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Bluemix Infrastructure(旧SoftLayer) 2016年 振り返り

Last updated at Posted at 2016-11-30

この記事は、Bluemix(SoftLayer) Advent Calendar 2016 の1日目の記事です。
http://qiita.com/advent-calendar/2016/bluemix

Advent Calendar初日という事で、2016年の振り返りから始めたいと思います!
まだ1ヶ月残っていますが、今年も様々な変化があった1年でした。クラウドベンダーは、膨大な投資をクラウド事業に対して継続して行っていますから、必然的に多くの進歩・改善が起こります。去年は実現していなかった数々の事が今年実現しましたし、今できない事も、1年後にはできるようになっているかもしれません。

Bluemix Infrastructure(旧SoftLayer)に関する主な変更を、時系列で書いてみます。
なにか忘れていたら追記しますので、コメント欄で教えてください!

管理ポータル画面が日本語化(3月)

管理ポータル画面が日本語に対応しました。
同じタイミングで、日本語だけでなく10ヶ国語対応となりました!

language.png

管理ポータルだけでなく、ウェブサイトや、Knowledgelayerも、多言語化が行われました。
http://www.softlayer.com/
http://knowledgelayer.softlayer.com/

VMwareライセンスの提供(4月)

今年は、VMwareとIBMのパートナーシップが強化された年でした。
HypervisorのESXiはこれまでもSoftLayerから購入できましたが、4月から、NSXやVSAN、SRM、vRealizeといったAdvencedな製品も月額課金で利用できるようになりました。

パートナーシップ強化の発表は2月でしたが、その時に、VMwareの機能(Long Distance vMotionやNSXによるNW仮想化)と、Bluemix Infrastructure(旧SoftLayer) のプライベートネットワークの組み合わせにより実現した、大陸間vMotion(オーストラリアからアメリカまで、仮想マシンを無停止で移動)のデモを見たときは驚きました。
http://blogs.vmware.com/jp-cim/2016/02/ibm_vmware_alliance_demo.html

また、8月のVMworld 2016ではパートナーシップの強化が発表され、Cloud FoundationのCertificationを受けたクラウドとして、SoftLayerが世界の最初の1つとして選ばれました。
このCloud Foundation環境は10月からオーダー可能になっています。1回のオーダーで、半日もすれば、ESXi/NSX/VSANが動くSDDC環境を手に入れる事ができます。

仮想化基盤としてのVMwareのシェアは圧倒的ですから、オンプレミスにシステムを保有している企業ユーザーのほとんどはVMwareを使っています。クラウドを使い始めても、オンプレのシステムをいきなりゼロにはできませんから、ほとんどの場合、オンプレとクラウドを併用する形になります。その時に、クラウド側でもこれまで慣れ親しんだVMwareを使えれば、アプリケーションの作り変えや新技術を覚える手間無く、クラウドを使い始めることができます。一例として、vSphre Replicationを使えば、オンプレシステムのDR先をクラウド上にする事も容易にできるでしょう。
そういったハイブリッドクラウドの1つの解としてVMwareとの強力な連携が深まった1年でした。

POWER8サーバーが提供開始(6月)

これまで、ベアメタルの提供はIAサーバーのみでしたが、6月からOpenPOWERプロセッサーを採用したベアメタルサーバーの提供が開始となりました。現在は、ダラスDCで利用可能です。

大きなサイズの仮想サーバーをオーダー可能に(6月)

一部のDCで、これまでより多くのCPU・メモリを搭載した仮想サーバーをオーダーできるようになりました。最大で56コア、242 GBメモリのインスタンスが利用できます。早く東京DCでもオーダーできるようになると良いですね。

largeVSI.png

largeVSI2.png

Broadwellプロセッサー提供(8月)

インテルの最新プロセッサーであるBroadwell搭載のベアメタルサーバー(E5-2620 v4/E5-2650 v4/E5-2690 v4)をオーダーできるようになりました。
継続的に最新テクノロジーを利用できるのも、クラウドの大きな魅力だと思います。

一部のモデルは時間課金でも利用できます。

Endurance StorageのSnapshotが任意のタイミングで取得可能に(8月)

これまで、Endurance StorageのSnapshotは、管理ポータルからスケジュール設定して1時間毎/1日毎/1週間毎に取得できましたが、手動で任意のタイミングで取得できるようになりました。もちろんAPIからも呼び出し可能ですので、スクリプトに組み込んでアプリケーションの停止と連動してSnapshotを取得する等、利用の幅が広がりました。

新データセンター開設(8月、9月)

8月に韓国のソウル、9月にノルウェーのオスロにデータセンターが開設されました!

