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PowerApps でConnpass簡易受付アプリを作る #04

Last updated at Posted at 2019-01-12

昨年2018年12月22日に開催された「Power BI 勉強会#11」で利用していた、PowerAppsで作成したConnpass簡易受付アプリの作り方をStep by Stepで紹介していきます。第4回目は、完結編です!受付の処理と、細々したトコを作成してアプリ全体を完成させます。

前回まで

#01
#02
#03

受付処理の作成

前回までに作成したギャラリーコントロールに対して、受付の処理を実装します。具体的には、データソースのExcelにある[出欠ステータス]に対して受付時間(システム時間)を更新します。

  1. 不要なアイコンを削除
    ”>”アイコンは不要なので削除しましょう。ギャラリーコントロールの一番上にある行の対象を選択してDelキー押下です。
    01.png

  2. 受付ボタンの配置
    続けて、ギャラリーコントロールの一番上にある行へボタンを追加します。
    02.png
    [Text]プロパティに対して、下記を設定します。いま選択している行のアイテムが受付されてない場合は”受付”、済みの場合”済”を表示するようにしています。

    Button.Text
    If(IsBlank(ThisItem.出欠ステータス),"受付","済")
    
  3. 受付ボタン押下時の実装(受付実施)
    続けて、データソースを更新する処理を実装します。
    03.png
    ボタンの[OnSelect]イベントへ、下記を設定します。押下した対象の"出欠ステータス"をシステム時間で更新します。これで、出欠ステータスに値が設定されるため”受付した=列がブランクではない=出席”という判定が可能になります。

    Button.Onselect
    Patch(UserList,LookUp(UserList,受付番号=ThisItem.受付番号),{出欠ステータス:Now()})
    

■参考URL
PowerApps の Patch 関数

  1. 受付済みの場合、受付ボタンの色を変える
    受付の未・済を識別しやすくするため”済”の場合、ボタンの背景色を変更しておきます。色を変えると視覚的に認識しやすくなります。こういう細かな配慮で使い勝手が向上するので、個人的によくコレ系の手当を実施してます。
    04.png

ボタンの[Fill]プロパティへ下記を設定します。

Button.Fill
If(IsBlank(ThisItem.出欠ステータス), RGBA(56, 96, 178, 1),RGBA(0,0,0,1))

受付処理の動作イメージ

上記までの段階で、動作させるとこんな感じです。受付を実施した対象のデータが、ちゃんと更新されていることが把握できるかと思います。
mv01.gif

受付ミスの回避策を実装

操作ミスなどで、本人とは異なる人を受け付けてしまう場合も考えられます。なので、その際の受付キャンセル処理を実装しておきます。Excelを直接更新しても良いのですが、そんなのメンドクサイですよね。

  1. 受付キャンセル用のアイコンを設定
    ボタンの横に[ゴミ箱]アイコンを使いします。赤などの目立つ色へ変更した後で、キャンセル処理を実装します。
    05.png
    アイコンの[OnSelect]イベントへ下記を設定します。受付ボタンとロジック的には同様で、更新する値がブランク(””)になっているダケです。

    icon.OnSelect
    Patch(UserList,LookUp(UserList,受付番号=ThisItem.受付番号),{出欠ステータス:""})
    
  2. アイコンの表示・非表示を制御
    ボタンが”済”=受付済み以外は、ゴミ箱アイコンを表示する必要がありません。ですので、受付済み以外のアイコンは非表示にしちゃいましょう。
    06.png
    アイコンの[Visible]プロパティへ下記を設定します。

    icon.Visible
    Not(IsBlank(ThisItem.出欠ステータス))
    

受付キャンセルの動作イメージ

上記までの段階で、動作させるとこんな感じ。前回はシステム時間で更新していましたが、今回はそれを初期化(ブランク)にしていることが把握できるかと。
mv02.gif

