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Arch LinuxをブートできるUSBメモリを用意する〜Arch LinuxをT2チップを備えない古いIntel Macにインストールしようとする日々その1

Last updated at Posted at 2023-12-18

Arch Linuxに前から興味がありました.Apple Silicon Mac向けの最初のLinuxディストリビューションであるAsahi LinuxがArch Linuxベースであるというところから強く興味を持ちました.Linuxの仕組みを深く知りたいというのも動機の1つです.@mnishiguchi さんがArch Linux使いになったと聞き,いよいよArch Linuxをやってみようと決意しました.この記事は,Ubuntuはよく使うが,Arch Linuxは初めてという私 @zacky1972 が,まずは手近なT2チップを備えていない古いIntel MacにArch Linuxをインストールして習得していく過程を記録する駄文です.

シリーズ

  1. Arch LinuxをブートできるUSBメモリを用意する(本記事)
  2. デュアル・ブート環境にするためにパーティションを区切る
  3. いよいよArch Linuxをインストールする
  4. ネットワークの設定を見る
  5. Mac Pro (Mid 2010)にArch Linuxをインストールする
  6. ネットワークが繋がらない最小構成のままElixirをインストールして実行してみる
  7. ネットワークが繋がらない最小構成のままElixirをasdfではなくソースコードビルドしてインストールする

まず公式ドキュメントを見る

何はともあれ,公式ドキュメントからです.

インストール手順を読もうとします.

あれ?Macについて書いていないぞ?

検索するとありました.

なになに?

This page complements the Installation guide with instructions specific to Apple Macs.

ということは,さっきのインストール手順と合わせ読まないといけないのね.

Pre-installation

というわけで,Macの2. Pre-installationを読みます.

2023年12月現時点では,「ファームウェアのアップデートはmacOSでしてね」「ColorSyncを開いてカラープロファイルを保存してね」「ボリュームを調整しておいてね.そのまま起動音のボリュームになるよ」の3点が書かれていました.

さしあたり,ファームウェアが最新であることを確認して,ColorSyncの設定をDropboxに放り込んでおき,ボリュームが適切であることを確認しました.

次にインストールガイドのPre-instllationを読みます.

Downloadを開きます.

基本,Bittorrentでダウンロードするということでした.

私が普段使っているMacに,Bittorrentのクライアントを入れようとします.Homebrewで入れる方法を探したところ,下記を見つけました.

そこで,次のコマンドでインストールしました.

brew install qbittorrent

下記のページの Magnet link を開くと,「このWebページで“qBittorrent”を開くことを許可しますか?」とメッセージが出るので許可しますが,その後,「qBittorrent”が悪質なソフトウェアかどうかをAppleでは確認できないため、このソフトウェアは開けません。」と出ました.

「Finderに表示」をクリックして,qBittorrentを開くとして,「“qBittorrent”が悪質なソフトウェアかどうかをAppleでは確認できないため、このソフトウェアは開けません。」に対して「開く」を押し,その後,認証の画面が出るので,"I Agree"を押します.

再度,下記のページの Magnet link を開くと,qbittorrentを起動する旨,メッセージが出るので許可します.

ダウンロードが無事始まりました.

ダウンロード後に,念のため,sha256sumコマンドで確認します.

次に installation medium ということで,USBメモリを用意して,ダウンロードしたイメージをUSBメモリに書き込みます.

Macで行う方法は次のとおりです.

まずUSBメモリをMacに挿して,次のコマンドを実行します.

diskutil list 

そうすると私の環境では,次のように表示されました.

diskutil list
/dev/disk0 (internal, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:      GUID_partition_scheme                        *1.0 TB     disk0
   1:             Apple_APFS_ISC Container disk1         524.3 MB   disk0s1
   2:                 Apple_APFS Container disk3         994.7 GB   disk0s2
   3:        Apple_APFS_Recovery Container disk2         5.4 GB     disk0s3

...

/dev/disk12 (external, physical):
   #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
   0:     FDisk_partition_scheme                        *15.5 GB    disk12
   1:             Windows_FAT_32                         15.5 GB    disk12s1

最後のが,external, physicalとなっているので,これがUSBメモリなのでしょう.実際,Windows_FAT_32となっていますし.

私の場合には,/dev/disk12でしたが,皆さんの環境ではおそらく違う値になっていることでしょう.この文字列を仮に$USB_MEMORYと表現することにします.

次のようにディスクを消去します.

diskutil eraseDisk MS-DOS UNTITLED $USB_MEMORY

次のようにしてUSBメモリをアンマウントします.

diskutil unmountDisk $USB_MEMORY

最後に意を決して書き込みます.仮にダウンロードしたイメージファイルのパスを/path/to/archlinux-image.isoとします.sudoコマンドを使っているので,MacOSのログインパスワードが聞かれます.

sudo dd if=/path/to/archlinux-image.iso of=$USB_MEMORY conv=fsync oflag=direct status=progress

出来上がったUSBメモリを用いて,live環境をブートします.

Intel Macの場合には,起動時にoptionキーを長押しすると,起動メディアの選択になります.

こんな感じになると思うので,

booting_choose_macOS.png

右矢印キーを押してUSBメモリを選択し,Enterします.

booting_choose_USBmemory.png

すると見慣れたGRUBの起動画面になります.一番上のArch Linux install mediumを選択します.多分2番目を選択すると,読み上げてくれるのかな?

GRUB.png

起動が始まります.起動の途中で "Welcome to Arch Linux!"と,温かく出迎えてくれます.

WelcomeToArchLinux.png

しばらく待つと,下記のようにコマンドラインになります.やった!

CommandLine.png

なお,この時点では,まだSSDに何も書き込んでいないので,引き返せます.

諸々いじってみる

私が最初に起動させたのは,機種IDがMacBookAir6,1でした.下記ページを見ると,MacBook Air (11-inch, Early 2014)に該当します.

最初にキーボードの設定を必要があるのですが,私のMacBookはUS配列なので,このままでOKです.日本語配列の場合には,いろいろ設定する必要があるのでしょうね.

次に,ネットワークに繋いでみます.

Apple Thunderbolt - ギガビットEthernetアダプタというものを合わせて購入して持っています.下記だと思います.

これを接続して,インターネットにつながっている有線LANに繋いでみます.その上で,次のコマンドを実行すると,何やら,つながっているっぽいことがわかります(ループバックの他に,イーサーネットがつながっているように出力される).

ip link

試しに適当な外部のIPアドレスにpingを打ってみると,反応してくれます.やった!インターネットにつながっている!

今日までに試したのは,ここまでです.少しずつ育てていきます.次はSSDへのインストールかなあ.

Linuxへの深い理解をしたいというのがArch Linuxを習得しようとする動機の1つなので, @mnishiguchi さんの話では archinstall コマンドを使えば楽勝だということなのですが,あえてそれを用いずに,1つ1つ基本的なコマンドを確かめながらインストールしていこうと考えています.archinstall コマンドを使うのだと,Ubuntuのインストーラーを使うのと同程度にしか,Linuxを理解できないと思いましたので! 楽したい人は,このシリーズの続きを読むのではなく,archinstallの使い方を調べてくださいませ.

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