株式会社船井総研デジタルのよもぎたです。
先日SC-900試験を受験してなんとか合格しましたが、個人的に理解が足りないと感じる領域を復習を兼ねてまとめていきたいと思います。ターゲットはAzure ADとDefender製品群です。まずはAzure ADについてまとめていきます。
Microsoft Learnのラーニングパスはこちらが対応します。
Microsoft Entraについて
まず冒頭で「Microsoft Entra の一部である Microsoft Azure Active Directory」と紹介されます。「Entraってなに?」と思い、軽く調べて製品紹介ページは見つけたものの、結局読み込まずに試験当日を迎えてしまいました。
Entraは最近リリースされた製品群
こちらのMicrosoft Security Blog(日本語、英語)によると、Entraは最近リリースされたID保護とアクセス権限の管理・保護のための製品群で、Azure ADはそこに組み込まれた、という流れのようです。このブログエントリは英語版が米国時間2022/05/31に、日本語版が日本時間2022/06/01に公開されたもので、ごく最近の動向だということがわかります。
「ハイパーコネクテッドワールド」とか、昭和生まれには未来感が感じられるキーワードが並んでいます。
上記のブログのMicrosoft Entra の概要で説明されていますが、Azure ADはEntra製品群に組み込まれるものの、機能は変わらないとのことです。
将来的にはブランド名、製品名の変更などあるかもしれませんが、それはその時に押さえればよいでしょう。
他の二つの製品「Microsoft Entra 権限管理」と「Microsoft Entra 確認済み ID」はまだ名前からしてこなれていない感が否めません。製品の主旨、方向性は分かるものの、本格展開はこれからのようです。
Azure ADの管理画面にアクセスしたところ、「Microsoft Entra 管理センター」がプレビューリリースされていました。(サインインと権限が必要です)
いずれ試験に組み込まれるものと思いますが、今の時点ではそういうものがある、ということを頭の片隅に置いておくていどでよいのではないでしょうか。
「この世界の片隅に」以来でしょうか、「頭の片隅に~」という表現を時々使うようになりました。
Azure ADについて
さて、Entraについて寄り道してしまいましたが、本題のAzure ADについてMicrosoft Learnでおさらいしつつ、要所要所はAzure ADのドキュメントで掘り下げていきたいと思います。
Azure ADのエディションについて
Microsoft Learnは「 使用可能な Azure AD エディションについて説明する」が対応します。
Azure ADのエディションは、私が把握が弱かったところなので、掘り下げたいと思います。
どんなエディションがあるか
Azure ADには、つぎの4つのエディションがあります。
- Azure Active Directory Free
- Office 365 アプリ
- Azure Active Directory Premium P1
- Azure Active Directory Premium P2
上に挙げた4つのエディションは、下に行くほど高機能になり、より上に記載されているエディションの機能をすべて含んでいます。たとえば、Office 365 アプリエディションは、Freeエディションのすべての機能を含んだうえで、プラスアルファの機能を提供しています。
各エディションを使えるユーザー
Microsoft Learnでは次のように説明されています。
Azure Active Directory Free
つぎの商用オンライン サービスの利用者が利用できます。
- Office 365
- Azure
- Dynamics 365
- Intune
- Power Platform
Office 365 アプリ
次のOffice365サブスクリプションのユーザーが利用できます。
- Office 365 E1
- Office 365 E3
- Office 365 E5
- Office 365 F1
- Office 365 F3
Azure Active Directory Premium P1
次のユーザーが利用できます。
- Microsoft 365 E3サブスクリプションのユーザー
- AzureまたはOffice365のユーザーが追加購入した場合
Azure Active Directory Premium P2
次のユーザーが利用できます。
- Microsoft 365 E5サブスクリプションのユーザー
- AzureまたはOffice365のユーザーが追加購入した場合
私の反省点
ここで、私がAzure ADのエディションについて理解しきれていなかったのは、次の2点です。
- FreeエディションのユーザーにOffice365ユーザーが挙げられているのに、Office365エディションがあることに違和感を感じていたが、解決しきれていなかった
- Office365とMicrosoft365が混在している経緯や今後について押さえていなかった
反省点を踏まえたまとめ
色々調べたのですが、最終的なまとめを書きます。
- Office365エディションは無視してよさそう(試験の時だけ存在を頭に入れておけばOK)。
- Office365は、Microsoft365に移行していく。今はその過渡期なのでブランド名が混在している。
すでに、「Azure Active Directory とは」というドキュメントからは、ライセンスの一覧からOffice 365エディションがなかったことにされてます…。もっと早く気付くべきでした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。次はAzure ADのエディションによる機能差についてまとめる予定です。引き続きよろしくお願いいたします。