第一章:PJ成功に大切な見積もり - 童話でわかるプロジェクトマネジメントを読んで -
はじめに
私の夢はチームで大きな「何か」を成し遂げたいと考えています(「何か」についてはまだはっきりしていません)。
そのために必要な「私の役割」を日々考えていますが、プロジェクトマネージャ(PM)が近いと考え、その足掛かりとして、「プロジェクトマネージャ試験」の勉強を進めています。
試験勉強の中、試験合格やその後の PM 人生に向けて、「PM だったらどう考えるのだろうか」を学ぶため、「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」を通読しています。
今回の記事では、本書で学んだことや私個人の考えなどを中心に PM について記載しようと思っています。
目的
上記「はじめに」でも触れましたが、「「PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント」で学んだことや私個人の考えなどを中心に PM について」記載します。
対象
- PM は普段どんなことを考えているのか考えたい方
- PM の仕事について知りたい方
- PM の経験のある方
→ コメントにて、経験などからアドバイスをいただけると嬉しいです!
構成
書籍の構成が「7つの童話をもとに構成」されておりますので、本ブログ含め「7つのブログ記事」で完結する構成にする予定です。
なお、書籍の構成と異なる場合があります。
目次
- 第一章:PJ成功に大切な見積もり ★本ブログ記事
- 第二章:みんなが同じ方向を向くためのゴール設定術
本書の内容
第一章:3匹のこぶた
PJ目標達成のために、スケジュールの作成や管理/メンテナンスは必要不可欠です。
第一幕:絶対に遅れてはいけない作業を把握する
クリティカルパスとは、もっとも所要時間が長く、遅延が発生するとプロジェクト全体の完了に影響を与える重要なタスクの経路のことです。
クリティカルパス上にあるタスクが遅れると、PJ 全体に影響があるため、PM はモニターしなくてはいけません。
一方で、クリティカルパス上にないタスクは、余裕時間(フロート)があるため、PM は担当者に余裕があることを伝えることができます。
第二幕:みんなでスケジュールを作る
スケジュールを立てることは、目標を達成するために、シミュレーションすることです。
PJ は開始当初、もっとも不確実性が高いため、「シミュレートすること」はとても重要です。
また、スケジュールをガントチャートなどで視覚的に表現することでステークホルダー全体に容易な情報共有が可能です。
さらに、スケジュールを作成する際は、「投入する資源によって、スケジュールが決定する」ことも考慮する必要があります。
第三幕:個人にかかる負荷をみんなで調整する
メンバーへの負荷率が 100% 超過状態が続くと、チームとして機能しなくなります。
特定の人に業務が偏ってしまい、作業が予定通りに終了しない程過剰な負荷がかかってしまうと、その人が精神的/体力的にもつらい状況になります。
さらに、その人の作業が遅延したことによって、PJ 全体のスケジュールにも遅れが発生し、最悪の場合 PJ が失敗する可能性があります。
したがって、個人にかかる負荷を均等にすることを心がけ、チームとして「困難を一緒に乗り切る」必要があります。
第四幕:みんなでリスクに気を配る
PJ におけるリスクとは「計画と実態」や「期待と現状」のギャップや「不確実性」のことです。
リスクには、「担当者が病気などでお休みをする」や「災害によって業務に着手できない」等が該当します。
計画時に、これらリスクを管理(リスク管理)することでリスクによる PJ 失敗の可能性を可能な限り減らすことができます。
また、リスク管理では、下記のように実施します。
- 定性的なリスク分析によって対応するリスクの「優先度」を決定
- 定量的なリスク分析によって対応するリスクの「発生確率や影響度」を具体的に把握
さらに、PJ 推進中でも定期的にリスクを確認し、対応や対策を検討することが必要です。
第五幕:優先順位を考えてスケジュールを短縮する
スケジュールの短縮には、常に手直しやコスト増加等のリスクが伴うため、注意が必要です。
PJ のスケジュールに影響を与えたくないが、スケジュールを短縮する方法にはいくつかあります。
- 成果物を減らす
→ ただし、スコープを狭めたり、品質を下げるのは現実的に難しい - 作業時間を短くする
→ 「ファスト・トラッキング」が該当 - 所要時間を短くする
→ 「クラッシング」が該当
第六幕:助け合うと PJ の失敗を減らせる
一人では成し遂げられない仕事をうまく進めるコツは、常にチームを意識することです。
一人で悩み、問題を解決しようとすると、解決に時間を要します。
これによって、ストレスとなったり、PJ の推進に影響を与え、ステークホルダーに迷惑をかける可能性があります。
したがって、自分だけで抱え込まず、チームメンバーに助けを求まることが大切です。
そのためには、それぞれの専門性や長所を活かしながら、問題を解決していきましょう。
個人的な考察
個人的に本書を読んで学んだことは「見積もりの大切さ」です。
見切り発車は大変危険です!
PJ の不確実性(= リスク)は開始当初がもっとも高く、PJ が進行するにつれてリスクは減少します。
また、リスクが洗い出せていない(= 認識していないリスクが多い)状態で PJ が進行すると失敗の可能性が高くなります。
したがって、「厳密な見積もりをすること」が PJ 目標達成の可能性を高くする要因です。
そのために、クリティカルパスを整理し、意識することで、「どの作業が PJ の全体的な進捗に影響するのか」を認識できます。
また、その認識をチームメンバー全体に周知するためにも、WBSやガントチャートを用いて視覚化することも大切です。
さいごに
さまざまな童話を通して、「PM だったらどのように考え、行動するのか」を今後も学んでいこうと思います。
試験勉強も当然ですが、このような思考力の向上も頑張ります!
次回のブログ記事をお楽しみに!