。
- バージョン: v0.8.0 → v0.13.0
- リリース日: 2026.4.8 → 2026.5.7
- 反映された更新: 3,919コミット分
- 既存データ: セッション履歴・メモリともに保持
検証結果の要約です。
✅ 記憶機能は正常に動作
- セッション履歴: /Users/hinano/.hermes/sessions/
- 永続メモリ: /Users/hinano/.hermes/memories/USER.md
- 前回の会話(ターミナルの色設定)を完全に記録
✅ hermes insights - 使用統計・分析機能
✅ hermes sessions browse - セッション再開機能
✅ hermes logs - ログ管理・フィルタリング
✅ hermes profile - プロファイル管理
✅ hermes acp - エディタ統合
✅ hermes dashboard - Web UIビルドが必要
検証1: 前回の記憶を覚えているか確認
最初に試したのは、前回の検証時点の内容を覚えているかどうかです。
前回は2026年4月13日にHermes agentを触っていて、ターミナルの色設定などを会話の中で扱っていました。今回その内容を確認したところ、前回のやり取りを正確に保持していました。
確認できたこと
- 前回の会話内容を覚えていた
- ターミナルの色設定に関する話題も保持していた
- 一時的な文脈ではなく、永続的に記録されていた
永続メモリの仕組み
Hermes Agentは、単にその場の会話履歴を持つだけではありません。保存先も比較的わかりやすいです。
- 永続メモリ:
/Users/hinano/.hermes/memories/USER.md - セッション履歴:
/Users/hinano/.hermes/sessions/ - 過去会話の検索:
session_search()
この構成があるので、「前に何を話したか」を再利用しやすいです。
実務でも、環境設定・好み・継続タスクの前提を毎回説明しなくてよいのはかなり便利です。
コマンドによって出力形式が違うのも面白かったです。
以下は、hermes dashboardを実行した時の出力。webサイトにとんで、過去の内容や会話を見れました。

検証2: v0.8.0からv0.13.0へアップデート
次に、古い状態からそのままアップデートしてみました。
アップデート前の状態は以下でした。
- バージョン: v0.8.0
- 最新との差分: 3,919コミット
- リリース時期: 2026年4月8日版
実際の更新は hermes update で実施しました。
hermes update
アップデート結果
- v0.8.0 → v0.13.0(5バージョン分アップデートし、2026年4月8日 → 2026年5月7日リリースへ更新)
- 3,919コミット分の変更を適用
- 既存のセッション履歴とメモリは完全に保持
かなりのコミット分ありましたが、すぐにアップデートされました。
アップデートしても過去データが全く消えていなかったことから、単発利用よりも「育てて使う」前提の設計がかなり強いと感じました。
検証3: v0.13.0の新機能を触ってみる
今回のアップデートで特に気になったのは、可観測性と管理まわりの強化です。
前回よりも「便利になった」だけでなく、「運用しやすくなった」と感じる機能が増えていました。
3-1. hermes insights - 使用統計・分析
まず面白かったのがhermes insightsです。
これはHermesの利用状況を見える化する機能です。
確認できたポイントは以下です。
- トークン使用量の把握
- コスト管理
- ツール使用統計
- 曜日別・時間別のアクティビティ傾向
実用面で、無駄なコストやいつどんな使い方が多いかを振り返られるので、継続運用やチーム利用での価値がさらに高くなるなと思います。
3-2. hermes sessions - セッション管理の強化
次に便利だったのがセッション管理です。
特に sessions browse がかなり実用的でした。
主な機能は以下です。
-
sessions browse: 過去セッションを検索して再開 -
sessions stats: セッション統計の確認 -
sessions export: JSONL形式でエクスポート
これによって、「前に途中まで進めた作業」を拾いやすくなります。
例えば、シニアエンジニアが若手エンジニアを教育する際に、どんな風に作業していたのか確認したい。となった時に、実際に実行したコマンドの流れを振り返れていいなあと思いました。
3-3. hermes logs - ログ管理
ログ管理も強化されていました。
見られる内容は次の通りです。
- リアルタイム追跡
-
-fオプションによる追従表示 - ログレベルでのフィルタ
- セッションID指定
- 時間範囲指定
3-4. hermes profile - プロファイル管理
hermes profile では、複数の独立したHermes環境を扱えます。
例えば以下のような使い分けができそうです。
- 個人開発用プロファイル
- 会社用プロファイル
- 検証用プロファイル
- 特定プロジェクト専用プロファイル
設定を混ぜずに運用できるので、プロジェクトごとに前提が異なる環境で便利です。
「この案件だけ別設定にしたい」がやりやすくなります。
3-5. hermes acp - エディタ統合
エディタ統合も強化されていました。
対応先としては以下が挙がっています。
- VS Code
- Zed
- JetBrains系IDE
普段の開発環境の中でそのままAIアシスタントを使えるので、CLI中心の人だけでなくIDE中心の人にも入りやすくなっています。
3-6. hermes dashboard - Webダッシュボード
ブラウザベースで管理できるhermes dashboardも追加されていました。
- Web UIで管理可能
- ポート9119で起動
- 初回はWeb UIのビルドが必要
今回は「使えること」は確認できましたが、初回ビルドが必要なので、すぐ開けない点は少し注意です。
ただ、可視化された管理画面があるのは導入ハードルを下げる要素だと思います。
v0.13.0アップデート内容サマリ
今回の検証で見えた主要改善をまとめるとこんな感じです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 可観測性 | insights, logsで利用状況や挙動を追いやすくなった |
| セッション管理 | browse機能で過去セッションの再利用がしやすくなった |
| プロファイル管理 | 用途別にHermes環境を分けやすくなった |
| エディタ統合 | ACP対応でIDEから扱いやすくなった |
| 開発活動 | 1か月で5バージョンアップ、209 PR、82件の問題解決 |
| 統計情報 | 28ツールセット、78スキル |
おわりに
v0.13.0をサクッと触ってみて、以下2点が強化されていることがわかりました。
- 記憶の継続性: アップデート後も過去のセッション履歴とメモリが完全に保持
- 運用基盤の充実: insights、logs、profileなど、継続利用を支える機能が充実
セキュリティ面や、Tool Gatewayという機能により、他ツールとの連携も強化されているようです!
