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LEGO 部品を利用した回転型倒立振子のレシピを公開!(第 2 回:電子工作)

Last updated at Posted at 2022-09-29

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YouTube 「かーたー」チャンネル

1. はじめに

 今回は,製作した回転型倒立振子に取り付けられている DC モータとロータリエンコーダを,マイコンシールド "MinSegShield M2V5" に接続する際に用いるケーブルを加工する手順を説明します.

 なお,電子工作は自己責任でお願いしますね.

2. アームが取り付けられたモータの配線

 エンコーダ付きのギヤード DC モータとしては,DFRobot 社の FIT0481 (Micro Metal Geared motor w/Encoder - 6V 530RPM 30:1) を使用しています.

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DFRobot 社のエンコーダ付きのギヤード DC モータ (FIT0481)

 それでは,ケーブルの加工をしていきます.

 秋月電子通商さんからコネクタ付コード 6P (H) (通販コード:C-05719)を,3 本ほど購入してください.2 本はモータ部で,1 本は振子部で利用します.

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秋月電子通商さんから購入した「コネクタ付コード 6P (H)」
(通販コード:C-05719)

また,線を長くするために,1 m 程度の 6 芯の延長用ケーブルも用意してください.絶縁層が厚いものなどは硬くて負荷となってしまいますので,柔らかい素材のものをご使用ください.今回は,研究室にあったフラットケーブル(リボンケーブル)を使用しました.

 つぎに,以下の手順で 2 本のコネクタ付コード 6P (H) を 1 m 程度の 6 芯のケーブルと接合します.

  • 熱収縮チューブ (5mm) を 1 cm 程度の長さに切断します(12 個用意).
  • コネクタ付コード に切断した熱収縮チューブを入れておきます.

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  • 以下のように,半田で 2 本のコネクタ付コード延長用ケーブルと接合します.
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  • 半田で接合したら,熱収縮チューブを接合部にずらします.そして,半田ごてをあててチューブを収縮させ,接合部を補強します.
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  • さらに接合部を補強するため,ダイソーさんで購入した結束バンドで締め付けます.
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 以上の作業により,モータ用のケーブルが完成しました.
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最後に,作成したケーブルの両端(オスのコネクタ)を,

  • マイコンシールド "MinSegShield M2V5" のメスのコネクタ M1
  • ギヤード DC モータの後方にあるメスのコネクタ

に挿し込んでください.

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3. 振子が取り付けられたエンコーダの配線

 振子用の角度センサとしては,AUTONICS 社のロータリエンコーダ (E20S2-360-3-V-5-R) を使用しています.

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AUTONICS 社のエンコーダ (E20S2-360-3-V-5-R)

 まず,エンコーダを箱から取り出してください.

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Z 信号は使用しません.また,シールド線は外皮の内部では,網状の金属線となっています.

エンコーダのコードは硬いので,そのまま使用すると,アームを回転させたときに,バネのような反力を生じてしまいます.そこで,ワイヤーストリッパーで断片的(1 cm くらいごとに)に外皮部分を剥がします

 そのために,コードの先端部分を切り落とします.

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そして,ワイヤーストリッパーの 2.0 mm の部分を利用し,コードの外皮を断片的に剥がしていきます.シールド部分(網状の金属線)は不要ですので,切り取ってください.

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シールドはノイズを遮断する役割があります.しかし,本実験装置のモータは小型であり,アームを回転させたときの負荷になってしまう(バネのような反力を生じてしまう)ので,あえて使用しないことにします.

コードの外皮を半分程度を残し,以下のような感じにします.この段階で忘れずに LEGO 部品にコードを通しておいてください

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  • 熱収縮チューブ (5mm) を 1 cm 程度の長さに切断します(4 個用意).
  • コネクタ付コード(コネクタ側の内側 4 つ)に切断した熱収縮チューブを入れておきます.

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  • 以下のように,半田でコネクタ付コードエンコーダのコードと接合します.
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  • 半田で接合したら,熱収縮チューブを接合部にずらします.そして,半田ごてをあててチューブを収縮させ,接合部を補強します.

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  • さらに接合部を補強するため,ダイソーさんで購入した結束バンドで締め付けます.

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 以上の作業により,エンコーダ用のケーブルが完成しました.

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最後に,ケーブルの先端(オスのコネクタ)を,マイコンシールド "MinSegShield M2V5" のメスのコネクタ M2 に挿し込んでください.

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4. おわりに

 今回は,第 1 回で製作した回転型倒立振子に取り付けられている DC モータとロータリエンコーダとマイコンシールド "MinSegShield M2V5" を接続するために,ケーブルを加工する手順を説明しました.

 次回は,完成した回転型倒立振子のパラメータ同定について説明します.

(終わり)

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