PROMISE Technology社のPegasusProというNASとThunderbolt接続DASのユニファイド・ストレージと、VTrak N1616というハイブリッドNASでレプリケーション構成をためします。
PegasusPro同士、N1616同士でももちろん同じ手順です。
使用したバージョン
Firmware Version: 24.5.3.0000
PROMISE Utility Pro: 24.5.7
ダウンロード
https://www.promise.com/Support/DownloadCenter/VTrak/N-Series/N1616
https://www.promise.com/Support/DownloadCenter/Pegasus/PegasusPro/R8
rsync有効化
PegasusPro
ブラウザからWebPAM(Web GUI)を開きます。RSYNCのSettingsを開きます。
Enableにして、パスワードを入力してSaveします。
N1616
全く同じですね。Enableにして、パスワードを入力してSAVEをクリックします。
フォルダ作成
検証にし使用するフォルダ(=共有)を作成します。
スクリーンショットはTime MachineをDisableに変えていますが、全てデフォルトのままでも構いません。
N1616側も同様に作成します。画面は作成後。
rsync設定
PROMISE Utility Pro(以下、PUP)(これはWindowsもしくはMac向けアプリケーションです)を開きます。
今回検証に使用する2台が見えていますが、どちらにログインするべきでしょうか。
基本的にはレプリケーションのソース側を開きます。今回はPegasusPROに入ってみます。
HybridBoostをクリックします。adminのパスワードを入力して認証しましょう。
一番下のRsyncを開きます。
さてここでSync DataとBackup Dataと2つの選択肢があります。
Sync Data は指定した2つのフォルダを定期的もしくは手動で片方向同期します。
Backup Data はソース側のフォルダをターゲット側にバックアップします。世代管理もしくは保持期間の指定が可能で、ワンクリックでフォルダ全体をバックアップ取得時の状態に戻すことができます。
Sync Data
まずはSync Dataを試してみます。
相手のIPアドレス、ポート番号(暗号化しない場合デフォルト873)、ユーザー名(rsync-user)、パスワードを入力します。
リモートのフォルダを選択します。
ローカルのフォルダを選択します。
タスク名、転送の方向、手動or定期実行かを選択、いくつかのオプションを必要に応じて選択します。
スケジュールは日次、週次、月次から選択できます。
1時間毎に同期したい場合は24個作ればできそうです(試していませんが)。
双方向に同期したい場合は転送の方向が異なるタスクを2個作成すればできるはずです(試していませんが)。
リモート側でファイルを削除するか、転送時に圧縮するか、帯域制限(トラフィックシェーピング、QoS)が指定できます。
転送条件として、最大ファイルサイズと除外する拡張子が選択できます。
最後に設定を確認したらCreateをクリックします。
タスクの作成が完了するとこのように表示されます。
Sync動作確認
ローカル(ソース)側にファイルを作成します。
念のため、この時点でN1616側はまだ空ですね。
PUPでDo Now(手動実行ボタン)をクリックします。
リモート(ターゲット)側にも同じファイルが作成されました。
Backup Data
次にBackup Dataを試してみます。
最初はSyncと同じ画面、同じ手順なのでスキップします。
バックアップフォルダの指定(任意の文字列入力)と、先ほどと同じローカルパスを指定(選択式)する画面が出てきます。
タスク名、手動or定期実行かを選択、いくつかのオプションは同じですが、転送の方向はなく、バージョンポリシーが加わっています。
バージョンポリシーはシンプルな最大世代数(上記スクショだと32)もしくは複合条件(下記スクショは日次14世代、週次8世代、月次6世代、年次1世代)で指定が可能です。いずれも最大32個までです。
最後にまた確認画面が表示されるのでCreateをクリックします。
バックアップタスクが作成できました。
Backup動作確認
今回もローカル(ソース)側にテストファイルがあります。
PUPでDo Now(手動実行ボタン)をクリックします。検証なので何度か押してみました。
完了したらVersionボタンをクリックすると、数世代分のバックアップが作成されていることが確認できます。
リモート(ターゲット)側を見るとタスク作成時に指定した名前のフォルダが作成されています。
フォルダを開くと実行した回数だけさらにフォルダが作成されていることがわかります。
リストアテスト
ローカル(ソース)側のファイルを削除します。
PUPでVersionを開き、戻したい日時を選択し、Restoreをクリックします。
リストア先フォルダを指定します。今回はオリジナルと同じフォルダを指定します。
無事に削除したファイルが戻りましたね。
Linuxからrsync
今回は即興のテストなので自分のPCのWSLを使用しました。
$ rsync -av --port=873 test.bat rsync-user@172.30.0.104::rsync_pegasuspro
Password:
sending incremental file list
test.bat
sent 132 bytes received 35 bytes 47.71 bytes/sec
total size is 21 speedup is 0.13
と、もちろんコピー可能です。
まとめ
PROMISE PegasusProシリーズやVTrak N1616を使用してレプリケーションができることを確認しました。
同様にrsyncコマンドが使えるLinuxやWSL(Windows)、あとおそらくMacからもコピーできます。タスク(ジョブ)化すれば定期的にローカルで作成したコンテンツをこれらNASにコピーもしくはバックアップすることもできるはずです。
DRやBCPとして、またヒューマンエラーや障害の対策として、隣接や遠隔地とデータの同期やバックアップに活用できます。多対一のバックアップとしても使えますね。
(Geminiで生成)
次はクラウドストレージを使ったHybridBoostを試してみます。お楽しみに。