本記事はグレンジ Advent Calendar 2018 11日目の記事です。
私はグレンジにサーバサイドエンジニアとして所属していますが、手を動かすよりマネジメント(人もチームも)に時間を使うことが多いです。
昨年は、「【ジャイキリの流儀】チームの成長ステージをアクティビティを通して理解する 」という記事でチームビルディングに関する話を書きましたが、今回もチームビルディングに関する内容になります。
今回は下記のことに心当たりがあるチーム向けにメンバーの相互理解を促進するためにやったことを書きたいと思います。
- みんな頑張ってるのにチームとして力が発揮できていない気がする
- プロデューサーの考え、想いが伝わっていない気がする
- コミュニケーションが上手く取れていない気がする
- 本音で言い合える仲になれていない気がする
- 目線が合っていない気がする
- メンバーそれぞれはプロダクト・チームへの想いがあるのに活かしきれていない気がする
- 仕事上で意見がぶつかり仲が悪くなって働きづらい気がする
背景
実際に上記に当てはまるチーム状態になってしまっていると感じていた時に、どうやったら改善できるのかを考えました。
いくつか要因はあるにしても、やはりメンバーがお互いのことよく理解していないのが一番の根っこだろうと結論付けました。
お互いの価値観やその人の生い立ちがどういうものかを知っていると、意見の言い方や連携するときの動き方が変わってくるはずです。
そのため、とにかくそこに最速で手を打とうと考えたのが今回紹介する取り組みになります。
チームの規模感
・チームの人数は50人弱
・職種
- プロデューサー
- ディレクター
- プランナー
- エンジニア(サーバー、クライアント)
- UIデザイナー
- イラストレーター
- アニメーター
- デバッガー
- カスタマーサポート
などなどセクションは多い
やったこと
簡単にいうとチームメンバー全員で半日合宿をしました。
(それで4時間ってタイトルにしてますが、準備とか含めると数日かかってますw)
まずは、お互いを知ることをテーマにした合宿を。
その後、チームの今後の取り組みについて議論する合宿を行いました。
今回は1つ目のお互いを知るための合宿について書きます。
合宿のテーマはお互いの価値観、生い立ちを知ること
・どういう価値観を大事にして生きているのか
・どういう人生を歩んできて、どういう成功、失敗をしてきたのか
・強み、弱みってどういうところなのか
それらを理解しあえるメンバーを増やすことがこの合宿のゴールにしました。
で、とにかくすぐに実施したかったため、新しいことを考えることはせず、これまで経験してきたワークショップやグループワークなどを組み合わせることにしました。
ただ、単純に理解しあえるメンバーを増やすだけだと面白味に欠けると個人的に思ったので、グループを組むメンバーの組み合わせを工夫しました。
とにかくここに一番時間と頭を使った気がします。
・普段コミュニケーションが取れてなさそうな人
・よく意見がぶつかっている人
・その人たちの間に立てる人
・相互理解したら面白くなりそうな人
上記のようなメンバーを私の独断で組み合わせて当日その場で発表しました。
事前に知らせて、参加したくないって気持ちになられるのが嫌だったし、むしろその 嫌だなと思う状況を変えるのが目的 なので、そういうやり方をしました。
(実際にぐぬぬって思っていた人が結構いたのを合宿後に聞いてしめしめと思ってましたw)
当日は下記のような形で進めました。
1.プロデューサーのエモい話
2.ワークショップ①「価値観ナインブロック」と「キャリアライン
」
3.チームの成長ステージの話
4.ワークショップ② チームの「らしさ」「ありたい姿」「今期のテーマ・スローガン」を話し合って、発表
5.懇親会
それではそれぞれについて書いていきます。
1.プロデューサーのエモい話
これまでどういうことを考えて目標を決めたり、ロードマップ決めたりしてきたのか。
そう考えた背景や出来事など含めて、普段なかなか全員に向けては話さないようなことも赤裸々に語ってもらいました。
背景などがセットで伝わっていないと、ネガティヴな思い込みが起きたりすることもあるので、全員にその辺りを理解してもらうのが狙いでした。(全員に伝えるのってなかなか難しいですよね)
実施後のアンケートでも聞けて良かったというコメントが多かったので、今後も想いを伝えることはできるだけやってもらいたいと思っています。
