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IBM Cloud (旧 Bluemix) で従量課金(PAYG)アカウントにアップグレードしたら少し得した気がする件

Last updated at Posted at 2018-09-17

アカウントの期限切れ?

だいぶ久しぶりに IBM Cloud (旧 Bluemix) にログインすると、アカウントが利用できなくなっていました。以下のようなメッセージが表示され、先に勧めません。

image.png

あれ?期限のない無料アカウントだってサイトには書いてあるけど?ということで、ググったり、中の人に質問したりして、ようやく状況がつかめました。

実は2つあるフリーアカウント

実は IBM Cloud (旧 Bluemix) には、以下の2種類の無料アカウントがあります。

  • フリートライアル
  • ライト・アカウント

フリートライアルは2017年の11月ごろまで募集されていたもので、私もこのアカウントです。それ以後に利用を開始した方はライト・アカウントのようですね。当時の投稿が参考になります。

フリートライアルは制限が緩く、有償と変わらないレベルで使えましたが、利用できる期間が限られていました。新しいライト・アカウントでは、より制限が強くなったかわりに、無期限で利用できる感じ?

期限切れのフリートライアルからライト・アカウントに移行できると良いのですが、そんなに都合の良い話はないようです。FAQ には「移行できない」と明記されていました。

よって期限の切れたフリートライアル利用者が、継続してIBM Cloudを利用するには以下の2つの方法しかなさそうです。

  • 有償のアカウント、つまり従量課金(PAYG)へアップグレードする
  • 別のメールアドレス(IBM ID)を用意して、別のライト・アカウントを取得する

アップグレードしてみる

私は独自ドメインを利用しているのでメールアドレスは幾つでも作成できますが、複数のアドレス管理は面倒ですし、やはり公式に使っているアドレスで利用を継続したいです。

というわけで、クレジットカード情報を入力して、従量課金(PAYG)アカウントにアップグレードしてみました!

image.png

まだ期限内の方、もしくはライト・アカウントの方は、右上のアカウントメニューにある以下のボタンからアップグレードできます。

image.png

有償サービス初心者なので、まずは両金関係のFAQに目を通しておきます。

実はすぐにお金がかかるわけではない

アップグレードして有償アカウントになったからといって、すぐにお金がかかるわけではありません。これまで通りの使い方であれば、ずっと無料のまま使い続けることが可能です。

というのは無料枠というものがあり、ライト・アカウントなどで無料で利用できた範囲ではお金がかからないのです。それを超えて利用した場合、超えた分だけ、超えた量に応じて課金が発生する。それが従量課金(PAYG)アカウントの仕組みです。

・無料枠の範囲でしか使えないのがライト・アカウント
・無料枠を超えると課金が発生するのが従量課金(PAYG)アカウント

という感じですかね。

あれ、ちょっとお得かも?

こうして晴れて従量課金(PAYG)アカウントにアップグレードした私ですが、意外なことに気がつきました。それは…

有償アカウントの無料枠ってちょっと多い?

のではないか、ということです。

例えば私が主に利用している Node.js (SDK for Node.js) 環境ですが、無料で使い続けられるライト・アカウントでは利用できるメモリ容量の上限が 256MB となっており、それより上の容量を指定するとエラーになります。複数のアプリを起動したとしても、合計値が256MBより上だとエラーになります。

それに対して従量課金(PAYG)アカウントで、Node.js のサービス価格を計算してみると、なんと 512MB までは月額料金が無料(FREE)と表示されています!

image.png

何かの間違いかな?と思って 640MB に変更するとちゃんと月額料金がかかるようなので、計算は合っているとおもわれます。

image.png

つまり Node.js を利用する開発者は、従量課金(PAYG)アカウントになれば、ライト・アカウントの倍のメモリ容量の実行環境が無料のまま使える、ということになります。これは意外なメリットで、驚きました。

IBMさん、この お得さ! をちゃんと宣伝したほうが良いのでは?

【2020年5月20日 追記】IBM Cloud Foundry Public プラン変更のお知らせ によると無料枠が削除もしく削減されたようです。請求情報を確認し、また不要なアプリ・メモリ設定は見直しましょう!まずは IBM Cloudのアカウント種別と課金状況の確認方法 ページを参照してください。

通知をセットする

とはいえ、従量課金(PAYG)アカウントの利用には少しの注意が必要です。

cf push myapp -m 512M

とアプリケーションをデプロイしようとして

cf push myapp -m 5120M
cf push myapp -m 512G

など打ち間違ってしまうかもしれません。ニンゲンだもの。

そこで上のメニューから「管理 → 請求および使用量 → 使用量」と選択し、

image.png

「消費量の通知」メニューの項目を全てチェックして「保存」しておきましょう。

image.png

この状態にしておくと各リソースの消費が100円に近づくと通知メールが届くようです。つまり通知が来ないうちは、たとえ有料サービスの領域まで使っていたとしても、80円(合計金額の80%)を大きく超える出費はないと安心できます。

※ 一番上の「合計アカウント消費量」だけで良さそうですが、初心者で不安なので全部セットしてみました

さきほどのような、打ち間違いによる設定違いにもすぐ気がつきそうです!

またこの先、有料プランなサービスを追加したら、こちらのメニューでそのサービス用の通知を追加でセットするのが良さそうです。

というわけで

自分で開発してテストする段階では、上限を超えたらエラーになるライト・アカウントが安心かもしれません。

でも作ったものを知り合いに見てもらう、ちょっと試してもらう、せっかくの機会に、エラー等で動かないのは避けたいものです。月末などで制限ぎりぎりになっていて、せっかく完成したのに公開は月初まで待とう、というのも少し悲しいですね。

従量課金(PAYG)アカウントにアップグレードして、より広くなった(?)無料枠を活用し、通知で想定外の状況を回避し、そして何らかのチャンスがあれば、ワンコイン程度なら負担してでも逃さない。そんなインフラ利用スタイルも悪くないのでは?と私はおもいます。

おわりに

以上、IBM Cloud (旧 Bluemix) で、従量課金(PAYG)へのアップグレードを試してみた、というネタをまとめてみました。PAYGでないと使えないサービスもありますし、いろいろ楽しそうです。

これからも何か発見があれば更新・投稿していきます。今回のこのネタ投稿が、皆様が新しい体験をするきっかけのひとつになったら、とても嬉しいです。

それでは、おやすみなさい!

image.png

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