IBM CloudのPower Systems Virtual ServerのIBM iは英語環境です。
ただし、初期イメージに2次言語として日本語(2930)も導入済みであることがわかったので、2次言語を利用してTELNET画面を日本語化してみました。
事前準備
IBM i のインスタンスを作成し、まずは英語で5250TELNETセッションを起動することを確認します。
(手順はこちらを参考にしてください:IBM i のクラウドを試す -Power Systems Virtual Server on IBM Cloud-)
追加で、今回は制御サブシステムをQSYS/QCTLに変更し、サブシステムを再起動しています。
WRKSYSVAL QCTLSBSD -> QBASE を QCTL に変更
ENDSBS *ALL *IMMED
STRSBS QCTL
STRTCPSVR SERVER(*SSHD)
STRTCPSVR SERVER(*TELNET)
日本語接続環境の作成
導入済みの日本語2930を使って対話SBSD(サブシステム記述)を作成します。
CRTSBSD SBSD(QSYS/QINTER2930) POOLS((1 *BASE) (2 *INTERACT))
SGNDSPF(QSYS2930/QDSIGNON2) SYSLIBLE(QSYS2930)
サブシステムにワークステーション項目の追加します。
ADDWSE SBSD(QINTER2930) WRKSTN(N2930*)
ジョブキューを作成します。
CRTJOBQ JOBQ(QGPL/QINTER2930)
サブシステムにジョブキューを追加します。
ADDJOBQE SBSD(QINTER2930) JOBQ(QINTER2930) MAXACT(*NOMAX)
サブシステムに経路指定項目を追加します。
ADDRTGE SBSD(QINTER2930) SEQNBR(9999) CMPVAL(*ANY) PGM(QCMD) POOLID(2)
日本語で接続
作成したサブシステムを開始します。
STRSBS QINTER2930
QINETERに並んで、QINETER2930が起動しました。
日本語接続ユーザーを作成します。CCSIDパラメータに1399を指定します(2次言語が2930なので1399で設定)。
CRTUSRPRF USRPRF(N2930USER) CCSID(1399)
5250TELNETセッションの設定を変更します。
ワークステーションID:N293001(N2930*に合わせて変更)
ホストコードページ:1399 日本語
サインオンプロンプトで日本語ユーザーを指定します。
サインオン画面が日本語になりました!
サインオンしてメインメニューを表示します。
クラウドのインスタンスが不要になったら、IBM Cloudの管理画面からインスタンスとブート・イメージを削除します。(Power Offしていてもインスタンスが残っている間が課金対象です)
最後に
今回は導入済みの2次言語2930を用いて日本語化しました。EBCDIC用の2次言語(2962)は初期導入はされていませんが、別途検証したところ、NLVメディアをアップロードして2962を導入し、同様に日本語化することもできました。
参考1:初期導入済み2次言語
初期イメージに含まれている2次言語のリスト(2020年3月時点、ダラス 、IBM i 7.4で確認)
2928 French
2929 German
2930 Japanese Universal
2931 Spanish
2932 Italian
2975 Czech
2976 Hungarian
2978 Polish
2979 Russian
2980 Brazilian Portuguese
2986 Korean
2987 Traditional Chinese
2989 Simplified Chinese
2992 Romanian
参考2:初期導入済みPTFレベル
初期イメージに適用済みのPTFレベルをWRKPTFGRPで確認しました。(2020年3月時点、ダラス 、IBM i 7.4で確認)
SF99740 Lv.19304
(CUMULATIVE PTF PACKAGE C9304740)
SF99737 Lv.1
(TECHNOLOGY REFRESH)
SF99666 Lv.2
(HIGH AVAILABILITY FOR IBM I)
SF99664 Lv.8
(BACKUP RECOVERY SOLUTIONS)