第四章:不確実性の高いプロジェクトにはリスク管理が必要不可欠 - 童話でわかるプロジェクトマネジメントを読んで -
はじめに
私の夢はチームで大きな「何か」を成し遂げたいと考えています(「何か」についてはまだはっきりしていません)。
そのために必要な「私の役割」を日々考えていますが、プロジェクトマネージャ(PM)が近いと考え、その足掛かりとして、「プロジェクトマネージャ試験」の勉強を進めています。
試験勉強の中、試験合格やその後の PM 人生に向けて、「PM だったらどう考えるのだろうか」を学ぶため、「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」を通読しています。
今回の記事では、本書で学んだことや私個人の考えなどを中心に PM について記載しようと思っています。
目的
上記「はじめに」でも触れましたが、「「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」で学んだことや私個人の考えなどを中心に PM について」記載します。
対象
- PM は普段どんなことを考えているのか考えたい方
- 私の記事をもとに一緒に考えていただける方
- PM の経験のある方
→ コメントにて、経験などをいただけると嬉しいです!
構成
書籍の構成が「7つの童話をもとに構成」されておりますので、本ブログ含め「7つのブログ記事」で完結する構成にする予定です。
なお、書籍の構成と異なる場合があります。
目次
- 第一章:PJ成功に大切な見積もり
- 第二章:みんなが同じ方向を向くためのゴール設定術
- 第三章:信頼関係を築き、支援や協力を求めあえるチーム作り
- 第四章:不確実性の高いプロジェクトにはリスク管理が必要不可欠 ★本ブログ記事
本書の内容
第四章:ヘンゼルとグレーテル
問題解決は個人ではなくチームで実施することで信頼関係を構築できる!
第一幕:同じ方向を向いていないと失敗に向かう
どのようなステークホルダーがいるのか整理せよ!
ステークホルダーとうまくやっていくためには、あらゆる点で「共通認識」を持つことが必要不可欠です。
特に、重要なステークホルダーと共通の目的を持っていないと、プロジェクトが失敗する可能性が高くなります。
ステークホルダーの特定では、プロジェクトに対する「影響度」と「姿勢」を整理する必要があります。
例えば、影響度が高いが姿勢が後ろ向きなステークホルダーに対しては、前向きな姿勢になるように働きかけることでプロジェクト成功の可能性が高まります。
第二幕:事前に対策を練る
不確実性の高いプロジェクトでは、コンティンジェンシープランの作成が必要不可欠
不確実性の高いプロジェクトでは、事前にプロジェクトに影響を及ぼす可能性のあるリスクを洗い出します。
「影響度」*「発生確率」で洗い出されたリスクの緊急性を検討します。
これら洗い出されたリスクに対応するための計画「コンティンジェンシープラン」を作成します。
第三幕:やったことを確認する
リスク管理は常にPDCAサイクルを意識する
リスクを洗い出し・対応策を検討することは重要ですが、同じくらい「リスクの再評価と実施結果などの記録」も重要です。
プロジェクト進行中は洗い出されたリスクのほかに、洗い出しきれなかったリスクが生まれることがあります。
これら新しいリスクや既知のリスクへの対応結果、結果から得られた教訓などを記録します。
第四幕:変更は失敗のもと
変更は想定外のリスクを招くため、変更管理で変更内容をしっかり管理します。
プロジェクト進行中での何かしらの変更は、新たなリスクを生み出す可能性が非常に高いです。
そのため、変更に対してもしっかりと管理する必要があります。
したがって、変更を希望する場合は、ステークホルダーに相談/検討し、承認を得てから変更を行うこと(= 変更管理)が重要です。
第五幕:予定通りいかないのが大前提
プロジェクトは予定通りいかないものなので、プロジェクトを俯瞰した柔軟なプランが不可欠です。
プロジェクトでは、計画と実績は様々なズレが生じ、予定通りいかなくなります。
その主な原因は、「間違った仮定をすること」や「既知の事実と未知の事実を混同すること」です。
そのため、プロジェクトでは、変化に適用できる柔軟なプランが不可欠です。
また、柔軟なプランの作成には、多角的な情報収集と客観的な分析によるプロジェクトを俯瞰する意識が必要になります。
第六幕:「ということは?」で一歩前進する
具体的なプランを作成し、予期せぬトラブルを回避しよう!
計画があいまいだと、メンバー間で共通認識を持つことができず、何をしてよいかわからなくなってしまいます。
そのため、「ということは?」を繰り返し問い続けることで、あいまいな状態から具体的な状態にすることが大切です。
また、「ということは?」だけではなく、「だから?」「どうやって?」を交えながら、未来志向で前向き、かつ建設的にトラブルを解決することが大切です。
第七幕:問題歓迎の文化を作る
問題をチームで解決する意識が信頼関係の構築につながり、ひいてはプロジェクト成功につながります。
担当者が問題を見つけると、自身の問題として解決しようとします。
仮に、他メンバーに問題が共有されても、「自分はできない」「関係ない」と思ってしまい、問題発見者に丸投げすることがあります。
しかし、該当の作業が他メンバーの作業に影響することは少なくないため、問題を見つけた担当者は「まずチームに報告すること」が大切です。
そのうえで、チームとしては、一緒に解決しようと助け合うことが重要です。
そのためには、問題を発見した担当者が、抱え込まずチームに報告できるようなルールやプロセス、体制を作ることが必要です。
さらに、「問題ないことが問題だ」「問題を隠すことは問題だ」といった価値観をチームで共有することが重要です。
そして、チームで問題を解決したら、みんなで喜び、一体感を生み出すことが大切です。
第八幕:リスクは悪いことだけではない
プロジェクトのリスクマネジメントにおいては、脅威・好機の対策が重要性好要因の一つです。
リスクには、「脅威」と「好機」があります。
脅威となるリスクであれば「軽減する方法」を、好機となるリスクであれば「活用する方法」を考えなくてはいけません。
第九幕:できる人に気持ちよく助けてもらう
強みを活かしあい、プロジェクトを成功へと導く!
プロジェクトはお互いの強みを活かし、助け合うことでうまくいきます。
つまり、自分ができないことはできる人に気持ちよく助けてもらうことが重要です。
そのためには、自分やメンバーの「できる/できないこと」「得意/不得意なこと」について理解する必要があります。
その理解から、「どのようなタスクを」「誰に」依頼するかを把握することが可能となり、作業効率が向上します。
作業効率が向上することで、結果的にプロジェクトが成功する可能性が向上します。
個人的な考察
個人的に本章を読んで学んだことは「リスク管理についてPDCAを意識し、問題をチームで解決することによって信頼関係を構築すること」です。
プロジェクト成功に必要不可欠な「信頼関係」はチームの意識や働きかけを意識することで、構築する
何においてもそうですが、リスク管理についてPDCAサイクルを回すことで不確実性を低減させることができます。
さらに、問題大歓迎の文化を浸透させることで、リスクや問題を発見した際にチームに報告しやすくなります。
そして、報告されたリスクや問題はチーム一丸となって解決することで、チームとしての一体感や信頼関係を構築可能です。
これらにより、チームとしてプロジェクトを成功させるための意識を醸成することができます。
さいごに
「信頼関係の構築」、なかなか難しいです。。。
そして、「問題を一人で抱え込まないこと」もとても難しいです。。。
ただ、逆に言うと、これらの課題をクリア出来たら、格段に物事がスムーズに進行するのではないでしょうか?
チームを引っ張る立場になったときは「何事もチームとして取り組む」ことを意識しようと思います!
次回のブログ記事をお楽しみに!