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Gemini 4 Argon の料金:トークン単価は安いが、タスク単価は安くない

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Last updated at Posted at 2026-10-13

この記事は AIHubMix が作成しました。情報は2026年10月14日時点のものです。Gemini 4 Argon は2026年10月13日に一般提供(GA)が始まりました。AIHubMix の12月1日以降の料金はまだ発表されていないため「TBD」として残し、公表された時点で追記します。

Gemini 4 Argon の料金は、2026年11月30日までは導入価格の入力 $2、出力 $10(100万トークンあたり)、12月1日からは $4/$20 です。この価格で Artificial Analysis が測った Intelligence Index のタスク1件あたりのコストは、現在が $1.99、12月からが $3.98 で、GPT-6 Astra は $3.26 でした。標準価格で測った Vals Index では1テストあたり $15.68 で、長いコンピューター操作のベンチマークでは $193.78 まで上がります。

予算、支出上限、レート制限の設計に使うべきなのは、トークン単価ではなくこれらの実測値です。この記事では、公式の料金と AIHubMix の料金、実測されたタスク単価を整理し、トークン単価の割引がタスク単価ではなぜ縮むのかを説明します。そのうえで予算を壊す請求上のハマりどころと対策をまとめ、最後に実際の呼び出しの usage フィールドから見積もる小さなスクリプトを載せます。

TL;DR

  • Google の料金は11月30日まで入力 $2、出力 $10、キャッシュ入力 $0.10、12月1日から $4、$20、$0.20 です(100万トークンあたり)。出力料金には思考トークンが含まれます。AIHubMix の現在の料金は導入価格と同じ $2/$10 です。
  • Artificial Analysis の実測では、タスク1件は導入価格で $1.99、12月からの価格で $3.98 です。GPT-6 Astra(max)は $3.26、Claude Sonnet 5.5 は $5.46、Claude Opus 5.5 は $5.98 です。
  • トークン単価は Astra より大幅に安くても、タスク単価では12月から Astra の約1.2倍になります。Argon はタスク1件あたり約6.2万出力トークンを書き、Astra(約2.7万)の約2.3倍です。
  • Vals AI の実測(標準価格)では Vals Index が1テスト $15.68 で、すぐ下の Claude 3モデル($21.34〜$32.14)より安い一方、長いエージェント系ベンチマークでは $30〜$194 かかります。
  • 予算は $4/$20 で組み、思考レベルはデフォルトの medium から試し、待てる処理は Batch か Flex(半額)に回します。

料金の前提

Argon の料金はすべて Google の Gemini API の料金ページ、AIHubMix の行は Gemini 4 Argon のモデルページによるものです。単位は100万トークンあたりの米ドルで、有料プランのみです。出力料金には思考トークンが含まれます。

Gemini 4 Argon 入力 キャッシュ入力 出力
標準(11月30日まで) $2.00 $0.10 $10.00
標準(12月1日から) $4.00 $0.20 $20.00
Batch・Flex(11月30日まで) $1.00 $0.05 $5.00
Batch・Flex(12月1日から) $2.00 $0.10 $10.00
Priority(11月30日まで) $3.60 $0.18 $18.00
Priority(12月1日から) $7.20 $0.36 $36.00
AIHubMix(現在) $2.00 $0.10 $10.00
  • 長文コンテキストの追加料金はありません。100万トークンのウィンドウ内なら同じ料金です。
  • キャッシュは暗黙的キャッシュのみです。Argon は明示的キャッシュ(cachedContents)に対応していないため、保存料金はかかりません。4,096トークン以上の繰り返しプレフィックスは自動で95%引きになります。
  • Google 検索と Google マップのグラウンディングは、それぞれ月5,000回まで無料(Gemini 3 以降のモデルで共有)で、それを超えると1,000回あたり $14 です。
  • AIHubMix では、動画と音声の入力が100万トークンあたり $2、Web 検索が1リクエスト $0.014 です。12月1日以降の料金が変わるかは発表されていません。[TBD:AIHubMix での12月1日以降の料金]

