はじめに
こんにちは、よろず相談担当 すぎもん です。
私は長年に渡り、HULFT関連製品の技術者をやっています。
長年技術者をやっているからか、最近は社内で技術相談をされることが増えてきました。
そこで私は、技術の「よろず相談窓口」を勝手に名乗り始めました。
「よろず相談窓口」には様々な「疑問」や「課題」が飛び込んできます。
「○○に、こんな機能あったっけ?」とか、「デモ環境がうまく構築できないんだけど」とか、「お客様の課題をどう解決すれば良いか?」とか。
当然、「よろず相談窓口」で回答した内容は社内で共有しているのですが、社内だけで閉じておくにはもったいない内容もチラホラ。
そこで! 気まぐれにブログにまとめてみようと思いました。
当ブログには、皆さまの疑問や課題を解決する糸口があるかもしれません。
是非ご一読いただければ、と思います。
課題!
当社は常日頃、HULFTというファイル転送ソフトウェアをお客様にご提案しているのですが、
ファイル転送の前後処理はバッチやシェルスクリプトで作成されることがまだまだ多いです。
例えば、受信したファイルをバックアップ用にリネームしてコピーしておくなどの処理ですね。
通常、ファイル転送して終わりということはないので、前後処理を作成して運用することが常なのですが、
この前、相談を受けた営業が担当したお客様の悩みは、ズバリ**「転送前後処理のIT統制」**でした。
「IT統制」なんていう難しい言葉を使いましたが、要するに**「転送前後の処理を勝手に作られて困っている」**ということです。
そのお客様のHULFTは、本社、統括支店、支店など複数の拠点に導入され、拠点ごとに運用。
転送したファイルのバックアップや、後続処理としてデータベースへ登録するために、
拠点ごとにバッチなどをスクラッチ開発し、独自に管理しているとのこと。
おまけに処理は担当の技術者に「属人化」しており、何をやっているか現場の責任者も分からないそうで。
結果、
「本社で統制が効かず、運用上の大きな課題となっている。どうにかならないか?」
という相談でした。
これって結構危ない状態ですよね。
HULFTは整合性検証で「データの完全性を保証」していますが、当然、受信したファイルの改ざんまでは止められません。
悪意のある技術者が転送前後処理で不正にデータを書き換えていたら…
勝手に接待交際費を増やしたり、果ては自分の給料を上げちゃうかもしれません!
お客様にヒアリングした課題を整理すると…
- 【課題1】内部統制の不全
- 本社は各拠点で何が行われているか伺い知れず、本社による管理・統制ができていない。
- 【課題2】属人化
- 各拠点で個別開発しているプログラムは複雑で、各拠点の技術者以外、メンテナンスできない。
- 【課題3】開発コストの増大
- 類似処理の共通化・標準化などの考慮もなく、トータルの開発工数、保守工数が増大している。
自分が本社のIT担当者だったら夜も眠れない状態です。
そこで、私がひねり出した案は、
「転送前後処理は本社で作って、各拠点に自動配布しちゃおう!」
というワザです。
次回は、そちらの詳細と方法をご説明します!
HULFT Scriptで転送前後処理を自動配布、自動反映してみた (2/3)
HULFT Scriptで転送前後処理を自動配布、自動反映してみた (3/3)