G-coordinatorとは?
G-coordinator/gcoordiantor は,3Dプリンタ用G-code生成ソフトウェアです.
本記事はG-coordinattor ver3系列に関するものです.過去の記事のG-coordinator ver1やver2とは互換性がありません.ご注意ください.
pythonを用いて,造形や印刷条件の細かな指定が可能です.G-codeを生成するためのpythonライブラリgcoordinatorと,それをより簡単に使用するためのGUIアプリのG-coordinatorがあります.
gcoordinator: G-code生成のためのPythonライブラリ
G-coordinator: G-code生成のためのGUIアプリ
GUIアプリをインストールすれば,python環境が整っていなくても,pythonコードを書いてG-codeを生成することが可能です.造形やプレビュー,G-codeの書き出しなどは,gcoordinatorのライブラリ単体でも可能です.ニーズに合わせて,ライブラリとGUIを選択してください.
ライブラリのインストールに関しては,
pip install gcoordinator
で可能です.
G-coordinator, gcoordinatorの公式ドキュメントも良いしておりますので,そちらもご覧ください.
インストール
G-coordinator: GUI app
以下のページからインストールが可能です.
G-coordinatorのGUIアプリは,Mac版(.app)とWindows版(.exe)を用意しています.それぞれの圧縮ファイル(.dmg, .zip)を以下からダウンロードしてください.アプリをダウンロードすれば,python環境を整えたり,ライブラリをインストールする必要はありません.
Mac版
Macの方は,ダウンロードしたdmgを展開して,.appにしたものをアプリケーションフォルダに移動させてください.ダウンロードしたアプリを開くと,セキュリティのブロックが出る可能性があります.
設定の中のプライバシーとセキュリティからG-coordinatorの実行を許可してください.
Windows版
Windowsの方は,ダウンロードしたzipを展開し,その中のexeを実行してください.
Windowsもセキュリティブロックがかかる可能性があります.
ブロックされた画面の"詳細情報"から実行を選択してください.
Python版
GUIアプリをダウンロードした方は読み飛ばして問題ありません.
GitHubからリポジトリをクローンしてください.
実行に必要なライブラリのインストールは,
pip install -r requirements.txt
を実行してください.
ターミナルで,
cd src
srcディレクトリに移動して,main.pyを実行すると,UIが起動します.
Python ライブラリ gcoordinatorのインストール
GUIアプリをダウンロードした方は読み飛ばして問題ありません.
pip install gcoordinator
をターミナルで実行して下さい.
ソフトウェアの使用の前に
G-codeとは
G-coordinator/gcoordinatorを使う前に,G-codeとは何かを振り返りましょう.以下の画像は,repetier でG-codeを開いたものです.
基本的には,
G1 F800 X114.97987 Y105.63424 Z2.00000 E0.00589
こういった行が大量に繰り返されています. これは,現在の位置からX114.97987 Y105.63424 Z2.00000の位置まで,分速800mmで移動しながら,フィラメントを0.00589mm押し出すという命令です.
基本的にはG-codeで制御すべき要素は,座標(x, y, z)の三要素とスピード,押し出し量の計5つです.
さらに,スピードと,押し出しはG-coordinator から自動で決定できる(もちろん細かく個別に指定することも可能)なので,考えるべきは,どの位置にノズルが動くかという座標のみで良いです.
G-coordinatorでの用語
上の写真の画像のように,一つの造形物は円が縦に積層されており,その円も小さな線分の集合から成り立っています.
G-coordinatorでは,その最小単位の線分をセグメントと呼び,そのセグメントが集まった樹脂のひと繋がりをパスと呼びます.すなわち,セグメントが集まってパスになり,パスが集まって造形物になります.
注意点
G-coordinatorを用いるにあたり,注意点があります.G-coordinatorは,3Dプリンタの挙動を細かく制御できる利点がある一方,マシンにとって無茶な指令を与えることも可能になります.(プリントベッドの外部に移動させようとする指令など)
その点を理解した上でご使用いただくよう,お願いいたします.