7
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

ふりかえりの悩み相談:すぐに思い出すために/リモートふりかえり/ふりかえりの時間/ふりかえり以外でのカイゼン

Last updated at Posted at 2020-05-28

この記事について

こんにちは。森です。
この記事は、「ふりかえりの導入・始めかたを知る~「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」著者と語るふりかえり~」のイベント後半で小田中さん(@dora_e_m)・森(@viva_tweet_x)・KANEさん(@higuyume)とで話した内容を文書化したものです。

ふりかえりをどうはじめればよいのか、というのをざっくばらんに語っています。

ふりかえりでスッと思い出しが出来るようになるためには?

よくある質問。
新卒向けに研修したときにも、すっとふりかえり期間中の出来事が出てくる人と、出てこない人がいた。

Timelineを使う

※参考:ふりかえりのアクティビティ紹介:Timeline
2週間何があったか、事実ベースで思い出して、ふりかえりに転化していく。
何度か繰り返して、日々の行動に対しての感度を上げていく。

Mad, Sad, Gladを使う

※参考:ふりかえりam ep.8

感情をベースに事実を思い出していくやり方。
思い出せる、出るところから出していく。全てを出さないほうがいい。
意見を出している人を見て、思い出しながら「君はこう思ってるんだね、私は…」みたいに重ねるのもよい。

自分ですべてを出そうとしなていい
くだらなないことでもいいので、どんどん書く
ムードメーカーみたいな人が「そんなことも書くの?」みたいなのを出せば、軽い意見をどんどん出しやすくなる。

Sprintをトータルで見たときに、「最終的にうまくいきませんでした」ということはある。KPTだけでみるとマイナスになってしまうが、Timelineでみると、山あり谷ありなことが分かる。

うまくいかないところになぜ変遷したのか、というのを追うことができる。

思い出せること、思い出せないもの

すっと思い出せないこと、は実は重要じゃないかもしれない。
どうしても頭の中に残っているものが出てくるのはそれでいい。

「そうじゃないものは別に出さなくてもいいんだよ」と言ってあげる。

意見をバンバン出せる人、出せない人がいる。
タイプ分析におけるAnalyzerタイプの人は、自分の頭の中で考えて考え抜いた1つのアイデアを出す。

出てきた1つの意見を大事にする、ということが大事。数は問題ではない。

リモートのふりかえりをどんなふうにやっているか?

小田中さんの場合

G Suiteを活用している。
Google Jamboardで、付箋をぺたぺた貼る。
Timeline + 学習マトリックスで進める。

※参考:ふりかえりのアクティビティ紹介:学習マトリックス

はじめてリモートに移行したときは、「リモートワーク」に特化したふりかえりをやった。
リモートが当たり前になってきたので、タイムライン+学習マトリックスが習慣化した。

最初は不安だった。「チームメンバーで集まってお菓子を食べながらワイワイできるのか?」「モニタ越しにやるのが不安」。

リモートによって自然と課題対わたしたちの構図が生まれた。

他のメンバーはみんな20代の中、30台の人が入っていくとびびられる。
発言にバイアスがかかし、「課題対私たち」ではなく「小田中さんへの報告」になりがち。

リモートだと、課題に向き合いやすくなる。アイデアが出てきやすくなる。
結果的に、うまくいっている。

KANEさんの場合

Google スプレッドシートを使っている。スプレッドシート上に記載をしていくスタイル。
チームが付箋ワークするタイプじゃなかったため。

課題に対して向き合って、「リモートでどうやるか」「どうやって関係作っていくのか」に目が行ったのがよかった。

森の場合

MiroやMuralを皆で扱うことが多い。チームによっては、テキストで対話することもある。同時編集ができるConfluenceや、Hackmd.ioなど。

ふりかえりの時間設定が難しいです

小田中さんの場合

1時間でやっている。話したりないな、っていうのが続いたら伸ばす。

森の場合

その組織だと許容される範囲で始めてみる。90分~120分。
最初に最大の時間を確保しておく。最初に短い時間を取ってしまうと、時間を新たに確保していくことが難しい場合も多いため。

KANEさんの場合

LeSSで複数チームでふりかえりをしている。
各チームごとに1時間、チームをまたいで1時間やっているが、それでも足りない。

開発時間が減る感覚に抵抗感がある人もいる。
時間が足りないのであれば、その分を日々に分散しましょうと言っている。

「毎日5分でもいいからふりかえりしよう」
「1weekなら25分確保できる」

1日5分なら確保できるが、30分確保しよう、だと重くなってしまう。

ふりかえりだけでしかカイゼンしなくなってしまうチーム

問題が起こっても「ふりかえりに持っていこう」という話をしてしまう。
または、課題解決に時間を割けない。
悩みを持ったまま、1スプリントやるのか?

GTD(Getting Things Done)のinboxの考え方を使うとよい。
ぱっと片づけられるならさっさとやる、しばらくかかるならTODOに入れる。

ふりかえりの中でも、スプリントの最後にまとめて話したほうがいいものと、もやもやみたいな部分とで分ける。もやもやがあるとパフォーマンスが落ちるため、すぐに解消する。

リモートふりかえりで、リアルな物理環境を再現するか?色々な制約が出来上がった状態でどう進めていくか?

Miroとか使えない会社もある。

再現する必要はないよ派

自分の選択でやりやすいのであれば、再現する必要はない。
リモートワークの世界観のなかっで、非電子のものを再現するのにどれほどの意味があるのか?
再現できなかったらふりかえりできないのか?そうじゃない。口頭でやってもできる。
ふりかえりで何を明らかにするのか、を重要視すべき。
付箋を使ったり、ホワイトボードを駆使しないといけない、というわけではない。
ゼロベースで考えればいい。
物理空間のあの感じがないとできないわけじゃない。ふりかえりでどう着目したいのかを改めて考えればいい。

再現してもいいよ派

再現しようよ、無理しなくてもいいけど。
ノンバーバルコミュニケーションが減少したり、付箋での指示語が使えなくなることだったり、リモートワーク下でどうしても制約・制限を受けてしまう部分は多い。それを補ってくれるツールがたくさんある。
完全に再現しようとするのは無理でも、リモート環境下での最善を尽くすために、色々試してみるのはアリ。少しずつ改善していき、自分たちの中でやりやすいやり方を見つければいい。

7
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
7
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?