LoginSignup
5
6

More than 3 years have passed since last update.

IBM Cloud 環境の無料枠内でサクサク動く Node-RED 環境を10分で手に入れる

Last updated at Posted at 2018-10-31

Node-RED がだんだん理解できてきた気がするので、以前に投稿した以下の2つのネタをベースに、

IBM Cloud 環境で「いろいろ遊ぶのに好都合な Node-RED 環境」をサクッと構築してみたいとおもいます。我が身(財布)での実験も兼ねて!

【2020年5月20日 追記】IBM Cloud Foundry Public プラン変更のお知らせ によると無料枠が削除もしく削減されたようです。請求情報を確認し、また不要なアプリ・メモリ設定は見直しましょう!まずは IBM Cloudのアカウント種別と課金状況の確認方法 ページを参照してください。

最初はアカウントの準備

まずは IBM Cloud アカウント でログオンします。

アカウントが無い場合には、メアドを入力して新規作成してください。そして今回の投稿では、そのまま従量課金(PAYG)アカウントにアップグレードすることをお勧めします。このほうが同じ無料の枠内でも、より快適な環境が利用できると思われるからです。

そして ダッシュボード を開き、過去に作成したアプリやサービスがあったら、とりあえず全部削除してしましょう。今回は無料枠で利用できる環境を、めいっぱい Node-RED 環境で利用しつくす、がコンセプトだからです。それ以外の利用があると上限を超えてしまうかもしれません。

次はアプリの作成

簡単な始め方 を参考に、「スターターキット」にある「Node-RED Starter」を作成します。

アプリ名とホスト名だけ入力して、「作成」すれば Node-RED 環境が構築されます。この簡単さが嬉しいですよね!

ただ今回は、ちゃんとプランの部分も確認しておきましょう。Cloudant DB が無料の Lite プランなのを確認し、またSDK for Node.js の デフォルト プランの内容もよく確認しておきます。
image.png
なおアプリ名は自由ですが、将来誰かに公開することも考え、ホスト名はきちんと考えて付けましょう。まあ短くて良さげな名前はわりと取られていますけれどもw
image.png

ダッシュボードで確認

無事にアプリが作成されたら、ダッシュボードで状況を確認しましょう。

以下の赤枠の2箇所が確認ポイントで、作成した Node-RED のメモリー量が 512MB 以下で、Cloudant サービスが Lite プランなことを確認します。
image.png
Cloudant なのですが、Cloud Factory サービスと単にサービス、二か所にリストされているのが謎ですよね。どうやらこれらは同じもののようで、片方は別名のようです。このへん に詳細が説明されています。

リソースグループへのマイグレーション

Cloudant の Cloud Factory サービスのほうに、謎のアイコンが表示されていることに気がつきました。これ実施すれば、二重表示は無くなるのかも?ですね。
image.png
早速、クリックして「リソース・グループへのマイグレーション」とやらを実行してみます。
image.png
あっさり簡単にマイグレーションは完了。
image.png
しかしダッシュボードでの重複表示は変わらず。アイコンが変わっただけでした…
image.png
ええ、ご親切にどうも…
image.png
まあ「リソース・グループ」は新しい機能で、権限管理も容易になるそう ですから、まあ良いことをしたと思いましょう… (でも特にお勧めはしません)

メモリー量を増やして快適に

さて今回作成したアプリですが、SDK for Node.js の デフォルト プランの内容を再確認してみましょう。
image.png
無料で30日間、そして「375GB 時間無料」という言葉が気になりますね。375GBを月の最大日数 31日 で割り、更に 24時間 で割ると、答えは 「0.504GB 時間」になります。これは「516MB 時間」です。つまりは 516MB を超えないメモリ量でアプリを稼働するのは無料の枠内、となりますね。

これは あれ、ちょっとお得かも? で発見した、以下の事実と符合します。

ライト・アカウントでは利用できるメモリ容量の上限が 256MB だけど、従量課金(PAYG)アカウントで Node.js のサービス価格を計算してみると、なんと 512MB までは月額料金が無料(FREE)と表示される

この投稿で、従量課金(PAYG)アカウントにアップグレードすることをお勧めした理由がコレです。初期設定の 256MB はメモリー量としてはあまり多くなく、Node-RED を快適にサクサク利用するには少し不足気味に思えます。なので無料枠の範囲内で、最大の値を設定しておきましょう!

