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LoRaWANゲートウェイ Dragino LPS8 を使って The Things Network(TTN)と接続する

Last updated at Posted at 2023-04-12

はじめに

LoRaWANゲートウェイである Dragino LPS8 と、The Things Network(TTN) とを接続する方法について紹介します。

以下の記事も確認してくだい。

The Things Network(TTN) は、グローバルなLoRaWANコミュニティとして拡大しているオープンなクラウドIoTネットワークサービスです。無料で利用を開始することが可能なので、LoRaWANの検証にはとてもありがたいサービスです。
本記事執筆時点では、The Things Network は、The Things Stack V3 となっています(通称、TTN V3)。

LPS8の設定

TTNにアクセスできるようにするため、予めLPS8でLoRa/LoRaWANの設定を行います。

LoRa

LoRa通信を、日本で動作させるための設定にします。
LPS8の設定画面にアクセスし、「LoRa」→「LoRa」 の画面を開きます。

「Radio Settings」 の部分で、以下のように設定してください。

LPS8-setup11.jpg

項目 入力値
Frequency Plan 「AS923-1」の項目を選択する

LoRaWAN

TTNへ接続するための設定を行います。
LPS8の設定画面にアクセスし、「LoRaWAN」→「LoRaWAN -- Semtech UDP」 の画面を開きます。
ここでは、TTNのネットワークとして、USAのモノを利用します。

LPS8-setup09.jpg

カテゴリ 項目 入力値
General Settings Email 自身のメールアドレス
Gateway EUI デフォルトのまま(LoRaWANゲートウェイを特定するユニークな識別子になります)
Primary LoRaWAN Server Service Provider 「The Things Network V3」を選択
Server Address 「nam1.cloud.thethings.network」を選択

また、ゲートウェイがインターネットに接続できる状態であることを確認してください。

The Things Network(TTN)の設定

TTNのサイトにアクセスし、アカウントを作成してください。

ログイン後、ユーザーメニューの「Console」をクリックし、「North America 1」のネットワークを開きます。

※重要※
このネットワークは、LPS8の設定画面で選択したモノと合わせる必要があります。

TTN-setup01.jpg
TTN-setup02.jpg

ゲートウェイの登録

「ゲートウェイ」メニューを選択し、「Register gateway」ボタンをクリックします。

TTN-gateway01.jpg

LoRaWANゲートウェイを登録します。

※重要※

  • ゲートウェイの登録をする際に、ゲートウェイ本体の デバイスEUI が必要になります。LPS8の場合は、「LoRa」→「LoRa」 の画面から確認できます。
  • 周波数は 「Asia 920-923 MHz」 を選択してください。

TTN-gateway02.jpg

ゲートウェイが正常に登録されると、ゲートウェイ本体との通信が自動で開始されます。

TTN-gateway03.jpg

アプリケーションの作成

次にアプリケーションの作成を行います。TTNのアプリケーションは、複数のデバイスを束ねる論理的な構成です。
「アプリケーション」メニューを選択し、「Create application」ボタンをクリックします。

TTN-app01.jpg

アプリケーションID、アプリケーション名を指定しますが、ユニークな値になるように指定すれば問題ありません。
ここでは、「takanorig-dragino-sensing」というID/名前を付けておきます。

TTN-app02.jpg

アプリケーションが作成されると、以下のような画面が表示されます。

TTN-app03.jpg

デバイス(センサー)の登録

次に、上記で作成したアプリケーションに、デバイス(センサー)の登録を行います。
今回は、Draginoが販売している温湿度計センサーモジュール「LHT65」を利用します。

lht65-01.jpg

登録対象のアプリケーションから、サイドメニューの「エンドデバイス」を選択し、「Register end device」ボタンを押下します。

TTN-device01.jpg

LHT65は、LoRaWAN Device Repository に情報が登録されているため、「Select the end device in the LoRaWAN Device Repository」を選択し、以下のようにデバイス情報を指定すれば、自動で認識されるようです。

TTN-device02.jpg

項目 選択値
End device brand Dragino Technology Co., Limited
Model LHT65
Hardware Ver. Unknown ...
Firmware Ver. 1.8
Profile(Region) AS_923

ここは手動での指定も可能ですので、お手持ちのデバイスに合わせて設定してください。
また、デバイスの AppEUI、DevEUI、AppKeyも必要になります。
これらの値は、デバイスのパッケージに、記載されていたりしますので、その値を確認してください。

デバイスの登録が完了すると、以下のような画面が表示されます。

TTN-device03.jpg

OTAAとABP

LoRaWANのネットワークに、デバイスが参加するためには、アクティベーション(認証)が必要になります。
このアクティベーションの方式には、「OTAA(Over The Air Activation)」と「ABP(Activation By Personalization)」の2つがあります。

方式 説明
OTAA 動的アクティベーションで、デバイスとサーバーが通信キーを生成・共有する方式
ABP 静的アクティベーションで、キーを事前設定する方式

OTAA方式の方が、ABPよりも安全な方式、ということで、問題がなければOTAA方式を利用するのが良いでしょう。
今回のデバイスの登録では、上記を選択する部分がありませんでしたが、OTAA方式で登録されていました。

TTN-device05.jpg

デバイスからの通信確認

これで、デバイスから、LoRaWANゲートウェイを介して、TTNへデータを送信する準備が整いました。
デバイスを動作させて、データがTTNまで送信されるかを確認します。

LHT65の場合は、「ACT」ボタンを1~3秒押すことで、アップリンクパケットが送信されます。

lht65-02.jpg

デバイスを動作させて、データが送信されると、以下のようなメッセージのやり取りが確認できます。

TTN-device04.jpg

まとめ

LoRaWANゲートウェイ LPS8 を使って、TTNまでデータが送信されることが確認できました。
TTNは、初めて利用してみましたが、UIも分かりやすかったので、詰まらずに進むことができました。

また、デバイスからのメッセージは、バイナリデータで送信されるため、データをパースすることで、センサーの値などが取得できます。

参考情報

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