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第三章:信頼関係を築き、支援や協力を求めあえるチーム作り - 童話でわかるプロジェクトマネジメントを読んで -

Last updated at Posted at 2025-05-13

第三章:信頼関係を築き、支援や協力を求めあえるチーム作り - 童話でわかるプロジェクトマネジメントを読んで -

はじめに

私の夢はチームで大きな「何か」を成し遂げたいと考えています(「何か」についてはまだはっきりしていません)。
そのために必要な「私の役割」を日々考えていますが、プロジェクトマネージャ(PM)が近いと考え、その足掛かりとして、「プロジェクトマネージャ試験」の勉強を進めています。
試験勉強の中、試験合格やその後の PM 人生に向けて、「PM だったらどう考えるのだろうか」を学ぶため、「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」を通読しています。
今回の記事では、本書で学んだことや私個人の考えなどを中心に PM について記載しようと思っています。

目的

上記「はじめに」でも触れましたが、「「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」で学んだことや私個人の考えなどを中心に PM について」記載します。

対象

  • PM は普段どんなことを考えているのか考えたい方
  • 私の記事をもとに一緒に考えていただける方
  • PM の経験のある方
    → コメントにて、経験などをいただけると嬉しいです!

構成

書籍の構成が「7つの童話をもとに構成」されておりますので、本ブログ含め「7つのブログ記事」で完結する構成にする予定です。
なお、書籍の構成と異なる場合があります。

目次

  1. 第一章:PJ成功に大切な見積もり
  2. 第二章:みんなが同じ方向を向くためのゴール設定術
  3. 第三章:信頼関係を築き、支援や協力を求めあえるチーム作り ★本ブログ記事
  4. 第四章:不確実性の高いプロジェクトにはリスク管理が必要不可欠

本書の内容

第三章:桃太郎

適材適所の人員配置と人間関係はとても重要!

第一幕:「やったことがない」という不安から連帯感が生まれる

メンバー1人1人に声をかけ、信頼関係の構築と不安や懸念点等を聴き出す。

必ずしも、メンバー全員が PJ 達成に前向きなわけではなく、不安を抱えるメンバーもいます。
そんな時、PM が積極的にメンバー一人一人に声をかけ、不安や懸念点を聴き出すことが大切です。
その時、自身の不安なども素直に本音で語ることで、信頼関係の構築が可能となります。
PJ は不確実性がとても高いため、一人ではなく、チーム全員で協力し合う意識を持つことが重要です。

第二幕:強い思いが「やる気」を生み出し、プロジェクトを成功に導く

個人の目的が最終的にプロジェクトの目的達成につながることで、個人の成長とプロジェクトの成功を達成させます。

モチベーションの向上によって、やる気を生み出し、これによってプロジェクトを成功に導きます。
モチベーション向上には、内発的動機付けが必要となり、内発的動機付けには、自身で決めた目標の達成/自身の成長/社会や会社等の貢献を感じることが必要です。
これらを感じてもらうためには、メンバーが何を期待しているのかヒアリングし、環境を用意/整理する必要があります。

第三幕:「きびだんご」でチームのやる気スイッチをいれる

一時的なモチベーションUPには外発的動機付けを活用しましょう。

内発的動機付けは効果は絶大ですが、なかなか自然に身につくものではありません。
しかし、外発的動機付けは効果がすぐに表れます。

項目 メリット デメリット
外発的動機付け 効果がすぐに表れる 効果は一時的である
内発的動機付け 効果が絶大 自然に動機づけられるものではない

そのため、時には外発的動機付けで一時的に効果を得ることも必要です。
しかし、再度動機付けするには、より多くのコスト等が必要になるため、与え方やタイミング等には注意が必要です。

第四幕:権力を持たないリーダが影響力を発揮し、チームからの協力を引き出す

PJ 成功には、PM のステークホルダーに対する影響力が必要不可欠です。

PJ 成功のために、PM はしばしば権限を持たない中で、協力や支援を得なくてはいけない時があります。
その時、「人を動かすには、相手にとって価値のあるものを提供し、こちらのほしいものと価値の交換をする」(コーエン&ブラッドフォードの影響力モデル)という考え方が役に立ちます。
このような考え方の元、PJ の成否を分ける重要な要素である「ステークホルダーに対する PM の影響力」を発揮しなくてはいけません。

第五幕:メンバーの得意分野や適正、希望に合った役割を与えあう

メンバーの希望に沿うことでモチベーションを生み出し、得意分野で活躍してもらうことで PJ を成功させます。

メンバーにはそれぞれ得意分野が存在するため、得意分野で活躍してもらうために役割分担を行います。
しかし、得意分野に反して、メンバー自身の希望もかなえなくてはいけません。
したがって、各分野に関して、管理者やメンバー等役割を細分化し、得意分野で活躍してもらいながら、可能な限り希望にそう役割分担を心掛けます。
また、メンバーに担当を伝える際は、各作業で得られるメリットも伝えることも大切です。

