IBM Cloud(主にインフラ寄り)に関して、2020年に発表された新機能についての情報です。
クラウドベンダーは、膨大な投資をクラウド事業に対して継続して行っていますから、必然的に多くの進歩・改善が起こります。去年は実現していなかった数々の事が今年実現しましたし、今できない事も、1年後にはできるようになっているかもしれません。
2020年を振り返ってみると、7月に東京に次世代VPC(Gen2)がGA! 9月に大阪リージョンGA! 11月にPower VS(AIX, IBM i)が東京でGA!など、例年に増してビッグニュースが多かったように思います。来年もこの勢いが継続・加速するのが楽しみです。
過去の情報は下記にあります。
2019年: https://qiita.com/y_tama/items/48f866f394f8d0445bc3
2018年: https://qiita.com/y_tama/items/d25cd73d0fce3a58746a
2017年: https://qiita.com/y_tama/items/63c09a89dce5392e91ee
2016年: https://qiita.com/y_tama/items/848106c811178673061a
また、公式のdocsやブログでも随時、情報発信されています。
https://cloud.ibm.com/docs/overview/whats-new?topic=overview-whatsnew
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/category/cloud/
Power Systems Virtual Server on IBM Cloud 東京GA(2020/11)
AIX, IBM iのクラウドが東京でも利用可能になりました!
SAP認定も取得していますので、オンプレのPowerでSAPをお使いの場合に、移行先やDR先や開発・テスト環境としてIBM Cloud環境も有力な選択肢になります。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/sap-hana-and-sap-netweaver-certified-for-ibm-power-systems-virtual-server/
Red Hat OpenShift on IBM Cloudのライセンス体系変更(2020/11)
OpenShift on IBM CloudのOCPライセンス費用が値下げされ、さらに時間課金になりました。これまでより一層、必要な時に必要なだけ、というクラウドのメリットを活かした形で利用可能です。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/lower-hourly-prices-for-red-hat-openshift-on-ibm-cloud/
大阪リージョン GA(2020/9)
大阪リージョンがGAしました! 今はIaaS中心ですが、PaaS系のサービスも近日中に利用可能になる予定です。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ibm-cloud-osaka-region/
Auto Scale for VPC GA(2020/8)
CPU使用率などの設定した条件に基づいてサーバー数を増減させるオートスケールがVPC Gen2に対応しました。
Flow Logs for VPC GA(2020/7)
VPC環境内のNetwork Interface(vNIC)で発生するTCP/UDP通信のログを取得できるFlow Logsの機能がGAしました。
OpenShift 4.4 GA(2020/7)
マネージドOpenShiftサービスであるRed Hat OpenShift on IBM Cloudで、ver 4.4が利用可能になりました。ClassicでもVPCでも利用可能です。
VPC Gen2が東京リージョンでGA!(2020/7)
VPC Gen2が東京DCでもオーダー可能になりました。
Gen2とは何か、については下記のブログをご参照ください。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/next-gen-virtual-servers-vpc/
OpenShift 4.3 on VPC GA(2020/6)
マネージドのOpenShift環境をVPCでもオーダーできるようになりました。
Transit Gateway(2020/5)
VPC同士、あるいはVPCとClassic Infrastructureの間を接続するサービスです。
異なるリージョンのVPC同士も接続可能です。
https://cloud.ibm.com/docs/transit-gateway?topic=transit-gateway-about
Private DNS(2020/4)
VPC環境のサーバー向けに、プライベートDNSサービスが利用可能になりました。
VPC環境で使っているユーザー定義のIPアドレスを登録し、許可したVPCからの問い合わせのみに応答させる事ができます。
Public DNSにForwardする機能もあり、インターネットの名前解決としても使えます。
OpenShift 4.3 GA(2020/4)
マネージドOpenShiftサービスであるRed Hat OpenShift on IBM Cloudで、4.3が利用可能になりました。
