はじめに
システムのセキュリティと効率的な運用のためには、ユーザーとグループの管理が重要です。ここでは、useradd
、usermod
、groupadd
、passwd
の基本的な使い方を紹介します。
コマンド説明
useradd
- 新しいユーザーの追加
useradd
コマンドは、新しいユーザーをシステムに追加するために使用されます。
主なオプション
-m : ホームディレクトリを作成
-d : ホームディレクトリのパスを指定
-s : ログインシェルを指定
-G : ユーザーを追加するグループを指定
# 例
useradd [オプション] ユーザー名
# 新しいユーザー john を追加し、ホームディレクトリを作成:
sudo useradd -m john
# 新しいユーザー john を追加し、特定のホームディレクトリとシェルを指定:
sudo useradd -m -d /home/john -s /bin/bash john
usermod
- ユーザーの変更
usermod
コマンドは、既存のユーザーアカウントを変更するために使用されます。
主なオプション
-d : 新しいホームディレクトリを指定
-G : ユーザーを追加するグループを指定
-s : 新しいログインシェルを指定
-l : 新しいログイン名を指定
# 例
usermod [オプション] ユーザー名
# ユーザー john のホームディレクトリを変更:
sudo usermod -d /new/home/john john
# ユーザー john を追加グループ admin に追加:
sudo usermod -aG admin john
# ユーザー bob のログインシェルを変更
sudo usermod -s /bin/zsh bob
# 新しいユーザー alice を追加し、特定のグループに追加
sudo useradd -m -G developers alice
groupadd
- 新しいグループの追加
groupadd
コマンドは、新しいグループをシステムに追加するために使用されます。
# 例
groupadd [オプション] グループ名
# 新しいグループ developers を追加:
sudo groupadd developers
# グループ managers を追加し、ユーザー carol をそのグループに追加
sudo groupadd managers
sudo usermod -aG managers carol
passwd
- ユーザーパスワードの設定
passwd
コマンドは、ユーザーのパスワードを設定または変更するために使用されます。
# 例
passwd [ユーザー名]
# 現在のユーザーのパスワードを変更:
passwd
# ユーザー john のパスワードを変更:
sudo passwd john
おわりに
ユーザーとグループの管理の基本的なコマンドを使用することで、システムのセキュリティを維持し、ユーザーの管理が効率的に行えます。
次からの記事では、ネットワーク設定について解説します。
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