2.ワークショップ①「価値観ナインブロック」と「キャリアライン 」
これはグレンジの親会社であるサイバーエージェントの取締役人事管轄の曽山さんが勧めているもので、以前社内で行ったワークショップに参加させていただいたこともあり、これを使おうと考えました。
下記の「強みを活かす」でも紹介されているので、気になった方は是非読んでみると良いと思います。
実施する内容に関しては、こちらでも紹介されているので、ここでは簡単に書きます。
・自身の大事にしている価値観について説明し、聞いたメンバーはどういうシーンでその価値観が大事になってるのか質問をして理解を深めていく
→過去の発言や振る舞いがどういう価値観の下で行われていたのかが繋がったりします
・自身のキャリアを振り返ることで強み、弱みを見つめ直す
・これまでの成功体験や失敗体験を通して、その人の強み、弱みを理解、発見する
→どう失敗から這い上がったのか、そこに人の強みが出ていたりします
また、理解者を増やすことも目的なので、 価値観ナインブロックとキャリアライン
を1セットとして、グループを変えて2回実施しました。
もちろんそのグループも私の独断でメンバーの組み合わせを決めました。
2回目は話す方も慣れてきたり、自身の強み弱みがより深掘りできていたりするので、よりスムーズに話せているような感じました。
3.チームの成長ステージの話
ここでは私がプレゼンをしました。
「【ジャイキリの流儀】チームの成長ステージをアクティビティを通して理解する」で書いているフラフープを使ったワークショップを体験してもらった後、私が感じていたコミュニケーション部分の課題に紐付ける形でチームの成長ステージの話をし、自分たちはチームになれているのか、どういう状態が理想だと思っているのか、それにはどういうことが必要なのかを話したつもりです。
4.ワークショップ② チームの「らしさ」「ありたい姿」「今期のテーマ・スローガン」を考える
価値観ナインブロックとキャリアライン を通じてお互いのことを知れたはずなので、今度はチームについて話し合ってもらい、前向きな状態で翌日以降仕事をしてもらいたいなと考えて実施しました。
・私たちのチームらしさってこういうところだよね
・私たちのプロダクトの大事なところってこういうところだよね
・こういうチームでありたいよね
・こういうプロダクトにしたいよね
という点を話し合ってもらい、その上で、今期はどういうテーマで臨むのがいいのかをそれぞれ話しあってもらいました。
そして、最後にチーム毎に「らしさ」「ありたい姿」「今期のテーマ・スローガン」をそれぞれ発表してもらい、すごく盛り上がりました。
他のチームの発表内容はどれも共感できるものが多かったですし、それがわかったことでより良いチームになれそうな気がしました。
5.懇親会
ワークショップを通じて、コミュニケーションの素地はできたはずですので、その流れをそのままに料理とお酒を加えて、単純に楽しんでもらいました。
普段よりもみんなの顔つきが晴れやかだった気もしましたし、新しいコミュニケーションも生まれ盛り上がっていました。
ちなみにアンケート結果はこんな感じでした
最後に
満足度が高く、ホッとしました。
今回はグループワークを全メンバーと行なったわけではないので、もっと他のメンバーともやりたいという声が多かったのが印象的でした。
正直なところこういう場を設けなくても話せる仲間になっていけるのが理想ではあるのですが、なかなか難しかったりしますよね。
なので、タイミングを見計らって今後も実施した方が良さそうだなと思っています。
あと、私自身はファシリテートに集中する必要がありグループワークに参加していないので、楽しそうにしているのを見てちょっとみんなが羨ましかったりしますw
また、はじめに少し触れましたが、この合宿の別日にチームの今後の取り組みについて議論する合宿も行いました。
そこではよりプロダクトについて思っていることをぶつけ合ってもらいました。
コミュニケーションが以前よりうまく取れるようになっていそうだなとその時も感じれたので、合宿を実施してよかったと思っています。
改めて今回思ったことは、 チームビルディングって面白い! ってことです。
今後も色々やっていきたいと思います。
明日の記事は、@mad_khakiの「C++とcurlでHTTP通信処理作ってみた」です。
お楽しみに!