株式会社AgenticSec のソフトウェアエンジニアの爲西です。
日々の開発で Claude Code を使うほど、トークンやコストは数字で追いやすい一方、スキル・MCP・サブエージェントがチームにどれだけ根付いているかは、個々のセッションを覗かないと把握しづらい——という体験を何度かしました。便利な機能があるのに共有が追いつかない、導入したはずのMCPが誰にも使われていない、といった「見えなさ」は、ダッシュボードひとつで相当マシになると考えています。
TL;DR
Claude Codeの、スキル・MCPサーバー・サブエージェントの利用状況とトークン消費量を自動収集し、チームで共有できるダッシュボードをOSSとして公開しました。
GitHub: https://github.com/AgenticSec/ClaudeCodeUsageDashboard
Inspired by
本ダッシュボードは、「全エンジニアが Claude Code を 100% 活用する」を目指してダッシュボードを作った の記事にインスパイアされています。
同記事では、Claude Codeのトランスクリプトを解析してスキル・サブエージェント・MCPの利用状況を可視化し、公開後1週間でサブエージェント利用数が約1.5倍に増加したという成果が報告されています。
「可視化するだけで行動が変わる」という実証に触発され、同様のダッシュボードをOSSとして作成しました。
「使っている」と「使いこなしている」の間にある見えない差
Claude Codeをチームに導入したとき、その投資に見合った使い方ができているか ——費用対効果は意外と見えにくいものです。コストの数字だけでは「使っている量」はわかっても「使いこなせているか」まではわかりません。
本当に知りたいのは、チームがClaude Codeの機能をどこまで引き出せているかです。
いまClaude Codeの世界では、単にチャットでコードを書かせるだけでなく、スキル・MCPサーバー・サブエージェントを組み合わせることで、AIの能力を何倍にも拡張できるようになっています。
-
スキル(Slash Commands) —
/commitでコミットメッセージ自動生成、/review-prでPRレビュー、独自ワークフローの定義 - MCPサーバー — Notion、Slack、Figma、データベースなどの外部サービスとリアルタイム連携
- サブエージェント — Explore(コードベース探索)、Plan(設計立案)などの専門エージェントへの並列委任
これらを活用しているチームと、素のチャットだけで使っているチームでは、生産性に大きな差が生まれます。
問題は、その差が外からは見えないこと。
「MCPサーバーを導入したのに、誰も使っていなかった」「便利なスキルがあるのに、存在を知らなかった」——こうした状況は、利用データを見なければ気づけません。
このダッシュボードが解決すること
チームの「導入しただけ」を「活用している」に変える
このダッシュボードは、Claude Codeのセッションデータからスキル・MCP・サブエージェントの利用状況を自動で収集・可視化し、チーム全体の活用度を一目で把握できるようにします。
| 見えるようになること | チームにとってなぜ重要か |
|---|---|
| スキルの利用頻度 | せっかく作ったカスタムスキルがチーム内で使われているか?存在を知らないメンバーはいないか? |
| MCPサーバーの呼び出し回数 | 導入したNotionやSlack連携がチーム全体で活用されているか?特定のメンバーだけに偏っていないか? |
| サブエージェントの活用状況 | Explore・Planなどの専門エージェントをチームで使いこなしているか?手動検索で時間を浪費しているメンバーはいないか? |
| トークン消費・コスト | チーム全体の予算管理。メンバーごとのOpus/Sonnet/Haikuの使い分けは適切か? |
具体的なアクションにつながるデータ
ダッシュボードで得られるデータは、そのままチーム改善のアクションにつながります。
例1: MCPサーバーの活用促進
ダッシュボードを見たら、
mcp__notionの呼び出し数がチーム全体で少なかった → チーム全体にNotion MCPの使い方を共有 → ドキュメント参照のためにブラウザに切り替える無駄が減少
例2: スキルの普及
/commitの利用率が低いことを発見 → CLAUDE.mdにスキルの紹介を追加 → コミットメッセージの品質が均一化
例3: サブエージェントの活用促進
Exploreエージェントの利用が少ないことに気づく → 大規模コードベースでの探索にサブエージェントを使うようガイダンス → コード理解にかかる時間が短縮
仕組み
プラグインをインストールするだけで自動収集
Claude CodeのStop hookとPluginの仕組みを活用しています。プラグインをインストールするだけで、セッション終了時にトランスクリプト(~/.claude/projects/{hash}/{session_id}.jsonl)を自動解析し、APIに送信します。
開発者のワークフローには一切影響を与えません。
アーキテクチャ
Claude Code セッション終了
│
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Stop hook (session-uploader.py)
│ トランスクリプトJSONLを解析
│ スキル / MCP / サブエージェント / トークンを抽出
│
▼
POST /api/v1/usage/ingest
│
▼
ダッシュボード UI (Recharts)
ダッシュボードの画面
KPIカード
セッション数、会話ターン数、スキル/MCP/サブエージェント呼び出し数、推定コスト、合計トークン数を一覧表示。
スキル・MCP・サブエージェント分布
円グラフで利用比率を表示。導入したMCPサーバーが実際に活用されているか、どのスキルが人気かが一目でわかります。チーム内のベストプラクティス発見にも役立ちます。
ユーザーランキング・ユーザー別分析
誰がどれくらいClaude Codeを使っているか、コストベースでランキング表示。活用度の偏りを可視化し、チーム全体の底上げにつなげます。ランキングのバーをクリック、またはユーザードロップダウンから選択すると、そのユーザーに絞り込んだ全指標(スキル・MCP・サブエージェント利用傾向、コスト推移、モデル使い分け)を表示できます。
活用例: 「Aさんはサブエージェントを積極的に使っているが、BさんはMCPサーバーをほとんど使っていない」→ Bさんへの個別サポートが可能に。
リポジトリ別分析
リポジトリドロップダウンで、プロジェクト単位での利用状況を確認できます。ユーザーとリポジトリのフィルタは組み合わせ可能で、「AさんがXリポジトリでどう使っているか」といったピンポイントの分析もできます。
コスト・トークントレンド
日次の推移をチャートで表示。コストの急増やトークン消費パターンの変化を早期に検出。
モデル分布
Opus / Sonnet / Haiku の利用比率。コスト最適化の判断材料に。
Recent Sessions
直近のセッション一覧をユーザー名・リポジトリ名・モデル・トークン・コスト付きで表示。
まとめ
Claude Codeの真価は、スキル・MCP・サブエージェントを組み合わせてAIの能力を拡張することにあります。しかし、これらの活用状況はログを見なければわかりません。
このダッシュボードは、「導入したけど使われているかわからない」という問題を解決できます。プラグインをインストールするだけでデータ収集が始まり、チーム全体のツール活用状況を可視化できます。
- スキルが使われていなければ → 周知を
- MCPサーバーの利用が偏っていれば → トレーニングを
- サブエージェントが活用されていなければ → ガイダンス
データで見えれば、改善できる。ぜひ試してみてください。
GitHub: https://github.com/AgenticSec/ClaudeCodeUsageDashboard
最後に
AgenticSec では開発者体験も重視しながら、世界で戦える AI x セキュリティ のプロダクトを開発しています。
積極採用中ですので、興味がある方は採用ページ もぜひご覧ください。