比較用に、ほかのモデルの料金です。

モデル 入力 キャッシュ入力 出力
Gemini 3.1 Pro Preview $2.00 $0.20 $12.00
Gemini 3.8 Flash(12月31日まで) $0.75 $0.075 $3.75
Gemini 3.8 Flash(1月1日から) $1.50 $0.15 $7.50
GPT-6 Astra $10.00 — $50.00

Gemini 3.1 Pro Preview の料金は20万トークン以下のプロンプトのものです。それを超えると入力 $4、出力 $18 になります。GPT-6 Astra の料金は Engadget の報道によるものです。

実測されたタスク単価

この節の数値は Artificial Analysis(発表時の分析記事とモデルページ)と Vals AI によるものです。どちらも Argon をデフォルトの medium ではなく、最も高い思考レベルの high で測っており、Google 自身の数値ではありません。

Artificial Analysis:12月1日の前と後

Artificial Analysis はすべてのモデルに同じ Intelligence Index のタスク群を解かせ、タスク1件あたりの平均コストを公表しています。タスクの総数は明らかにしていません。

モデル 指数スコア タスク1件のコスト
Claude Opus 5.5 58 $5.98
Claude Sonnet 5.5 56 $5.46
Gemini 4 Argon(high・12月1日から) 53 $3.98
GPT-6 Astra(max) 53 $3.26
Gemini 4 Argon(high・11月30日まで) 53 $1.99
Gemini 3.1 Pro Preview 30 $1.30

11月30日までの Argon のトークン単価は Astra の5分の1ですが、タスク単価は5分の3です。トークン単価で80%安くても、タスク単価では40%安いだけです。12月1日からは、トークン単価で60%安いのに、タスク単価は Astra の約1.2倍になります。

理由はトークン数です。Argon のタスク1件あたりの出力は約6.2万トークンで、Astra の約2.7万の約2.3倍です。指数全体では Argon が1.1億出力トークンを生成し、全モデルの中央値は8,500万、Gemini 3.1 Pro Preview は6,700万でした。Artificial Analysis は次のように書いています。

This cost efficiency is driven by lower token prices, rather than reduced token use

(このコスト効率は、トークン使用量が少ないからではなく、トークン単価が安いことによるものです。)

Claude の2モデルはスコアが高いぶん、コストも高くなります。12月からの Argon の $3.98 は、Claude Opus 5.5($5.98)の約3分の2、Claude Sonnet 5.5($5.46)の約4分の3です。Gemini 3.1 Pro Preview と比べると、Argon は指数スコアが23ポイント高く、タスク単価は現在で約1.5倍、12月からは約3倍です。

Vals AI:標準価格

Vals AI は Argon を標準価格の $4/$20 で、出力上限262,144トークンで測り、1テストあたりの平均コストを公表しています。

モデル Vals Index 1テストのコスト
Gemini 4 Argon 68.90% $15.68
Claude Sonnet 5.5 67.04% $21.34
Claude Opus 5.5 66.97% $32.14
Claude Fable 5.1 65.83% $28.71

このテストでは、12月からの価格でも Argon の1テストあたりのコストは、すぐ下の Claude 3モデルより低くなっています。一方、Vals の長いエージェント系ベンチマークではコストが上がります。

Vals のベンチマーク Argon のスコア 1テストのコスト
CUA-bench 4.83% $193.78
Code Migration 68.17% $57.82
Terminal-Bench Science 44.29% $44.90
SRE Bench 44.28% $30.45

最も極端なのはコンピューター操作のベンチマーク CUA-bench です。この中でいちばん高く、Argon の成績が最も弱い項目の一つで、Vals が測った8モデル中7位でした。

2つの実測値をどう読むか

  • GPT-6 Astra に対して安いのは導入価格のおかげです。12月1日からは、Argon のタスク単価は Astra より高くなります。Claude と比べると、どちらの評価元でも Argon のほうが安くなります。
  • お金がかかるのは長いエージェント処理です。Vals のエージェント系ベンチマークは1テスト $30〜$194 で、Vals Index の $15.68 を大きく上回ります。
  • どれも high での数値です。Argon のデフォルトは medium で、Google は low と medium のほうがトークンが少ないとしていますが、その2つのレベルのコストや精度はまだ誰も公表していません。
  • モデルの比較は同じ評価元の中だけで行います。Artificial Analysis は導入価格で報告し、標準価格の数値も併記しています。Vals は標準価格のみです。タスクや評価の仕組みも異なります。

