ファイルの比較と差分の確認（連載第19回/25回）

はじめに

ファイルの内容を比較し、差分を確認することは、ソースコードの変更や設定ファイルの更新など、多くのシナリオで重要です。ここでは、diff と cmp の基本的な使い方を紹介します。

コマンド説明

diff - ファイルの差分を表示

diff コマンドは、2つのファイルの違いを行単位で比較し、差分を表示します。一般的に、ソースコードのバージョン管理やテキストファイルの変更点の確認に使用されます。

主なオプション
-u : ユニファイド形式で表示
-c : コンテキスト形式で表示
-i : 大文字と小文字を無視して比較
-r : ディレクトリを再帰的に比較

diff [オプション] ファイル1 ファイル2
# 2つのファイルをユニファイド形式で比較：
diff -u file1.txt file2.txt
# 2つのディレクトリを再帰的に比較：
diff -r dir1/ dir2/
# テキストファイルの変更点を確認
# このコマンドは、2つのテキストファイルの差分をユニファイド形式で表示します。
diff -u old_version.txt new_version.txt
# ディレクトリ全体の差分を比較
# このコマンドは、2つのディレクトリの差分を再帰的に比較します。
diff -r project_old/ project_new/

cmp - バイナリファイルの比較

cmp コマンドは、2つのファイルをバイト単位で比較し、最初に異なるバイトを表示します。バイナリファイルやテキストファイルの比較に使用されます。

主なオプション
-l : 異なるバイトの場所と値を表示
-s : 異なるバイトが見つかった場合、メッセージを表示せずに終了ステータスを返す

cmp [オプション] ファイル1 ファイル2
# 2つのファイルをバイト単位で比較：
cmp file1.bin file2.bin
# 異なるバイトの場所と値を表示：
cmp -l file1.bin file2.bin
# バイナリファイルの違いを確認
# このコマンドは、2つのバイナリファイルの最初の違いを表示します。
cmp file1.bin file2.bin
# 異なるバイトの詳細情報を表示
# このコマンドは、異なるバイトの場所と値を表示します。
cmp -l file1.bin file2.bin

おわりに

ファイルの比較と差分の確認の基本的なコマンドを使用することで、ファイルの変更点を効率的に特定し、必要な対応を迅速に行うことができます。

次からの記事では、ソフトウェアのインストールとアンインストールについて解説します。

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