ログイン画面
ログイン画面はパソコンを起動したとき、最初に意識する画面です。
LinuxでGUIにログインする場合はたいてい、ディスプレイマネージャーを起動させます。
反Gnomeである私はGnomeDisplayManagerが使いたくないため、ずっとLightDMを使用しています。
しかし、デフォルトのlightdm-gtk-greeterははっきりいって汚く、とてもエレガントとは言えません。
LightDMにはGreeterという機能により見た目をカスタマイズできるのですが、ArchLinuxに対応しているGreeterはものすごく少ないのです。
- lightdm-gtk-greeter
- lightdm-slick-greeter
- lightdm-deepin-greeter
まともにインストールできるものだと、これくらいしかありません。更に、これらのものはどれも問題を抱えています。
lightdm-gtk-greeterは汚いし、lightdm-slick-greeterは設定が適用されません。lightdm-deepin-greeterはデスクトップ環境であるDeepinそのものが依存関係になっているため、Greeterを使いたいだけなのに大量のディスク容量を使用してしまいます。
そんな状況を打開しようと、ArchWikiを漁った結果見つけたのがlightdm-webkit2-greeter
です。
存在は知っていたのですが、Greeterの説明を見てもよくわからなかったのでずっと放置していました。
しかし、他のGreeterがまともに使えず、諦めていたので試しにインストールしてみたら天国でした。
lightdm-webkit2-greeter
このGreeterはHTMLとJSで自由にテーマを変更できます。そしてすでに完成しているテーマがネット上にたくさん公開されています。
GitHubで見つけただけでも数十個ありました。
その中から、Adaptaテーマに合っているテーマを厳選して2つ紹介したいと思います。
Greeterの導入
インストール
テーマの土台となるGreeterを入れないと話が始まらないためまずはGreeterをインストールしましょう。
AURから導入するため、先にyayをインストールしておいてください。
yay -S lightdm-webkit2-greeter
インストールが完了したらGreeterを変更していきます。
設定の適用
sudo nano /etc/lightdm/lightdm.conf
Root権限でnanoを起動し、[Seat:*]
にある
...
#greeter-session=
...
を
...
greeter-session=lightdm-webkit2-greeter
に変更してください。
これでGreeterの適用は完了です。
テーマ紹介
テーマは自分で探してもいいですが、lightdm-webkit-greeter用とlightdm-webkit2-greeter用とがあるので注意してください。
lightdm-theme-sapphire
スクリーンショットは公式GitHubから引用。
非常に洗練されて高機能なテーマです。
こちらのページでデモを試すこともできます。
ソースコードはこちらです。
インストール
AURにあるため簡単にインストールできます。
yay -S lightdm-webkit2-theme-sapphire
lightdm-webkit-modern-arch-theme
スクリーンショットは公式GitHubから引用
lightdm-deepin-greeterのようなmacOSのような雰囲気のテーマです。
UIがとてもきれいです。
公式にはデモページがあったのですが、2019/10/18現在ではリンク切れしています。
インストール
こちらはAURにないため手動でインストールする必要があります。
cd
git clone https://github.com/lveteau/lightdm-webkit-modern-arch-theme.git
cd lightdm-webkit-modern-arch-theme
sudo ./install.sh
sudo rm /usr/share/lightdm-webkit/themes/ltheme/README.md
cd
rm -r lightdm-webkit-modern-arch-theme
背景画像の変更
このテーマではGUIの設定が用意されていないため、背景の画像を変更するには直接差し替える必要があります。
sudo mv /usr/share/lightdm-webkit/themes/ltheme/main-bg.png main-bg.png.bak
sudo cp /path/to/background/image.png /usr/share/lightdm-webkit/themes/ltheme/
テーマ適用
テーマの適用は/etc/lightdm/lightdm-webkit2-greeter.conf
を編集して行います。
[greeter]``webkit_theme
の値を変更します。
設定できる値は以下のコマンドで確認できます。
ls /usr/share/lightdm-webkit/themes/
今回は「lightdm-webkit-modern-arch-theme」が入っているltheme
を設定してみます
...
[greeter]
debug_mode = false
detect_theme_errors = true
screensaver_timeout = 300
secure_mode = true
time_format = LT
time_language = auto
webkit_theme = ltheme
...
ログアウトしてみて設定が適用されているか確認してください。