IBM Cloud(主にインフラ寄り)に関して、2019年に発表された新機能についての情報です。
クラウドベンダーは、膨大な投資をクラウド事業に対して継続して行っていますから、必然的に多くの進歩・改善が起こります。去年は実現していなかった数々の事が今年実現しましたし、今できない事も、1年後にはできるようになっているかもしれません。
過去の情報は下記にあります。
2018年: https://qiita.com/y_tama/items/d25cd73d0fce3a58746a
2017年: https://qiita.com/y_tama/items/63c09a89dce5392e91ee
2016年: https://qiita.com/y_tama/items/848106c811178673061a
また、公式ブログでも随時、情報発信されています。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/category/cloud/
マルチテナント型のVMware環境が2019/12にベータで利用可能に。(2019/11)
VMworld Europeで発表されました。
https://www.ibm.com/cloud/blog/announcements/ibm-cloud-for-vmware-solutions-shared
Variable compute (2019/9)
仮想サーバーのFlavorとして、CPUをオーバーコミットする代わりに、安価に使える選択肢が増えました。
https://cloud.ibm.com/docs/vsi?topic=virtual-servers-about-virtual-server-profiles&locale=en#variable-compute
IBM Cloud Load BalancerがCookieによるセッション維持に対応しました(2019/9)
Cloud Internet Servicesに新プラン登場 (2019/8)
新たに、Global Load Balancer機能のみを使えるプランと、Security関連機能のみを使えるプランが登場しました。特定の機能だけ使いたい場合は、全部入りのEnterprise Planを選ぶより安価な価格設定となっています。
https://cloud.ibm.com/docs/infrastructure/cis?topic=cis-cis-plan-comparison#plan-comparison
価格情報はこちらにあります。
https://cloud.ibm.com/catalog/services/internet-services
Power Systems Virtual Server (2019/6)
Power Systems(AIX、IBM i)の仮想サーバーがIBM Cloudで選べるようになりました! まずは米国のデータセンター(ダラス、ワシントン)からの展開となります。
通常のAIXの管理者権限が使えます。
smittyも、もちろん普通に使えます。
OpenShiftのマネージド環境 (2019/8)
Red Hat OpenShift on IBM Cloud
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/red-hat-openshift-on-ibm-cloud/
VPC GA! (2019/6)
VPCが利用可能になりました。
大阪PoP開設! (2019/6)
Direct Link Dedicatedが、大阪でもオーダーできるようになりました。
大阪は東京と同じLocal Marketに分類されるため、大阪にDirect Linkを繋いで東京DCのサーバーにアクセスする時に、Global Routing Add-onは不要です。
https://cloud.ibm.com/docs/infrastructure/direct-link?topic=direct-link-pricing-for-ibm-cloud-direct-link&locale=en#expanded-ibm-cloud-direct-link-local-markets
大阪PoPでDirect Link Exchangeがオーダー可能になりました(2019/12)
ベアメタルサーバーがReserved Instanseに対応
1年、3年のReservedで、ベアメタルサーバーがオーダーできるようになりました。
固定構成の数パターンから選択する形となります。標準価格に比べて、25%-55%程度、割引された価格で利用できます!
IBM Cloud Load BalancerがMZRに対応
IBM Cloud Load Balancerの実体となるインスタンスが、ゾーン分散して配置されるようになり、可用性がさらに向上しました。
CISの機能拡張
対応プロトコルが増えるとともに、エッジコンピューティングの機能が追加されました。
プラン比較は下記にあります。
これまでのスタンダードとエンタープライズに加え、GLBプランとSecurityプランが追加になっています(2019/9)
https://cloud.ibm.com/docs/infrastructure/cis?topic=cis-cis-plan-comparison
HTTP/HTTPS以外のプロトコルに対応(Range)
エッジコンピューティングに対応
Enterprise Planで、CISのログをICOSに定期的にpushして保管できるようになりました
Firewall機能が強化されました
whitelist的な制御や、botの判別ルールが追加されています。
https://cloud.ibm.com/docs/infrastructure/cis?topic=cis-firewall-rules
POWER9 on IBM Cloud発表
IBM CloudでPOWER9環境が提供されることが発表されました。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ibm-power9-on-ibm-cloud/
VeeamがOffice 365のバックアップに対応
VeeamがICOSへのバックアップに対応
過去のバックアップをICOSに移動する機能が利用可能になりました。高いデータ保全性と低コストが特長のICOSとの連携により、Veeamの利用価値がさらに高まったと言えます。
IBM Cloud Object Storage(ICOS)
価格改定
クラスA およびクラス Bオペレーションにかかる料金が値下げになりました。詳細は下記をご参照ください。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/cloud-object-storage-enhancements-and-pricing/
ICOS Public Access 機能 – 認証なしで ICOS データを外部公開可能に
ICOSに配置したデータを、認証なしでインターネットに公開できるようになりました。
ICOS ファイアウォール (IPホワイトリスト) 機能
bucketに対し、接続元IPアドレスによるアクセス制御が可能になりました。
ICOSとIBM Cloud Functionsの連携
例えば、「ICOSにzipファイルをアップロードしたら、通知する、ファイル展開する、キャッシュをクリアする」など、ICOSへのアクションをトリガーにしてIBM Cloud Functionsを呼び出すことができます。
https://qiita.com/testnin2/items/4c307fa39ee588d0e53f
ベアメタル1台で、HCXとKubernetes環境が試せるオファリング
1台のベアメタルで、VMware NSX環境と、HCX、さらにIBM Cloud Private Hostedを最長90日間試用できます。PoC用途に最適です。
Direct Link Connect
キャリアが持つ閉域網を直接IBM Cloudに引き込めるようになりました。対応キャリアが続々と増えています!