はじめに
VRChatとは現在Steamで配信されている、その名の通りVR(仮想現実)環境でチャットするだけのゲームです。
最近話題のバーチャルユーチューバーの方々の動画で知った方も多いと思います。(筆者もそのひとり)
VRChatではHTC ViveやOculus RiftなどのVR機器を使うことで頭と両手(+追加でセンサを購入すれば腰や両足)を現実世界の身体とリンクさせてゲーム中で動かすことができるのですが、特にViveを用いた際の「指の動き」に難点があります。
というのも、デフォルトで6種類ある指の動きを親指付近にあるタッチパッドひとつで選択する必要がある(参考)のです。丸いタッチパッドのタッチした箇所が微妙に違うだけで出したいハンドジェスチャーを出せないとネカマバーチャル美少女としては支障がでてしまいます。
もちろんプレイ中はHMDを被っているためタッチパッドの正確な位置を目で確認することはできません。
鍛練の末、それらしき手の動きを習得した筆者(アニメーションPNG)
ということで、VRChatをViveでプレイする際に簡単にタッチすべき箇所が分かるパーツを3Dプリントしてみました。
提案手法
設計
まずタッチパッドのどの箇所をタッチすると所定のハンドジェスチャーが出るのかを検証します。
今回は「Viveコントローラに紙を張り付けてタッチペンで叩く」という非常に原始的な方法で計測しました。
結果です。中央がグー(トリガーを引いた場合と共通)、円周に5種類のジェスチャーが割り当てられています。
実際にプレイしてみるとわかりますが、bのモーションが親指を伸ばした時に触れる右上に割り当てられているなど、配置については細かい配慮がなされています。
これをもとにサクッとモデルに起こします。
ViveコントローラのモデルはSteamVRをインストールした際に一緒にダウンロードされる(参考)ため、これにフィットする形でモデリングしました。
コントローラは取っ掛かりとなる突起が少ない形状であることに加え、ほかのゲームを遊ぶ際に簡単に取り外せるようにしたいため、輪ゴムで固定する方式にしました。
発注+テスト
DMM.makeに発注してナイロンでプリントしてもらいました。今回は両手分のガイドをランナーで1モデルに結合したため、両手合わせて800円くらいでした。
装着後はこんな感じ。指でガイド部分を触ればどこに指を置くべきかがすぐ分かるので迷わず美少女ポーズがとれます。
今回作ったモデルは以下で公開しています。
https://github.com/y23586/vrchat-vive-touchpad-guide
各種3Dプリントサービスにアップロード・発注することに関しては筆者の許諾は不要ですので、バーチャル美少女になる際にはぜひご利用ください!