ダッシュボードからNode-RED アプリを開き、
image.png
メモリー量を 512MB に変更して「保存」します。
image.png
以下のような警告が出ますが、そのまま「閉じる」をクリック。
image.png
アプリが自動的に再起動して、512MB のメモリ設定で Node-RED アプリが利用可能になります。

後は使うだけ

再起動が終わり、ステータスが実行中になったら、「アプリ URL にアクセス」メニューから Node-RED アプリにアクセスして使い始めましょう!
image.png

availability-monitoring?

設定など変えていたら、いつの間にかダッシュボード上でアプリに対してサービスが追加されていた件。
image.png
アプリの状態を監視してくれるサービスのようですね。
image.png
まあ無料の Lite プランなので、とりあえず気にしないことにしますw

無料枠についての実情

計算上は無料枠の範囲に収まるハズなのですが、サービスの詳細を見るたび
image.png
みたいに金額が増えていくのは、やっぱ慣れないし、少し怖いですね。

私が今回の投稿のアプリ設定を実施したのが2018年の10月31日です。2018年の11月はずっとこの設定でアプリを動かし続ける予定ですので、11月の請求状況などがわかったら、この章に追記しますね。

アカウントのアップグレードに不安のある方は、それを待ってもらっても良いかもしれません。

【追記】請求情報について

というわけで1ヶ月以上を運用していますが、11月の請求は来ていません。12月16日現在もダッシュボードでは以下のように金額が表示されていますが…
image.png
請求情報の見積ページを開くと0円表示になっています。
image.png
というわけで、512MBでサクサク動く Node-RED 環境、無料枠の範囲で今後も使っていけそうですね!

【更に追記】請求情報について

512MBでサクサク動く Node-RED 環境ですが、2019年8月の今も稼働したままです。そしてIBM Cloud からの請求は1度も来ていない、と記憶しています。大丈夫そうですね!

【2020年5月20日 追記】無料枠の削減について

IBM Cloud Foundry Public プラン変更のお知らせ によると無料枠が削除もしく削減されたようです。請求情報を確認し、また不要なアプリ・メモリ設定は見直しましょう!まずは IBM Cloudのアカウント種別と課金状況の確認方法 ページを参照してください。

Cloudant サービスの役割

ところで今回の Node-RED アプリにおいて、Cloudant サービスはどんな役割を果たしているのでしょうか?せっかくですので、Cloudant サービスにある
image.png
から中身をざっと見てみましょう。Node-REDを起動した直後の状態ですと
image.png
と、利用サイズも小さく、文書数も2しか無いのがわかります。その中身は
image.png
となっています。

_design/library 文書のほうは短い関数定義が2つあるだけ、です。サイズも小さいですし、これはまた別の機会に探ることにします。

node-red/settings 文書ですが、これは Node-RED の設定ファイルのうち .config.json ファイルとほぼ同じ内容が入っているようです。Windowsでローカルに動かしている場合の以下のファイルが該当。
image.png
これら設定情報が Cloudant DB に格納されているわけですね。これくらいなら、普通に Node-RED を操作するぶんには、Cloudant サービスの Lite プランの範疇で十分に収まりそうです。
image.png
サービスの再始動などでローカルに保存したファイルが消える(pushした状態に巻き戻る)ことも多いCFのクラウド環境です。設定情報などを Cloudant サービスで保持することで、情報の永続化を実現しているようです。このへん、ちょっと興味がありますので、また別途、詳しく調べたいとおもいます!

何か変だな?と思ったら

Support - Bluemix Dev から各サービスの稼働状況を確認すると良い模様。

というわけで

いろいろ記述したらこのページは長くなってしまいましたが、まとめると、

  • IBM Cloud アカウントを作成し、従量課金(PAYG)アカウントにアップグレード
  • 「スターターキット」にある「Node-RED Starter」を作成 (名前の指定のみ)
  • メモリー量を 512MB に増やす

と3ステップで、10分もあれば自由にサクサク使える自分だけの Node-RED 環境を手に入れることができそうです。

私自身もこの環境でいろいろ試したいと思っていますので、何か気がついたことがあれば追記していきます。皆で Node-RED 環境で遊びまくって、いろいろ楽しいアプリやサービスを作成してみてください!

ではでは。

5
6
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
5
6