これで、簡易受付アプリとしては運用可能なレベルに達したと思います。実際、この連載の元ネタになったアプリを作成した際は、ここまで実装するのに約1時間程度だったと記憶しております。(しかも、呑み会が終わった後のホテルで実装したw)

チョッと便利にする1:検索条件の初期化

一応は完成しているモノの、もう少し便利にしてあげた方が利用者は嬉しいんじゃないかな?と思った箇所があるので、そこを手当していきます。つまり、オマケ。でも、あると嬉しい(ハズ)の機能って感じの”検索条件を初期化する処理”です。

  1. 検索条件初期化ボタンの配置
    検索用テキスト入力コントロールたちの右側にボタンを追加。[Text]プロパティを”検索条件初期化”などに変更します。そして、本題の初期化用ロジックを実装します。
    07.png
    ボタンの[OnSelect]イベントへ下記を設定します。

    Button.OnSelect
    UpdateContext({isReset:true})
    
  2. 検索条件のリセット処理を実装
    ”受付番号”テキスト入力コントロールを選択し、初期化処理を設定していきます。
    08.png
    該当コントロールの[Reset]プロパティへ下記を設定します。

    TextInput.Reset
    isReset
    
  3. 検索条件のリセット解除を実装
    ずーっとリセット用のフラグがON(True)だと気持ち悪いですよね。なので、検索条件が再入力されたらフラグをOFF(False)にする処理を実装しておきます。
    09.png
    該当コントロールの[OnChange]イベントへ下記を設定します。

    TextInput.Onchange
    UpdateContext({isReset:false})
    
  4. もう1つのテキスト入力コントロールにも設定実施
    ”ユーザー名”テキスト入力コントロールにも上記の設定を実施します。
    10.png

C#などのプログラム言語経験者だと、初期化ボタンを押下した際のイベント内に、初期化する対象のコントロールへのアプローチを記載することが多いかと思います。PowerAppsは、そのような書き方ができません。そのため、初期化をする際にはResetプロパティに対してTrueの値を与えてやる、という動作を実装する必要があります。ここら辺は、他開発言語経験者だとハマるポイントかと思います。

チョッと便利にする2:受付済み数/総数の表示

「今、何名きてる?」って受付してると言われますよね。たぶん。その際、いちいち数を数えるなんてナンセンス!と思ったので、人数を表示しちゃいます。

検索条件初期化ボタンの右側にラベルを追加。
11.png
追加したラベルの[Text]プロパティに対して下記を設定します。

Label.Text
"受付/総数:" & CountIf(
    UserList,
    Not(IsBlank(出欠ステータス))
) & "/" & CountRows(UserList.出欠ステータス)

出欠ステータスがブランク(””)ではない=受付済み、と単純にデータソースの総数をカウントしているだけですね。これがあれば、1発で「今、何人?」が把握できます。

完成形の動作イメージ

ここまでの実装結果を実行したイメージはこんな感じです。
mv03.gif

これで、受付番号、またはユーザー名で検索することで、申し込み者の確認と受付処理が実施可能になりました。ここまでの手順をトレースしてくだされば、おそらくアプリが作成できていると思います。念のため、ダウンロードも用意しておきますので、ご自由にお使いください。

■ダウンロード先
サンプルデータ
エクスポート済みアプリ

諸注意

PowerApps経験者の方はお気づきかもしれないですが、いくつか注意点があります。

  • 提供サンプルデータ、アプリのご利用は自己責任でお願いいたします
    • 一応言っておくスタイルです
  • データソースがExcelのため、複数ユーザーからの平行利用ができません
    • 複数ユーザーによる同時利用がしたい場合は、CDM等を検討ください
  • データソース元であるODfBのExcelを直接開くとアプリから更新できなくなります
    • 排他になります。しょうがないね

まとめ

アプリを作るより、この連載を書く時間のが長かったよ!( ゚Д゚)

不明点等ありましたら、DM等でお問い合わせください。なお、対応はベストエフォートになります。ご理解お願いします。

<<前回#03

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