PROMISE Technology社のPegasusProにはFileBoostと呼ばれる機能があります。今回はこれを試してみます。
FileBoostとは
PROMISEの独自のアルゴリズムにより、共有NASフォルダから10G以上の高速イーサネットを経由して接続されたクライアントへのデータ転送を非常に迅速に行います。 これにより、大規模なファイル転送の完了を待つ時間が大幅に短縮され、非常に大きなデータファイルを頻繁に共有する必要がある共同作業 (例:ビデオのポストプロダクションプロジェクト)のワークフローが改善されます。
これだけ読んでも全然意味がわかりませんね。
要はDAS (Thunderbolt接続) のボリューム、NASの共有フォルダ、USBメモリ間で、ファイルを高速にコピー・移動する機能です。
事前準備
USBメモリにランダムな内容の5GBのファイルを作成します。
※実際は機能を試すだけなら空のファイルでもテキストでも何でも構いません。
$FileName = "D:\Random5GB.bin"
$FileSizeGB = 5
$FileSizeBytes = [long]($FileSizeGB * 1GB)
$BufferSize = 2MB
try {
$fileStream = [System.IO.File]::Create($FileName)
if ($null -eq $fileStream) {
throw "Failed to create file stream for $FileName"
}
$buffer = [byte[]]::new($BufferSize)
(New-Object Random).NextBytes($buffer)
for ($i = [long]0; $i -lt $FileSizeBytes; $i += $BufferSize) {
$bytesToWrite = [int][Math]::Min([long]$BufferSize, [long]($FileSizeBytes - $i))
$fileStream.Write($buffer, 0, $bytesToWrite)
}
}
catch {
Write-Error "Error: $_"
}
finally {
if ($null -ne $fileStream) {
$fileStream.Close()
}
}
GrokにPowerShellスクリプトを作ってもらいました。
FileBoostを試す
テストファイルを保存したUSBメモリをPegasusPROの背面向かって右側4ポートのどこかにUSBポートに挿します。左側2ポートはUSB2.0、右側4ポートはUSB3.2です。
挿すとPromise Utility Proの画面にフォルダーが一つ増えます。USBと書かれているので分かりますね。
このUSBのフォルダをクリックすると右側にDetailsが表示されるのでFileBoostをクリックします。
左側(コピーのソースになる)にUSBメモリの内容が、右にNASの共有フォルダ一覧が表示されていますね(USBメモリもいますが)。
今回は誰でもアクセスできるPublicにコピーしてみます。Publicをダブルクリックしてみましょう。
Copy files by using drag and drop. One click on folder icon to open it.
と書かれているので、Random5GB.binを右側にドラッグアンドドロップしてみます。
コピーが始まりました。
コピーが完了しました。
UNCパスを指定してSMBで共有フォルダを中身を参照してみると
ちゃんとコピーしたファイルがありますね。
まとめ
NASの共有フォルダとUSBメモリとの間で、高速なファイルコピーが可能なことを確認しました。
省略しましたが、もちろん Thunderbolt↔NAS Thunderbolt↔USB も同様にコピー・移動が可能です。
具体的な活用シーンとして、こんなワークフローが考えられますね。
USBメモリで受け取った素材を、まずはDASへ高速に取り込みます。
Thunderbolt接続の高速ボリューム上で、快適に編集作業を進めます。
完成したデータはNASにコピーし、チームメンバーへスムーズに共有します。
さらに、前回のCloud Sync、前々回のRsyncの機能と組み合わせれば、離れた拠点間での高速なコラボレーションも実現できますね!