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【2025年版】WindowsのVSCodeでClaude CodeとSerena MCPを連携させるための完全手順(古い記事でハマった人向け)

Last updated at Posted at 2025-09-16

はじめに

最近、AnthropicのClaude CodeをVSCodeで使い始め、より高性能化するためにSerena MCPを導入しようと考えました。

Qiitaの既存の記事(こちらの記事)を参考に設定を進めましたが、ツールの仕様が大きく変更されており、多くのエラーに遭遇してしまいました。

この記事では、2025年9月現在の最新の仕様に基づいた、Windows環境でSerena MCPを正しく設定するための手順を、ハマりどころの解説と共にまとめています。この記事にたどり着いたあなたも、きっと同じ問題で悩んでいるはずです。

最初に結論:これが現在の正解手順!

時間がない人向けに、先に最終的な手順のまとめを載せます。詳細は後述)

  1. uvのインストールとPath設定
  2. run_serena.batというラッパースクリプトを作成し、uvxの複雑なコマンドをその中に記述する
  3. VSCodeのターミナルで、--scope project オプションを付けて claude mcp add コマンドを実行する
  4. プロジェクトフォルダ直下に .mcp.json が作成されていることを確認する
  5. claude mcp listで接続を確認し、初回起動時に表示されるセキュリティプロンプトを許可する

これまでの記事では動かなかった「ハマりどころ」

なぜ古い手順ではうまくいかないのか? 私が直面した問題点は以下の通りです。

1. claude mcp addコマンドの引数の仕様が全く違う

以前は --command--arg といったオプションで引数を指定していましたが、現在のバージョンではこれらのオプションは存在しません。ヘルプを見ても引数の渡し方が非常に分かりにくく、--fromなどを直接渡そうとすると unknown option エラーで弾かれてしまいます。

2. 設定ファイルの場所と名前が変わった

これまでは、ユーザーのホームフォルダ(C:\Users\YourUsername)にある.claude.jsonに設定を追記するのが一般的でした。

しかし、現在の仕様では claude mcp add --scope project を使うと、プロジェクトのルートフォルダ.mcp.json という全く新しいファイルが作成されます。これに気づかず、ずっと.claude.jsonを眺めて「設定が書き込まれない!」と悩んでいました。

3. CLIツールの挙動が不安定

--scopeオプションを付けずにコマンドを実行すると、「成功した」というメッセージが表示されるにも関わらず、実際にはファイルに何も書き込まれていませんでした。これはツール側のバグかもしれません。

【完全版】設定手順の詳細

Step 1: uvのインストール

公式の手順に従ってuvをインストールします。

# 公式のインストールコマンド
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

# インストール後、パスに追加(一時的)
$env:Path = "C:\Users\username\.local\bin;$env:Path"

【重要】環境変数の永続的な設定について

上記の$env:Path = ...というコマンドは、現在開いているターミナルでしか有効になりません。PCを再起動してもuvコマンドが使えるようにするには、以下のどちらかの方法で永続的に設定してください:

方法1:Windowsの設定画面から

  1. Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. sysdm.cpl と入力してEnter
  3. 「詳細設定」タブ → 「環境変数」ボタンをクリック
  4. ユーザー環境変数の「Path」を選択して「編集」
  5. C:\Users\YourUsername\.local\bin を追加

方法2:PowerShellから永続的に設定

[Environment]::SetEnvironmentVariable("Path", $env:Path + ";C:\Users\$env:USERNAME\.local\bin", "User")

Step 2: バッチファイルの作成

claudeコマンドの引数解釈の問題を回避するため、以下の内容でバッチファイルを作成します。これが最も確実な方法です。

ファイル名:run_serena.bat

@echo off
uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena-mcp-server --context ide-assistant --project "C:\path\to\your\project"

【重要】 --projectの後のパスは、ご自身のプロジェクトのパスに必ず書き換えてください。

実際の例:

@echo off
uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena-mcp-server --context ide-assistant --project "C:\Users\myname\Documents\my-project"

作成したrun_serena.batは、uv.exeと同じ C:\Users\YourUsername\.local\bin に保存します。

Step 3: Claude MCPサーバーの追加

VSCodeでプロジェクトを開き、ターミナルで以下のコマンドを実行します。

claude mcp add --scope project serena run_serena.bat

Step 4: 設定の確認

実行後、プロジェクトフォルダに.mcp.jsonが作成されていれば成功です。

最後にclaude mcp listを実行し、✓Connectedと表示されることを確認します。

Step 5: 初回起動とセキュリティ確認

その後、claudeを起動すると、初回のみセキュリティ確認画面が表示されます。

Use this and all future MCP servers in this project を選んでEnterを押せば、すべての設定は完了です。

まとめ

AI関連のツールは開発のスピードが非常に速く、数ヶ月前の情報がすぐに古くなってしまうことを痛感しました。もし古い手順でうまくいかない場合は、まずツールのバージョンアップによる仕様変更を疑うのが重要です。

特に、設定ファイルの保存場所がユーザーフォルダからプロジェクトフォルダに変わっていた点は、大きな発見でした。

この記事が、同じように悩んでいるWindowsユーザーの助けになれば幸いです。

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