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GCP Cloud AutoML Vision Edgeを使ってカスタムモデルを作ってエッジデバイスで動かす話(Firebase ML Kit)

Last updated at Posted at 2019-04-14

#はじめに
Google Cloud Next'19(4/9-11@サンフランシスコ)にて、AutoML Vision Edgeが発表されたので、少し触ってみました。

そもそもAutoMLとは

専門的な知識なしで、ユーザは学習させたいデータを集めて、学習させるだけで、高品質のカスタム機械学習モデルを作成できるサービスです。
リリース当初は、ラーメン二郎の店舗分類などで、非常に高精度な結果を出し、注目もされました。
現在は、ベータ版で、Vison(画像分類)、NaturalLanguage(自然言語処理のテキスト分類)、Translation(カスタム翻訳)があります。ほかに、Google Cloud Next'19で、AutoML Tables(テーブルデータでの予測)も発表されました。Qiitaで早速書かれていました。

AutoML Vision Edgeとは

今回の本題AutoML Vision Edgeは、AutoML Visionの拡張で、Edgeデバイスで動くカスタムモデルを作成できるサービスとなっています。

では早速動かしてみます。

前提と流れ

トレーニングデータの保存方法などは、AutoML Visionと同一なので、割愛し、異なる点のみ記載します。
また、作成されたカスタムモデルは、Firebase ML Kitを活用して、自分のAndroid端末で動作させるサンプルアプリ上で動かしました。参考:ML Kit for Firebase(on device)でカスタムモデルを動かす話(TensorFlowLite/Keras)

流れは以下です。

  1. GCPポータルで、AutoML Vision Edgeモデルの作成
  2. tfliteファイルを、GCSに保存、ダウンロード
  3. ML Kit for Firebaseで動くようにコードを修正
  4. アプリを端末へ転送し、動かします。完成。

GCP以外の環境

ローカルPC

AndroidStudioを入れて、タブレットとUSB接続し、アプリをインストールする用途

  • Windows 10
  • AndroidStudio 3.2.1

タブレット端末

作成したカスタムモデルを入れて、Androidアプリを動かす用途

  • HuaweiMediaPad
  • Android7.0

1. GCPポータルで、AutoML Vision Edgeモデルの作成

まず、学習データは、9種類のラベルと、それぞれ100枚の画像を用意(計900枚の画像)しました。
それをAutoML Visionに読み込ませておき(このあたりは他のサイト参照)、「TRAIN NEW MODEL」ボタンを押して、生成するためのパラメータを入力します。

Model Typeが選べるようになっており、Cloud-hosted(これまでのクラウドホスト型)のほかに、Edgeが選択可能となっており、今回はEdgeを選択します。

また、遅延と精度も最適化手法が選べ、Best trade-offを選びました。
遅延の推定値は、GooglePixel1/Samsung Galaxy S7/iPhone8(iOS11)/Edge TPUから選択できます。
ちなみに、今回のモデルはGalaxyだと65msec処理のものでしたが、Edge TPUだと3msecという推定結果です。Edge TPUは爆速ですね。
最後に、ノード時間に対する予算を設定します。リコメンドで2 node hoursになっていたので、そのままにしています。

train new model1

train new model2

約一時間ほどで、処理が完了しました。
https://storage.googleapis.com/permanent_koizumi/20190414_processing.png

2. tfliteファイルを、GCSに保存、ダウンロード

得られた結果は、以下のようなもので過学習の疑いしかありませんが、取り急ぎ、完成したので良しとして、tfliteファイルをエクスポートします。GCS(Google Cloud Storage)にエクスポートされます。

https://storage.googleapis.com/permanent_koizumi/20190414_score.png

https://storage.googleapis.com/permanent_koizumi/20190414_export.png

エクスポートされた先には、以下のファイルがありました。

ファイル名 内容
labels.txt ラベル情報(今回は、9種類のラベルがoutputされていました)
model.tflite tfliteファイル
tflite_metadata.json メタデータファイル(設定もろもろ)

このメタ情報を見ることで、イメージの縦横サイズや、input type(quantized_uint8)であるとかが分かります。

tflite_metadata.json
{
    "batchSize": 1, 
    "imageChannels": 3, 
    "imageHeight": 224, 
    "imageWidth": 224, 
    "inferenceType": "QUANTIZED_UINT8", 
    "inputTensor": "image", 
    "inputType": "QUANTIZED_UINT8", 
    "outputTensor": "scores", 
    "supportedTfVersions": [
        "1.10", 
        "1.11", 
        "1.12"
    ]
}

3. ML Kit for Firebaseで動くようにコードを修正

AndroidStudioで、ML Kit for Firebaseのクイックスタートを使って、作成したカスタムモデル(tflite)を利用するようにコードを変更します。

app/java/custommodel/CustomImageClassier.java
    //private static final String LOCAL_QUANT_MODEL_NAME = "mobilenet_quant_v2_1.0_299";
    private static final String LOCAL_QUANT_MODEL_NAME = "automl_model";

    //private static final String LOCAL_QUANT_MODEL_PATH = "mobilenet_quant_v2_1.0_299.tflite";
    private static final String LOCAL_QUANT_MODEL_PATH = "automl_model.tflite";

    //private static final int DIM_IMG_SIZE_X = 299;
    //private static final int DIM_IMG_SIZE_Y = 299;
    private static final int DIM_IMG_SIZE_X = 224;
    private static final int DIM_IMG_SIZE_Y = 224;

次に、app/assets に格納されているlabels.txtを修正
最後に、tflite自体を、app/assetsに格納(automl_model.tflite)

4. アプリを端末へ転送し、動かします。完成。

AndroidStudioで、Runして、自分の端末を指定してアプリを転送します。
とりあえず、9つの分類タスクが動いたことを確認しました。。

結果1 結果2

端末のせいですごくモッサリとした処理だったのですが、ある程度の結果が得られました。

コスト

気になるかかったコストは、AutoML Vision Edgeでのトレーニングコスト、0円(無料枠?)+ Edgeデバイスでの実行はコストがかからないので、無料でした。

https://storage.googleapis.com/permanent_koizumi/20190414_automlvisionedge_cost.jpg

##おわりに
躓くことなく、驚くほど簡単な操作(GUI)で、お手軽に、tfliteモデルを作成、(しかもダウンロードも!!)でき、かつEdgeデバイスででも利用できるので、今後活躍の場が増えること間違いありません。

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