はじめに
シェルスクリプトは、複数のコマンドを一連のタスクとして自動化するために使用される強力なツールです。ここでは、シェルスクリプトの基本的な書き方と基本文法を紹介します。
シェルスクリプトの作成
シェルスクリプトは通常、テキストエディタを使用して作成され、.sh
拡張子を持ちます。
-
スクリプトファイルの作成:
nano script.sh
-
シバン(Shebang)の追加:
スクリプトの最初の行に以下を追加して、スクリプトをどのシェルで実行するかを指定します。#!/bin/bash
基本的なスクリプトの構造
#!/bin/bash
# コメントは#から始まります
echo "Hello, World!" # 文字列を出力
# 変数の定義
name="Alice"
echo "Hello, $name"
# 条件分岐
if [ "$name" == "Alice" ]; then
echo "Welcome, Alice!"
else
echo "Who are you?"
fi
# ループ
for i in {1..5}; do
echo "Number: $i"
done
基本的な文法
コメント:# を使ってコメントを追加できます。
# これはコメントです
変数:変数の定義は = で行い、アクセスする際は $ を使用します。
greeting="Hello"
echo $greeting
条件分岐:if 文を使って条件を評価します。
if [ "$var" -eq 1 ]; then
echo "True"
else
echo "False"
fi
ループ:for ループや while ループを使って繰り返し処理を行います。
for i in {1..10}; do
echo "Iteration $i"
done
関数:関数を定義して再利用可能なコードブロックを作成します。
my_function() {
echo "This is a function"
}
my_function
応用例
ディレクトリ内の全ファイルを表示
#!/bin/bash
for file in *; do
echo "Found file: $file"
done
バックアップスクリプト
bash
#!/bin/bash
src="/path/to/source"
dest="/path/to/destination"
tar -czf "$dest/backup_$(date +%F).tar.gz" "$src"
echo "Backup completed."
おわりに
シェルスクリプトを使用することで、タスクの自動化や繰り返し処理が簡単に行えるようになります。
次の記事では、データのバックアップと復元について説明します。
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