https://cloud.ibm.com/docs/openshift?topic=openshift-getting-started&locale=en
SysdigでWindowsの監視が可能に(2020/5)
Prometheusと連携する事で、SysdigでWindowsサーバーの監視が可能になりました。
https://cloud.ibm.com/docs/Monitoring-with-Sysdig?topic=Monitoring-with-Sysdig-windows
Sysdigでプラットフォームサービスの監視が可能に(2020/4)
IBM Cloud Monitoring with SysdigがIBM Cloudとの一体性を増し、従来のアーキテクチャ (監視エージェントをOSやKubernetesにインストールして監視)に加え、VPC環境の仮想サーバーやICOSやDBaaSの監視をエージェントレスで行えるようになりました。
Power Systems Virtual Server on IBM Cloud(AIX、IBM i)拡充(2020/4)
Power Systems Virtual Serverがロンドン、トロントでも利用可能になりました。
また、VM Pinningの機能が利用可能になっています。
https://cloud.ibm.com/docs/power-iaas?topic=power-iaas-power-iaas-faqs#pinning
ICOS Smart Tier(2020/2)
これまでのStandardやVault、Cold Vaultと並び、Smart Tierというクラスができました。
保存したデータへのアクセス頻度に応じて自動的に単価が変わります。(アクセスの少ないデータは自動的に保存単価が安くなります)
最初からほとんどアクセスしないと分かっていれば、引き続きCold Vaultが安価な選択肢ですが、アクセス頻度にムラがある(例えば、データのライフサイクルとして最近のデータは頻繁にアクセスし、過去データはほとんどアクセスが無いなど)場合は、Smart Tierが最も安価な選択肢になる可能性があります。
計算方法は、請求月の保存サイズ・取得サイズ・write&read数に応じてHot/Cool/Coldの3段階に自動的に分類されます。
https://cloud.ibm.com/docs/cloud-object-storage?topic=cloud-object-storage-billing&locale=en#smart-tier-pricing-details
ICOS新価格(2020/2)
上記のSmart Tiertと同時に、ICOSの価格改定も発表されました(値下げ)
https://www.ibm.com/cloud/object-storage/pricing
Archiveが際立って安くなり、USリージョンで$0.00099/GB/month、東京リージョンも$0.00112/GB/monthと非常に安価になっています。
Cloud Shell(ベータ 2020/1, GA 2020/6)
Cloud Shellは、ブラウザ上から実行できる、CLIや各種ツールのインターフェースです。
2020年1月時点でベータ版として提供されています。2020年6月GAしました!
https://www.ibm.com/cloud/blog/announcements/ibm-cloud-shell-beta-now-available
https://cloud.ibm.com/docs/cloud-shell?topic=cloud-shell-getting-started
基本のCLIに加え、プラグインも一通り導入済みなのが便利ですね!
https://cloud.ibm.com/docs/cloud-shell?topic=cloud-shell-plugins-tools
ログイン後、管理ポータルの右上から利用できます。
vSRXでCSB(Content Security Bundle)機能が利用可能に
ゲートウェイアプライアンスの1つJuniper vSRXで、CSBオプションが使えるようになりました。
https://cloud.ibm.com/docs/vsrx?topic=vsrx-getting-started&locale=en#choosing-license
下記の機能が追加されます。2020年1月時点で、vSRX 10Gbpsモデルのシングル構成の場合に、当オプションが選択できるようになっています。
2020年7月時点で、1Gbpsモデル(シングル or HA構成)、10Gbpsモデル(シングル or HA構成)で当オプションをオーダー可能になっています。
AppSecure
- Application Tracking (AppTrack)
- Application Firewall (AppFW)
- Application Quality of Service (AppQoS)
- Advanced policy-based routing (APBR)
- Application Quality of Experience (AppQoE)
User Firewall
IPS
UTM
- Anti Virus
- Anti Spam
- Web Filtering
- Content Filtering
SSL Proxy - SSL Forward Proxy
- SSL Reverse Proxy
- SSL Decrypting Mirror