今更聞けない 基礎編|Google アナリティクスの設定方法と収益につなげるプラン
調査・更新日:2026年9月8日
「サイトにGoogle アナリティクスを入れた。でも、数字を見て何をすればいいのか分からない」
そんな人に、最初に結論です。
Google アナリティクス(GA4)は、それ自体がお金を生むサービスではありません。
GA4は、読者が「どこから来て、何を読み、どこで離れ、どんな行動をしたか」を確かめる計測道具です。その結果を使って、広告収益、商品購入、問い合わせ、会員登録などを増やしていきます。
この記事では、サイトへの設定方法から、収益につなげる90日間の実行プランまで、初心者向けに順番に解説します。
Google アナリティクスで分かること
現在の標準は、Google アナリティクス4、通称「GA4」です。
GA4では、主に次のことを確認できます。
- 何人がサイトを訪れたか
- Google検索、SNS、他サイト、直接アクセスのどこから来たか
- どのページが読まれたか
- 読者がどのくらい滞在・回遊したか
- 外部リンクのクリックやファイルのダウンロードがあったか
- 問い合わせ、購入、会員登録などの重要行動が発生したか
GA4では、ページ表示やクリックなどの行動を「イベント」として計測します。その中でも、事業や活動の成果につながる重要なイベントを「キーイベント」に指定できます。
設定前に決める3つのこと
設定を始める前に、次の3点をメモしておきます。
1.何のサイトを計測するか
例:公式サイト、ブログ、作品紹介サイト、オンラインショップ。
2.最終的に増やしたい成果は何か
例:
- AdSense広告収益
- アフィリエイトリンクのクリック
- 商品購入
- 仕事の問い合わせ
- note、YouTube、SNSへの移動
- メルマガや会員への登録
3.成果の一歩手前にある行動は何か
購入だけを見ていると、改善箇所が分かりません。
「記事を読む → 関連記事へ移動する → 商品ページを見る → 申込みボタンを押す」のように、成果までの流れを分解します。
GA4の基本設定
STEP 1|Google アナリティクスのアカウントを作る
- Google アナリティクスを開く
- Googleアカウントでログインする
- 「測定を開始」を選ぶ
- アカウント名を入力する
- データ共有設定を確認して次へ進む
会社、団体、個人活動など、管理主体ごとにアカウントを分けると整理しやすくなります。
STEP 2|GA4プロパティを作る
プロパティは、計測対象をまとめる箱です。
- プロパティ名を入力する
- タイムゾーンを「日本」にする
- 通貨を「日本円」にする
- ビジネス情報を入力する
タイムゾーンや通貨を間違えると、日別集計や売上表示が分かりにくくなるため、最初に確認します。
STEP 3|ウェブデータストリームを作る
- プラットフォームで「ウェブ」を選ぶ
- サイトURLを入力する
- ストリーム名を入力する
- 「ストリームを作成」を選ぶ
作成後に表示される、G-から始まる文字列が「測定ID」です。
STEP 4|サイトにGoogleタグを設置する
主な方法は3つあります。
方法A|CMSやサイト作成サービスへ測定IDを入力
WordPressの対応プラグインや各種サイト作成サービスに、G-から始まる測定IDを入力します。サービスによって設定場所が違うため、公式マニュアルを確認してください。
方法B|GoogleタグをHTMLへ直接貼る
GA4の「ウェブストリームの詳細」からタグ設置手順を開き、表示されたGoogleタグ全体をコピーします。サイト内の各ページで、<head>タグの直後へ1回だけ設置します。
方法C|Google タグ マネージャーを使う
Google タグ マネージャー(GTM)をすでに導入している場合は、GTM側にGoogleタグを設定します。タグを追加・変更しやすいため、ボタンクリックなどを細かく計測したいサイトに向いています。
直接設置とGTM設置を同時に行うと、二重計測になることがあります。基本は一つの設置方法に統一します。
STEP 5|リアルタイムで動作確認する
- 自分のサイトを別タブで開く
- GA4の「レポート」から「リアルタイム」を開く
- 自分のアクセスが表示されるか確認する
通常レポートへの反映には時間がかかる場合があります。設置直後の確認にはリアルタイムレポートを使います。
最初に見直したい初期設定
