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PagerDuty 設定ガイド (トリアージ編3) - Auto Pauseで一過性アラートの通知を削減する

Last updated at Posted at 2023-12-26

ノイズ削減機能の1つ、Auto Pause(Transient Alerts)機能について説明します。
triage_noisereduction2.png

Auto Pause機能とは

自動復旧する可能性があるアラートをAIで特定し、担当者への通知を一定時間差し止める機能です。

例えば以下のアラートは4:10にトリガーされましたが、AIがこれまでの履歴を基に自動復旧する可能性が高いと判断し、5分間通知を差し止めました。
image.png
2分後の4:12に復旧を知らせるEvent1を受信したため、通知をせず(インシデントを起票せず)にアラートのステータスをResolvedに変更しています。
(もし5分後の4:15になっても復旧しなかった場合は、インシデントを起票し担当者に通知を行います。)

不急不要のアラートの通知を差し止めることにより、担当者の負担を減らすことが可能です。また、どのアラートが自動復旧する可能性があるかについては、AIが過去の履歴から自動判定してくれるため、設定やメンテナンスの手間もかかりません。

Auto Pauseの設定

Auto Pauseの設定はService毎に行います。
Services > Service Directory を開き、設定を行うServiceを選択します。

Serviceの詳細画面が開いたら、Settingsタブを開きます。
service_settings.png

Auto Pause欄のEditをクリック
service_setting_autopause.png

Auto-pause incident notificationsにチェックを入れ、通知を差し止める時間を指定します。
Save Changesをクリックし、設定を反映します。
image.png

Auto Pauseされたアラートの確認方法

全てのアラートは Incidents > Alerts から確認できます。
(Auto PauseによるSuspended状態のアラート、ならびにAuto Pause後に自動復旧したアラートについては、紐づいているインシデントがないため、インシデント一覧画面からは辿れません。)

image.png

アラートのSummaryをクリックすると、アラートの詳細画面が開きます。
アラート詳細画面のAlert Logでは、そのアラートに紐づくEvent1が表示されます。

image.png

アラートが一過性かどうかは、どのように判断しているのか

同一アラート2において、Trigger Event3を受信した後にResolve Event4を受信する頻度を元に判断しています。

どの程度の頻度で一過性のアラートと判定するかについては公開されていませんが、本記事執筆時点で試す限り、短い時間で何度もTrigger/Resolveを繰り返してもAuto Pauseの対象とはならず、30-60分程度間隔を空けて一晩繰り返すとAuto Pauseの対象になりました。
検証する際の参考にしていただければと思います。

  • Auto Pause 再現できず: 30分間に数十回Trigger/Resolveを繰り返す
  • Auto Pause 再現: 30-60分毎にTrigger/Resolveを1セットとして、10時間程度繰り返す

PagerDuty設定ガイド 目次

検知編 | トリアージ編 | 動員編 | 解決編 | 学習編

  1. 一次対応を自動化する
  2. Alert Groupingでアラートノイズを削減する
  3. [Auto Pauseで一過性アラートの通知を削減する] << イマココ
  4. Event Orchestrationでアラートへの対処を自動化する
  5. [PagerDuty自動化機能の全体像] 近日公開
  6. [Automation ActionsでScriptを自動実行する]
  7. [Runbook Automationで複雑なワークフローを自動実行する]

参考リソース

  1. Event,Alert,Incidentの違いについては、こちらの記事を参照ください。 2

  2. 同じdedup_keyを持つEventは、同一のアラートに紐づけられます。

  3. event_action の値が trigger の Event。AlertをTriggerします。

  4. event_action の値が resolve の Event。AlertをResolveします。

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