http://www.softlayer.com/info/korea-hosting
http://www.softlayer.com/info/oslo-hosting

ソウルDCは、地図からも分かるように、東京DCを除けばこれまでで最も日本に近いデータセンターで、東京DCからソウルDCのサーバーへのping応答時間を計ったところ約30msでした。
ちなみに東京DC->香港DCは約45ms、東京DC->シンガポールDCは約75msでした。

datacenters.png

現在の最新のデータセンターリストは下記にあります。全部で31箇所です。
http://www.softlayer.com/data-centers

時間課金のベアメタルで 10 Gbps NICやGPUが選択可能に(9月)

時間課金サーバーでも、10 Gbps NICやGPUが利用可能になりました!
HPC用途など、短期間での利用の幅が広がりましたね。

また、No OSオプション(OSをインストールせずに、ベアメタルのみをオーダーするオプション)も時間課金サーバーで利用できるようになっています。ユーザーが、OSやHypervisorを持ち込みで使いたい場合に便利なオプションです。

Single processorのベアメタルでも10 Gbps のネットワークインターフェースを提供(9月)

これまではDual Processor以上のオプションだった10 GbpsのNICがSingle Processorのベアメタルでも選択できるようになりました。
CPUスペックはそこまで必要でなくても、iSCSIストレージのI/O等に高速なネットワーク接続が必要な場合に利用価値が高い構成です。

ブランド名がBluemix Infrastructureに変更に(10月)

ブランド名が「SoftLayer」から「Bluemix Infrastructure」に変更になりました。
これまでBluemixは開発環境やアプリケーション実行環境のほか、WatsonやIoTの様々なサービスを提供するPaaSサービスでしたが、これからはIaaSレイヤーも含めてBluemixというブランド名に統一されることになります。もちろんSoftLayerが無くなるという事ではなく、サーバーもストレージもネットワークも、ブランド名が変わってもこれまでと変わらず提供されています。

名前だけでなく、管理ポータルもPaaSのBluemixと統合が始まり、同一ID(IBMid)でシングルサインオンできるようになりました。今後も様々な面で統一が図られていくでしょう。

IBM Cloud Object Storage(S3 type) のトライアル開始(10月)

これまでのSoftLayerのObject StorageはOpenStack Swiftベースでした。10月から、新しい、S3のAPI互換のObject Storageのトライアルが開始となっています。2016年12月末までのトライアル期間中は無償で利用できますので、この機会にぜひ試してみてください。

http://www.softlayer.com/object-storage
http://blog.softlayer.com/2016/ibm-cloud-object-storage-open-trial-now-available
http://qiita.com/kawauso1978/items/3103cfdb84dc246233f9

3箇所のデータセンターにデータが分散されており、万一、1箇所のデータセンターが災害により利用不可になった場合でもデータが保持されるという高い耐障害性が大きな特徴です。
objectstorage.png

Lenovo製ベアメタル登場(10月)

これまでは、Bluemix Infrastructureのベアメタルサーバー(IA)はSupermicro製でしたが、Lenovo製が登場しました。

オーダー時にユーザーがメーカーを指定できる訳ではありませんが、IBMがBluemixとしてのクラウド基盤を準備する中で、1つのメーカーに縛られる事なく、性能や価格などの観点で、その時点で最もユーザーにメリットある選択肢を市場から調達している姿勢が垣間見える変更かと思います。

Object Storage 値下げ(11月)

これまでは東京DCの価格は\$0.04/GB/月でしたが、25%値下げとなり、\$0.03/GB/月になりました。
https://www.softlayer.com/Store/orderService/objectStorage

os_price.png

Endurance Storage / Performance Storage 値下げ(11月)

外付けのiSCSIやFileストレージとして定番のEndurance Storageに関して、40%以上の大幅な値下げが行われました。

下記はUSのEndurance Storageの価格で、東京はこれに13%ほどのupliftがありますが、同程度の割合で値下げが行われています。これまでよりかなり利用しやすくなったのではないでしょうか。

Endurance_price.png

Performance Storageについても値下げが行われました。Performance Storageは容量とIOPSの2つの要素で料金が決まりますが、そのうち、IOPSで決まる部分の料金に関して40%程度の値下げが行われています。

Endurance Storageの機能強化(11月)

上記の値下げと同じタイミングで、一部DCのEndurance Storageで 1GB あたり10 IOPSのタイプが選択可能になりました。

現時点で、Dal09, SJC03, WDC04でオーダー可能です。

10IOPS.png

また、同じくDal09, SJC03, WDC04のEndurance Storageでは暗号化機能が実装されています。

クラウドは常に変化を続けており、来年も多くの進歩・改善があるはずですので、楽しみにしたいと思います!

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