VS-Code の GitHub Copilot の Agent モードで単純なMCPサーバーを試す

はじめに

MCPサーバ初心者です。まだ何も分からないです。

公開レポジトリから、GitHub Copilot が無料で使えるので、感覚をつかむ意味で簡単なサンプルを作りました。これから MCPサーバを試そうと考えている人向けの記事です。

コードはここで公開しています。 cloneすれば、この記事の「実行例」にある手順からすぐに試せると思います。

• mcp-gh-copilot-starter-py

構成

• 言語: Python
  • FastMCP
    • mcp >= 1.9.2
• MCP
  • type: stdio

インストール

1. mcp パッケージを導入します

   python -m pip install -r requirements.txt --user
   

   • requirements.txt

     mcp >= 1.9.2
     

MCPサーバの作成

今回はこんな感じのコードです。Copilotで生成したコードです。
stdio なのでJSON-RPCの形式で要求を送ると、結果をJSONで返してくれます。

from mcp.server.fastmcp import FastMCP

mcp = FastMCP("simple-mcp-server")


@mcp.tool(name="add", description="Add two numbers")
async def add(a: int, b: int) -> int:
    return a + b


@mcp.tool(name="subtract", description="Subtract two numbers")
async def subtract(a: int, b: int) -> int:
    return a - b


if __name__ == "__main__":
    mcp.run(transport="stdio")

見た目、APIサーバみたいなコードで、実際そうです。通常のAPIサーバと異なるのは、 description の部分が重要な意味をもつことですね。Agentモードで言語モデルが description の内容をもとにどのツールのどのメソッドが問題解決に役立つか、ここの文章で判断します。

GitHub Copilot側の設定

.vscode/mcp.json に設定を入れると VS-Code から読み取ってくれます。
${workspaceFolder}の変数を使うことで、絶対パスをコードに埋め込まないで済みます。

{
  "inputs": [],
  "servers": {
    "simple-mcp-server": {
      "command": "python",
      "type": "stdio",
      "args": ["${workspaceFolder}/src/server.py"],
      "env": {}
    }
  }
}

実行例

1. Copilotを開いて、 Agent にモードを切り替えます
   

2. Select Tools... を見るとツールが読み込めているかどうかが分かります
   

3. 言語モデルがコード中のメソッド名を連想しやすいように add 2 3 と適当に質問を入れると、このツールでよいかと聞いてくれました
   

4. 実行するとこう
   

簡単でしょ？

おまけ: 単体テスト

単体テストをやりたくなって、知識がない状態から試行錯誤で試しました。

最初は、こんな風にできるのかな？と思ったらできなかった。

echo '{"method": "add", "params": {"a": 2, "b": 4}, "id": 1}' | python src/server.py

まず、JSON-RPCの作法で入力を流し込む必要がある。そして、まず初期化のリクエストが完了している必要がある。

それに、同期して応答が返る訳ではないようで、リクエストを送って、標準入力に何もないので echo や cat で入力を流し込んでも、テストプログラムは応答を受け取る前に終了してしまう。

……というわけで、 最終的には expect を使って動かしたコードがこんな感じです。
多分、こんなマニアックなことをせずにテストできるツールはあるでしょうけど、どういう仕組みかが気になって仕方なかったので、これで満足です。

#!/usr/bin/expect -f
set timeout 10

set t0 [clock seconds]
spawn python src/server.py
send -- "{\"jsonrpc\": \"2.0\", \"id\": 0, \"method\": \"initialize\", \"params\": {\"protocolVersion\": \"2024-11-05\", \"capabilities\": {}, \"clientInfo\": {\"name\": \"whatever\", \"version\": \"0.0.0\"}}}\r"
expect \"result\"

send --  "{\"jsonrpc\":\"2.0\",\"method\":\"notifications/initialized\",\"params\":{}}\r"
set t1 [clock seconds]

set elapsed_time [expr {$t1 - $t0}]
puts "Elapsed time for Initialize: $elapsed_time seconds"

send -- "{\"jsonrpc\": \"2.0\", \"id\": 0, \"method\": \"tools/list\", \"params\":{}}\r"
expect \"result\"

send -- "{\"jsonrpc\": \"2.0\", \"id\": 0, \"method\": \"tools/call\", \"params\":{\"name\": \"add\", \"arguments\": {\"a\": 1, \"b\": 3}}}\r"
expect \"result\"
set t2 [clock seconds]

set elapsed_time_initialize [expr {$t2 - $t1}]
puts "Elapsed time for call: $elapsed_time seconds"

exit