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ERC1976: Standard Proxy Storage Slotsを理解する

Last updated at Posted at 2022-02-01

ERC1976

この記事では、このコミット時点でのERC1976の記載を参照しています。

この段階ではステータスがreviewなので仕様が変更される可能性はあります。

ERC1976の説明

ERC1976とはProxy Patternのコントラクトを実装する際に、Storage Contractの中でLogic Contractの中で定義されているslotと衝突しないように、特定のアドレスを保持するためのslotを定義する規格です。

Proxy Patternについての記事は別途作成予定です。

ドキュメント上では下記のアドレスについて言及されています。

  • Logic contract address
  • Beacon contract address
  • Admin address

Logic contract

実際のロジックが実装されているコントラクトです。Storage ContractはProxyはこのLogic Contractにdelegatecallを行うように実装します。

Logic contractのslotは下記のように定義されています。

// bytes32(uint256(keccak256('eip1967.proxy.implementation')) - 1))
0x360894a13ba1a3210667c828492db98dca3e2076cc3735a920a3ca505d382bbc

Beacon contract

ProxyのLogic Contractをまとめて管理するためのコントラクトです。一回のトランザクションでまとめてProxyのアップグレードを行いたい時に使用します。

Beacon contractのslotは下記のように定義されています。

// bytes32(uint256(keccak256('eip1967.proxy.beacon')) - 1)
0xa3f0ad74e5423aebfd80d3ef4346578335a9a72aeaee59ff6cb3582b35133d50

Admin address

Proxyのアップグレードを行う権限を持ったアドレスです。

Admin addressのslotは下記のように定義されています。

// bytes32(uint256(keccak256('eip1967.proxy.admin')) - 1)
0xb53127684a568b3173ae13b9f8a6016e243e63b6e8ee1178d6a717850b5d6103

ERC1976の具体的な実装

OpenZeppelinの実装です。

実際にデプロイしたコントラクト

こちらの記事で実際にデプロイしたコントラクトを確認できます。

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