J とは
J は、APL という言語の後継で、APL を作った Kenneth E. Iverson らによって作られました。APL から引き継いだ配列処理の機能に加え、GUI プログラミングや OOP など、実用的な機能も兼ね備えています。
また、APL で使われていた多くの記号を ASCII 文字の範囲内で置き換えているため、現在のキーボードでも入力が容易です。
『J 言語入門』について
この記事は、普段他の言語でプログラミングしている人に J を紹介し、その魅力を知ってもらうことを主な目的としています。(プログラミング自体が初めてだという方は、まず他の言語を学ぶことをお勧めします。)
J は、基本的にイミュータブルな値を扱い、関数型言語に近いですが、手続き型の構文やオブジェクト指向の機能もあります。さらに、コードゴルフやメタプログラミングにも向いています。規模の大きなプログラムには向きませんが、趣味として使うにはピッタリの言語だと思います。
ただ、困ったことに、日本語で書かれた解説が少なく、古い情報も混ざっています。そこで、これから J を学ぶ人の足掛かりになればと思い、詳細な解説を書くことにしました。