データ保持期間
GA4の標準プロパティでは、ユーザーレベルのデータ保持期間を2か月または14か月から選べます。探索レポートで長めに比較したい場合は、「管理」からデータ保持設定を確認し、目的に応じて14か月へ変更します。
なお、この設定が標準レポートの集計データをすべて14か月で消す、という意味ではありません。主に探索などで使うユーザー単位・イベント単位のデータに関係します。
内部アクセスの除外
自分や運営スタッフが何度もサイトを開くと、その閲覧も数字に含まれます。固定IPを利用できる環境では内部トラフィックを定義し、除外設定を検討します。
ただし、設定を間違えると必要なデータまで除外します。最初はテスト用の状態で確認してから本適用します。
Search Consoleとの連携
Google Search Consoleと連携すると、Google検索で表示された検索語句やランディングページをGA4側でも分析しやすくなります。
連携には、GA4プロパティの編集権限とSearch Console側の確認済み所有者権限が必要です。
収益化の前に「キーイベント」を決める
アクセス数だけを見ていても、売上につながった理由は分かりません。
収益モデルごとに、次のような行動をキーイベント候補にします。
広告収益型
- 広告を掲載する記事の閲覧
- 2ページ目への移動
- 一定以上の読了
- 再訪問
アフィリエイト型
- 商品紹介ページの閲覧
- 外部の商品リンクのクリック
- 比較記事から詳細記事への移動
GA4だけでは、リンク先の販売サイトで購入が完了したか分からない場合があります。ASP側の成果レポートと合わせて判断します。
商品・サービス販売型
- 商品詳細の閲覧
- カート追加
- 購入開始
- 購入完了
ECサイトでは、GA4の推奨eコマースイベントを正しく実装することが重要です。
問い合わせ・仕事依頼型
- サービスページの閲覧
- 問い合わせボタンのクリック
- フォーム開始
- 送信完了
完了ページがある場合は、そのページの表示をもとに送信完了イベントを作る方法があります。個人情報そのものをGA4へ送信しないように注意します。
Google アナリティクスを収益につなげる4つの方法
1.AdSense広告の改善に使う
Google AdSenseとGA4を連携すると、広告収益データをGA4の「収益化」レポートや探索で確認できます。
見るべきポイントは、「アクセスが多いページ」だけではありません。
- どの流入元の読者が収益につながるか
- 収益を生んでいるページはどれか
- 読まれているのに収益が弱いページはどれか
- 回遊を増やすと収益機会が増えるか
広告を増やしすぎると、読みづらさや離脱につながります。短期的な広告表示回数だけでなく、読者体験とのバランスを見ます。
2.成果が出る記事を増やす
記事を次の3種類に分けて考えます。
- 入口記事:検索やSNSから新しい読者を集める
- 信頼記事:専門性、実績、考え方を伝える
- 収益記事:商品、サービス、広告、依頼へつなぐ
入口記事だけが増えても、収益ページへ移動する導線がなければ成果は伸びません。GA4でページ遷移を確認し、関連記事やサービス案内への内部リンクを改善します。
3.流入元ごとの役割を変える
Google検索、X、YouTube、外部サイトでは、読者の目的が異なります。
URLにUTMパラメータを付けると、どの投稿やキャンペーンから来たアクセスかを比較しやすくなります。ただし命名ルールを先に統一し、表記揺れを防ぎます。
例:
?utm_source=x&utm_medium=social&utm_campaign=ga4_basic
4.改善を小さな実験にする
「なんとなく書き直す」のではなく、一度に一つの仮説を試します。
例:
- 記事冒頭に結論を置く
- 関連記事リンクを本文中に追加する
- 問い合わせボタンの文言を具体的にする
- 商品ページへの導線を1画面目に置く
- 検索意図とずれた見出しを直す
変更日、変更内容、比較期間、結果を記録します。アクセス数が少ない段階では、短期間の小さな差だけで成功・失敗を断定しません。
初心者向け・90日間の収益化プラン
1〜7日目|計測を整える
- GA4を設置する
- リアルタイムで動作確認する
- Search Consoleを連携する
- データ保持期間を確認する
- 自分たちのアクセス除外を検討する
- 収益につながるキーイベントを1〜3個決める