ハマりどころ

月の上限に想定の半分の期間で達する

原因: 予算を導入価格の $2/$10 で組んでいること。導入価格は11月30日で終わり、12月1日からは Google のすべての料金が倍になります。

対策: 今から $4/$20 で予算を組み、導入価格の期間は節約分として扱います。

出力の料金が、目に見える回答よりずっと大きい

原因: 出力料金には思考トークンが含まれ、しかも Argon は長く書きます。Artificial Analysis のタスクでは、high で1件あたり約6.2万出力トークンと、GPT-6 Astra(約2.7万)の2.3倍でした。

対策: まずデフォルトの thinking_level(medium)で動かし、品質が保てるところは low に下げます。Google は3つのレベルをすべて試し、品質基準を満たす最も低いレベルを選ぶよう勧めています。

回答が空なのに課金される

原因: max_output_tokens は思考と出力をまとめて制限します。上限に達するとリクエストは incomplete で終わり、出力は途中で切れるか空になりますが、思考トークンは課金されます。

対策: 上限を小さくして節約しようとしないでください。Google は、低い上限を使っていたアプリでは少なくとも32,768に上げ、トークンを減らしたいときは思考レベルを下げるよう勧めています。

長い回答が、長さ以上にお金を使う

原因: 64Kトークンを超える回答は long decode で、64Kずつの「ホップ」に分けて生成されます。思考だけのホップも含め、すべてのホップのすべてのトークンが課金され、各ホップはプロンプトとそれまでに生成した内容をすべて入力として送り直します。Google の例では、1,000トークンのプロンプトから20万トークンを生成すると4ホップになり、文脈は約20.1万トークンなのに入力は約39.7万トークンと報告されます。キャンセルや失敗で終わった実行も、それまでの処理分は課金されます。

対策: long decode は、1つの回答に64Kトークンを超える量が本当に必要なときだけ使います。ホップで繰り返される入力は暗黙的キャッシュで95%引きになりますが、チャット、Q&A、要約、分類、抽出は32Kにも届かないので不要です。

キャッシュ入力が定価で請求される

原因: 暗黙的キャッシュが効くのは、4,096トークン以上でプレフィックスが同じプロンプトだけです。AIHubMix の Gemini ガイドにあるとおり、ヒットするには内容、モデル、パラメーターが同じで、繰り返し使う文脈が先頭にある必要があります。

対策: 変わらない文脈を先頭に置き、ターンごとに同じ内容を保ちます。システムプロンプト、ツール定義、ドキュメントを上に、ユーザーの新しいメッセージを最後に置きます。

検索の多いエージェントが、トークン数以上にお金を使う

原因: グラウンディングは検索クエリごとに課金されます。Google は月5,000回の無料枠を超えると1,000回あたり $14 で、1つのリクエストが複数回の検索を呼ぶこともあります。AIHubMix の Web 検索は1リクエスト $0.014 です。

対策: タスクごとのトークン数と一緒に検索回数も数え、エージェントのループ内で回数に上限を設けます。

「わからない」の回答に二重に払う

原因: Argon は、確信がないときにほかのフロンティアモデルより回答を控えることが多いモデルです。回答を控えた場合も入力と思考のトークンは請求され、同じ質問を Argon に再試行するとまた払うことになります。

