RaspberryPi Pico W で Wi-Fi 通信する

はじめに

Raspberry Pi Pico 2 W を買ったので、それを使って Wi-Fi を通信してみます。

上記の記事でアクセスポイント化した Raspberry Pi に接続します。

セットアップ

今回は MicroPyhton 使います。

ファームウェアのダウンロード

Raspberry Pi Pico 2 W で MicroPython を使うためには、ファームウェアを書き込んでおく必要があります。

上記のサイトから Pico 2 W を選択してダウンロードします。

ファームウェアの書き込み

次に、ファームウェアをダウンロードしたホスト PC と Raspberry Pi Pico 2 W を USB ケーブルで接続して書き込みを行います。

接続すると、下記の画像のようにホスト PC で認識されるようになるので、ダウンロードしたファームウェアを書き込みます。(この例では、ホスト PC に Mac を使っています)

確認作業

MicroPython のファームウェアを書き込むことによって、Raspberry Pi Pico 2 W がシリアルデバイスとして認識されるようになります。

Mac の場合だと /dev/tty.usbmodem* に、Linux の場合だと /dev/ttyACM0 にそれ用のファイルが作成されます。

$ ls -la /dev/tty.usbmodem*
crw-rw-rw-  1 root  wheel  0x9000008 12月 20 15:26 /dev/tty.usbmodem2301

$ ls -la /dev/ttyACM0
crw-rw---- 1 root dialout 166, 0 Dec 20 15:41 /dev/ttyACM0

Raspberry Pi Pico 2 W では、MicroPython が使えるようになっています。

• Mac

$ screen /dev/tty.usbmodem2301
MicroPython v1.27.0 on 2025-12-09; Raspberry Pi Pico 2 W with RP2350
Type "help()" for more information.
>>> print("Hello, World!")
Hello, World!

• Linux

$ sudo screen /dev/ttyACM0
MicroPython v1.27.0 on 2025-12-09; Raspberry Pi Pico 2 W with RP2350
Type "help()" for more information.
>>> print("Hello, World!")
Hello, World!

Wi-Fi 通信する

前提

上記の記事で記載した通りに Raspberry Pi をアクセスポイント化しておきます。

sudo nmcli device wifi hotspot \
  ifname wlan0 \
  con-name con-my-ap \
  ssid my-ap \
  password password

設定が完了すると、以下の情報で接続可能になります。

• SSID: my-ap
• password: password

$ nmcli device show wlan0 | grep ADDRESS
IP4.ADDRESS[1]:                         10.42.0.1/24
IP6.ADDRESS[1]:                         fe80::2ecf:67ff:fe2e:14ea/64

アクセスポイント化した Raspberry Pi のワイヤレス通信用のネットワークインターフェースには10.42.0.1/24 が当たっているので、Raspberry Pi Pico W には、10.42.0.2/24 ~ 10.42.0.254/24 のいずれかが当たるようになるはずです。

実装

基本的には以下に書かれている通りです。

import time
import network

ssid = 'my-ap'
password = 'password'

wlan = network.WLAN(network.STA_IF)
wlan.active(True)
wlan.connect(ssid, password)

# Wait for connect or fail
max_wait = 10
while max_wait > 0:
    if wlan.status() < 0 or wlan.status() >= 3:
        break
    max_wait -= 1
    print('waiting for connection...')
    time.sleep(1)

# Handle connection error
if wlan.status() != 3:
    raise RuntimeError('network connection failed')
else:
    print('connected')
    status = wlan.ifconfig()
    print('ip = ' + status[0])

問題なく通信ができると、Raspberry Pi 側の DHCP の機能によって割り当てられた IP アドレスが出力されます。