最初から大量のイベントを作らず、「問い合わせ完了」「商品リンククリック」「購入完了」など、重要なものに絞ります。
8〜30日目|現状を知る
- 読まれているページ上位10本
- 最初に訪問されるページ上位10本
- Google検索、SNS、直接アクセスの比率
- キーイベントが発生したページ
- 入口になっているが、次へ進まれていないページ
この段階では、数字の良し悪しを急いで決めず、基準値を作ります。
31〜60日目|導線を改善する
- 上位記事から収益記事へ内部リンクを追加
- 記事ごとに「次にしてほしい行動」を一つ決める
- 問い合わせや購入ボタンの位置・文言を改善
- 収益につながるテーマの記事を追加
- SNS投稿にUTMパラメータを付ける
61〜90日目|勝ち筋を伸ばす
- キーイベント率が高いテーマを増やす
- 成果の出ない導線を見直す
- 流入元別に内容や案内を変える
- AdSense利用者はページ別収益を確認する
- 月次レポートを作り、次月の改善を3つに絞る
毎月確認する基本指標
集客
- ユーザー数
- セッション数
- 新規ユーザー数
- 流入チャネル
- ランディングページ
読者行動
- 表示回数
- エンゲージメント率
- ユーザーあたりの表示回数
- 次ページへの移動
- 外部リンククリック
成果
- キーイベント数
- セッションのキーイベント率
- 購入・問い合わせ・登録件数
- 総収益、広告収益、購入収益
売上を評価するときは、次の形で考えると整理しやすくなります。
売上 = 訪問数 × 成果率 × 1件あたりの収益
例として、月1万訪問、成果率1%、1件あたり1,000円なら、計算上は10万円です。ただし、実際の成果率や単価は業種、流入の質、商品、季節などで大きく変わります。目標値ではなく、改善箇所を見つけるための式として使います。
初心者がやりがちな失敗
アクセス数だけで判断する
大勢に読まれても、収益ページへ進まれなければ成果になりません。入口と成果をつなぐ導線を確認します。
自分の閲覧を成果だと思ってしまう
運営者の確認アクセスやテスト送信を分けないと、数字が実態より良く見えることがあります。
タグを二重に入れる
CMS、HTML直貼り、GTMで同じGA4を重複設置すると、ページ表示などが二重計測されるおそれがあります。
個人情報を送信する
氏名、メールアドレス、電話番号など、個人を特定できる情報をイベント名やURLなどに含めてGA4へ送ってはいけません。フォームの入力値をそのまま計測しない設計が必要です。
数字を毎日眺めるだけになる
GA4の目的は観察ではなく、改善です。「毎月、数字から一つ仮説を立て、一つ変更し、結果を確かめる」という運用から始めます。
まとめ|GA4は「読者の行動を収益へつなぐ地図」
Google アナリティクスは、設置しただけでは収益を生みません。
大切なのは、次の順番です。
- 正しく計測する
- 成果となる行動を決める
- 読者が止まっている場所を見つける
- 記事と導線を改善する
- 収益や問い合わせの変化を確認する
最初の目標は、高度なレポートを作ることではありません。
「どの記事から来た人が、次にどこへ進み、何を成果として残したか」を説明できる状態にすること。
そこまで整えば、Google アナリティクスは単なるアクセスカウンターではなく、サイトを育てるための判断材料になります。
次回は、実際のGA4画面で「最初に見るべきレポート」と「数字の読み方」を取り上げます。
参考資料
- ウェブサイトまたはアプリでアナリティクスを設定する|Google Analytics ヘルプ — アカウント、プロパティ、データストリーム、タグ設置の確認に使用
- Googleタグを確認する|Google Analytics ヘルプ — 測定IDとタグ確認手順に使用
- 既存イベントまたは新しいイベントをキーイベントとしてマークする|Google Analytics ヘルプ — キーイベント設定の確認に使用
- Google AdSenseとGoogle アナリティクスを接続する|Google Analytics ヘルプ — AdSense連携と収益レポートの確認に使用
- データ保持|Google Analytics ヘルプ — GA4標準プロパティの保持期間確認に使用
- Search ConsoleとGoogle アナリティクスを接続する|Google Analytics ヘルプ — 連携権限と設定の確認に使用