はじめに
AlteryxのWeekly Challenge #265 を使って、
「従業員の労働時間の評価」のデータ分析をしてみました!
分析の目的
本分析では、2023年1月の初勤務日から3月31日までの期間における、5名の従業員の勤務シフトデータを対象に、以下の指標を算出・可視化することを目的としました。
・各従業員の勤務シフト総数
・4時間を超えるシフト数および4時間未満のシフト数
・分析期間中の非稼働日数の合計
・4時間未満のシフト割合(%)の算出
使用データと主な指標
<使用データ>
📅 期間:2023年1月〜3月31日(開始日は従業員によって異なる)
👤 対象:5名の従業員(Employee_ID)
🗂 各シフトの勤務時間情報を含む勤務シフトデータ
使用ツールと処理概要(Alteryx)
<使用ツール>
・ Input Dataツールで勤務シフトデータを読み込み
・ DateTimeParseで日付型に変換
・ Generate Rowsツールで2023年1月1日〜3月31日の全日付を作成
・ Append Fieldsツールで従業員ごとに全日付の組み合わせを作成
・ Joinツールでシフトデータと全日付データを結合し、勤務の有無を判定
・ Formula:以下のフラグを作成
✅ 勤務したか(Is_Worked)
⏱ 4時間超シフト(Is_Over4H)
⏳ 4時間未満シフト(Is_Under4H)
・ Summarizeツールで従業員別に各種件数を集計
・ 非稼働日数を計算(期間日数 - 勤務日数)
・ 4時間未満シフト割合を計算
・ 最終的な集計結果をExcel等に出力
分析結果
従業員ID | 総シフト数 | 4時間超のシフト数 | 4時間未満のシフト数 | 非稼働日数 | 4時間未満のシフト割合 |
---|---|---|---|---|---|
EF789 | 46 | 46 | 0 | 44 | 0% |
GH012 | 46 | 23 | 23 | 44 | 50% |
AB123 | 62 | 38 | 24 | 27 | 38.5% |
CD456 | 25 | 25 | 0 | 64 | 0% |
IJ345 | 18 | 0 | 18 | 70 | 100% |
考察
💡 EF789、CD456:すべて4時間超シフト ➕ 勤務日数も多く、安定した長時間勤務が見られる。
💡 GH012:勤務数は多いが、その半数が短時間。柔軟なシフト運用の可能性。
💡 AB123:勤務数最多。長短のバランスが良く、多忙かつ柔軟に対応している印象。
💡 IJ345:すべて短時間勤務かつ勤務日数が少ない。パートタイムや限定勤務の可能性。
分析の工夫・改善点
・元データはそのままでは分析に適していなかったため、データを従業員単位で分割し、個別の分析が可能な形に整形した。
・各従業員について、2023年1月における最初の勤務日を特定し、分析の起点とした。
・勤務日ごとに請求時間を合計し、1日ごとの勤務時間を算出した。
・勤務時間が 4時間を超えるか未満かで分類し、それぞれの件数をカウント。
・最後に、4時間未満のシフトの割合(%)を算出し、勤務傾向を可視化した。
おわりに
・本分析では、従業員ごとの勤務シフトを詳細に可視化することで、労働時間の偏りや短時間勤務の傾向を把握することができた。
・Alteryxなどのツールを活用することで、データの前処理から集計・可視化までを効率的に行うことができた点は、大きな利点であった。
・一方で、分析期間の起点設定や、主計期間の取り方には判断の難しさがあり、目的や状況に応じた柔軟な対応が求められた。
参考
*【ウィークリーチャレンジ#292】Alteryx : 世界の幸福度を分析してみた
(https://qiita.com/Anna-Fukushima/items/7156ff3a257b25d2b8c4)
*【ウィークリーチャレンジ#275】 Alteryx:書店の販売分析
(https://qiita.com/Anna-Fukushima/items/57ddd23c47a8a45a16a1)