第六幕:コミュニケーションの時間を作り、共通認識を持つ

定例会を定期的に開催し、前回報告した予定に対する実績を報告し、次回定例会までに実施する予定を報告することでチームワークを発揮します。

チームでの仕事では、情報共有(メンバー間のコミュニケーション)を怠るとチームワークが乱れていきます。
コミュニケーションを活発にするには、メンバー間の会話が必要になりますが、その第一歩として定例会議を設けることがあげられます。
定例会議を設け、「やったこと(= 実績)」や「やるべきこと(= 予定)」を共有することで、チームワークの乱れを防ぐことができます。

第七幕:やるべきことに含めてはいけない「NGワード」

最終的な成果を得るために必要な作業を洗い出す際には、具体的な行動の計画を立てる必要があります。

作業を洗い出し、管理可能な単位まで細分化した WBS をもとに PJ は進行していきます。
その中で、最終的な成果を得るために必要な「「誰が」「いつまでに」「何をすべきか」という具体的な行動の計画」を立てる必要があります。
具体的な行動の計画を立てるためには、曖昧な表現を避けることが重要です。

第八幕:現場の情報を吸い上げ、情報共有する計画を立てる

円滑なコミュニケーションは、話し手の事前準備と聞き手の姿勢によって成り立ちます。

ステークホルダーの誰が、コミュニケーションにおいて何を求め、何を必要としているのかを理解し、そのニーズを満たすことが重要です。
相手のニーズを理解することで、「誰が」「誰に」「どのような情報を伝えるのか」を事前に決めることができ、これにより円滑なコミュニケーションを実現できます。
また、受け手は理解しようと努め、確認することが大切です。
言い換えると、ミスコミュニケーションは、伝え手の問題(伝えたつもり等)と受け手の問題(わかったつもり等)が原因で発生します。

第九幕:積極的に聴き、意見の対立を解消する

コンフリクトと向き合うために傾聴力を高め、「対決・対峙」を目指します。

相手の話を理解しようと努めるためには、「聴く力(= 傾聴力)」が必要になります。
つまり、受け手には傾聴力が必要なスキルとなります。
また、傾聴力を高めることで、コミュニケーションにおける「コンフリクト(= 衝突)」と向き合うことが可能です。
相手を理解しようとせず、自信の言いたいことだけ言っていては議論は平行線で終わってしまい、メンバー間の不和を招く危険が高いです。
コンフリクトの解決策として、下記5つが存在し、その中でも「対決・対峙」が望ましいです。

項目 関係 内容 備考
強制 Win-Lose 一方的に押し付ける 長期的な効果を見込める
鎮静 Lose-Lose 大きな問題として扱わず、暫定的対応を実施 再びコンフリクトが起こる
妥協 勝ち負けなし、もしくはWin-Winに近い 当事者同士が譲歩し、合意する 長期的な効果を見込める
対決・対峙 Win-Win 対立は消滅し、長期的な効果がある 最適な方法
撤退 Lose-Lose 一方があきらめ、話し合いを拒否する最も悪い方法 再びコンフリクトが起こる

第十幕:チームで助け合うから、うまくいく

コンフリクトと向き合うために傾聴力を高め、「対決・対峙」を目指します。

一般的にプロジェクトは「複数人で構成されたチーム」として取り組みます。
そのため、どうしてもメンバー間の衝突や目的のすれ違いが起きてしまいます。
これらを防ぐために、下記2点が必要になります。

  • メンバーそれぞれが持っている知識や能力を生かした運営
    → 得意分野を生かした役割分担によって、作業効率の最大化を目指す
  • ミスコミュニケーションをなくしたしっかりとしたコミュニケーション
    → 相互理解によってチームワークを活性化させ、互いに協力しあえるチームを目指す

個人的な考察

個人的に本章を読んで学んだことは「チームの運営には、「メンバーの得意分野を生かした役割分担」と「メンバー同士の信頼関係」が必要であること」です。
「メンバーのやる気を引き出すこと」と「信頼関係を構築すること」がプロジェクト目標達成の鍵です!

「メンバーのやる気を引き出すこと」はとても難しいです。
単純に作業効率や能力が低い人には、プロセス改善や教育などによる解決策が有効かもしれませんが、やる気(= 心から湧き出る感情)が低い/無いとどう投げかけても改善は見込めないかもしれません。
私は「やる気が低い/無い人」とチームになった際、下記のような取り組みを実施してきました。

  • 仲良くなる
  • 作業が完了したら感謝の言葉を伝える
  • この作業の意義を見出す
  • 作業着手のハードルを下げる
  • 進捗報告定例会を設ける
  • 個人の進捗を可視化する
    etc...

万人に通用するような方法はありません。
そのため、経験をたくさん積み、より効果的な方法を見つけ、プロジェクト成功の可能性を高められるように頑張ります!

さいごに

今回の章では、「メンバー間の関係性」がプロジェクト成功に大切であることを学びました。
退職理由に関する調査結果 - 厚生労働省 -」によると、「職場の人間関係」を理由に退職された人は男性で「9.1%」女性で「13.0%」だそうです。
メンバー間の関係性は、とても重要であることが数字で分かり、これをマネジメントすることの重要性や大変さははかり知れません。
新卒での就職活動時、「エンジニアになれば人とのコミュニケーションを避けることができ、楽ができる」と考える人が多かった記憶がありますが、「エンジニア(特にPM)こそ、コミュニケーションがとても重要である」ことが改めてわかりました。
次回のブログ記事をお楽しみに!

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