対策: 回答を控えた質問は、Argon に再試行させず、人や別のモデルに回します。

簡単なステップまでフロンティア価格で払う

原因: 抽出や整形も含め、エージェントのすべてのステップを Argon でリアルタイムに動かしていること。

対策: 難しさで振り分けます。抽出、分類、整形は Gemini 3.8 Flash に回し、待てる処理は標準価格の半額の Batch か Flex に回します。

自分のコストを見積もる

料金は辞書にまとめ、トークン数は AIHubMix の OpenAI 互換エンドポイントで Argon を実際に呼び出したときの usage フィールドから取ります。

argon_cost.py
import os

from openai import OpenAI

PRICES = {  # 100万トークンあたりの米ドル。出力には思考トークンを含む
    "intro":    {"input": 2.00, "cached": 0.10, "output": 10.00},  # Google、2026年11月30日まで
    "standard": {"input": 4.00, "cached": 0.20, "output": 20.00},  # Google、2026年12月1日から
    "batch":    {"input": 2.00, "cached": 0.10, "output": 10.00},  # Google の Batch・Flex、12月1日から
    "aihubmix": {"input": 2.00, "cached": 0.10, "output": 10.00},  # AIHubMix のモデルページ、現在
}


def task_cost(uncached_in, cached_in, output, tier="aihubmix"):
    p = PRICES[tier]
    return (uncached_in * p["input"] + cached_in * p["cached"] + output * p["output"]) / 1_000_000


client = OpenAI(
    base_url="https://aihubmix.com/v1",
    api_key=os.environ["AIHUBMIX_API_KEY"],
    timeout=900,  # 難しいプロンプトは数分かかることがある
)
resp = client.chat.completions.create(
    model="gemini-4-argon",
    reasoning_effort="medium",  # Argon のデフォルトのレベル。"low" も試す
    max_tokens=32768,
    messages=[{"role": "user", "content": "<ワークフローの実際の1ステップ>"}],
)
u = resp.usage
details = getattr(u, "prompt_tokens_details", None)
cached_in = (getattr(details, "cached_tokens", 0) or 0) if details else 0
print("thinking tokens:", getattr(getattr(u, "completion_tokens_details", None), "reasoning_tokens", None))
for tier in ("aihubmix", "standard"):
    print(tier, round(task_cost(u.prompt_tokens - cached_in, cached_in, u.completion_tokens, tier), 4))

本番で使う予定の思考レベルで、実際のステップをいくつか動かしてください。レスポンスにキャッシュのトークン数が含まれない場合、スクリプトは入力をすべてキャッシュなしとして計算するので、コストは高めに出ます。思考トークンは出力として課金されるので、completion_tokens に上で表示した思考トークンが含まれているかも確認してください。Gemini 3.8 Flash や 3.1 Pro Preview で見積もる場合は、Argon のトークン数がそれより多くなると考えてください。Artificial Analysis の指数では、Argon が1.1億出力トークンを生成したのに対し、Gemini 3.1 Pro Preview は6,700万でした。

まだわかっていないこと

  • AIHubMix での12月1日以降の料金(上述)
  • low と medium でのコストと精度。公開されている測定値はすべて high のものです

まとめ

  • Google の料金は11月30日まで $2/$10(キャッシュ入力 $0.10)、12月1日から $4/$20(同 $0.20)です。出力料金には思考トークンが含まれ、長文コンテキストの追加料金はありません。
  • AIHubMix の現在の料金は $2/$10、キャッシュ入力 $0.10 で、導入価格と同じです。
  • Artificial Analysis の実測では、タスク1件は導入価格で $1.99、12月からの価格で $3.98 です。12月からは GPT-6 Astra の約1.2倍ですが、Claude Sonnet 5.5($5.46)や Opus 5.5($5.98)よりは安くなります。
  • トークン単価の割引がタスク単価で縮む理由はトークン数です。Argon は Astra の約2.3倍の出力トークンを書きます。
  • long decode はすべてのホップが課金され、それまでの出力も入力として数え直されます。
  • 予算は $4/$20 で組み、思考レベルは medium から試し、待てる処理は Batch か Flex に回します。

Argon は AIHubMix で gemini-4-argon として利用でき、Vertex AI と Google AI Studio 経由で、入力 $2、出力 $10、キャッシュ入力 $0.10(100万トークンあたり)です。上のスクリプトで、実際のトークン数をすぐに集め始められます。同じワークフローの簡単なステップには、Gemini 3.8 Flash が引き続き安い選択肢です。

あわせて読みたい:Gemini 4 Argon シリーズ

参考

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