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SPACEフレームワークでチーム・個人の生産性を爆上げする

Last updated at Posted at 2023-12-11

はじめに

業務で生産性を上げろとよく言われる。
しかし、生産性とは何か?生産性を測定し、その生産性がビジネス目標にどう貢献しているかを明らかにする。

SPACEフレームワークとは

開発者の生産性を計測するためのフレームワークで、個人・チーム・システムの3つにおいて、以下の5つのカテゴリで測定する。

  • Satisfaction & Well-being
  • Performance
  • Activity
  • Communication & Collaboration
  • Efficiency & Flow

生産性の5つの間違った認識

  • 生産性はdeveloperのアクティビティだけでは測れない
  • 生産性は個人のパフォーマンスに限るものではない
  • 一つの指標だけで全てを語るのは不可能
  • 生産性はマネージャーだけみるものではない
  • 生産性はエンジニアリングシステムと開発者ツールにのみ関係する

Satisfaction & Well-being

満足度と生産性は相関関係にある。満足度が生産性の先行指標となる。

Satisfaction(満足度)

開発者がツール、仕事、チーム、カルチャーに対して、いかに満足しているか。

Well-being(幸福度)

いかに健康で幸せであるか。
仕事が健康にどのような影響を与えているか。

メトリクスの例

一般的にアンケートを用いて定性的に測定される。

  • 従業員満足度(ES)
  • eNPS
  • チームの健康チェック
  • KTLOの量
  • バーンアウトとワークエンゲージメント

Performance

パフォーマンス。
パフォーマンスを最も単純化すると、開発者が書いたコードは、想定されたことを確実に実行した度合いとなる。
一般的にソフトウェアはチームで開発されているので、チームのパフォーマンスが求められる。チームのパフォーマンスに対し、個人のパフォーマンスは定量化が難しい。

メトリクスの例

  • 顧客満足度(CS)
  • NPS
  • 信頼性
  • 変更失敗率
  • サービスヘルスの継続率
  • 機能の使用状況
  • コスト削減率

Activity

業務で完了したアクションまたはアウトプットの数。
わりと容易に定性化できる。

メトリクスの例

  • 完了したチケット数
  • 導入頻度
  • PR数
  • コミット、レビュー数
  • ドキュメント数
  • インシデント数、および重大度に基づく分布

Communication & Collaboration

いかにチームがコミュニケーション、情報共有できているか。

メトリクスの例

  • 同じ機能に取り組んでいる人の数
  • チームのヘルスチェック(サイロ化とコミュニケーション)
  • プルリクエストのレビュー時間
  • 共有インデックス
  • コラボレーションマップ

Efficiency & Flow

個別に、またはシステムを通じて、中断や遅延を最小限に抑えて作業を完了、進行させる能力。

メトリクスの例

  • チームのヘルスチェック(サイロ化とコミュニケーション)
  • 流れを維持して仕事を完了する能力の認識
  • リードタイムと復旧までの時間
  • ストーリー/問題のサイクルタイム
  • チーム間でのハンドオフの数
  • 流れを維持して仕事を完了する能力
  • 付加価値時間
  • 待ち時間

SPACEフレームワークの組織レベル

  • 個人
  • チームまたはグループ(一緒に働く人々)
  • システム: システムを通じたエンドツーエンドの作業 (例: 設計から実稼働までの組織の開発パイプライン)

SPACE フレームワークの活用方法のベストプラクティス

  1. 少なくとも 3 つのカテゴリからの指標を含める
  2. チームレベルの指標から始める
  3. エンジニアの参加に投資する
  4. 集計を超えてパターンを検出し、バイアスを削減する
  5. 少なくとも一つの評価指標に、アンケートなどの定量的な指標を含める
  6. 計測項目を絞る(全てのカテゴリを含む必要はない)

The SPACE of Developer Productivityでのメトリクス例

image.png

最後に

SPACE フレームワークは、あくまでフレームワークである。
なので、測定すべき指標を正確に示しているわけではないため、そのまま採用することは推奨されていない。
自分達の組織、チームやコンテキストに合わせて変更しよう。
また、Four Keysなどの他のフレームワークと組み合わせることによって、より改善点が明らかになり、生産性を上げることが可能になる。

参考文献

  1. The SPACE of Developer Productivity
  2. Your organization’s guide to the SPACE framework
  3. Four Keysだけじゃない開発者生産性フレームワーク
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