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ML Kit for Firebase(on device)でカスタムモデルを動かす話(TensorFlowLite/Keras)

Last updated at Posted at 2019-02-13

はじめに

以前、Udemyのコース【画像判定AI自作にチャレンジ!】TensorFlow・Keras・Python・Flaskで作る機械学習アプリ開発入門を受講し、カスタムモデルを作ってWEBアプリとして動作させて学びましたが、先日参加したFirebaseのセミナー(Firebase Meetup #10 @mercari)にて、Androidアプリでも、カスタムモデル(on device)を動作させたいと思い立ち、ML Kit for Firebaseを触ってみました。

モチベーションは三つ。

  • 実際の現場では、事前構築済みモデルではニーズを満たせないことが多いため、カスタムモデルを利用したかったこと
  • 諸々の制約(ネットワーク環境、プライバシー等)などで、WEBアプリでなく、オンデバイスで画像分類器を動作させる手法についての知見を得たかったこと
  • クイックスタートを動かすだけでなく、自身のカスタムモデル(ラーメン二郎と中本2分類器)を利用することで応用のための知見も得たかったこと

正直、クライアント側の技術は触ったことがなく、AndroidStudioを入れるところから始めたため、所々ハードルはありましたが、なんとか実装まで漕ぎつけました。

超ざっくりの流れ

  1. 動かしたいモデル(h5ファイル)を生成しておきます。(keras)
  2. モデル(h5ファイル)を、tfliteへ変換します。
  3. AndroidStudioで、ML Kit for Firebaseのクイックスタートを実施します。
  4. 自身のカスタムモデル(tflite)を利用するようにコードを変更します。
  5. アプリを端末へ転送し、動かします。完成。

環境

サーバ

このサーバでtflite形式にモデルを変換するのに利用

  • (GoogleComputeEngine)Ubuntu16.04
  • python 3.6
  • tensorflow 1.12.0
  • tf-nightly 1.13.0.dev20190211

ローカルPC

AndroidStudioを入れて、タブレットとUSB接続し、アプリをインストールする用途

  • Windows 10
  • AndroidStudio 3.2.1
  • Anaconda3

タブレット端末

TensorFlowLiteモデルを入れて、Androidアプリを動かす用途

  • HuaweiMediaPad
  • Android7.0

1. モデル(h5ファイル)を生成

kerasで作ったモデル(h5ファイル)を用意します。すでに動かしたいモデルのh5ファイルが存在している人は、ここはスキップ。

Udemyのコースの【画像判定AI自作にチャレンジ!】TensorFlow・Keras・Python・Flaskで作る機械学習アプリ開発入門 が参考になりました。

今回用意したモデルの概要は以下です。

モデルサマリ

2. モデル(h5ファイル)を、tfliteへ変換

Windows環境だとtocoがサポートしていないためうまく動かなかったり、h5をpbに変換してtfliteにするとか考えたり、tflite_convertコマンドを試してエラーが出たり、紆余曲折はありましたが、最後は便利なライブラリを利用することで、ものすごく簡単に変換することができました。

  • tf.contrib.lite.TFLiteConverter

https://www.tensorflow.org/api_docs/python/tf/contrib/lite/TFLiteConverter

このライブラリで、kerasで生成したモデル(h5)から、TensorFlow Liteのモデルへ変換することができます。

siteに記載
# Converting a tf.keras model.
converter = lite.TFLiteConverter.from_keras_model_file(keras_model)
tflite_model = converter.convert()

今回、TensorFlow liteへ変換するために実装したコードは、以下のみ。

keras2tflite.py
import tensorflow as tf

converter = tf.contrib.lite.TFLiteConverter.from_keras_model_file("nakamoto_jiro_cnn.h5")
tflite_model = converter.convert()
open("converted_model.tflite", "wb").write(tflite_model)

ちなみに、最初は、このTensorFlow LiteのConverterのサイト(https://www.tensorflow.org/lite/convert/python_api)を見て、
converter = tf.lite.TFLiteConverter.from_keras_model_file("keras_model.h5")
のように書いて、エラーが発生してしまいました。

Error
AttributeError: module 'tensorflow' has no attribute 'lite'

ただ、これは、TensorFlowのバージョン毎に、Convertライブラリの位置や名前が変わっている模様。https://github.com/tensorflow/tensorflow/issues/24239

TensorFlow version Converterライブラリ名
1.12 tf.contrib.lite.TFLiteConverter
1.9〜1.11 tf.contrib.lite.TocoConverter
1.7〜1.8 tf.contrib.lite.toco_convert

3. AndroidStudioで、ML Kit for Firebaseのクイックスタートを実施

基本的に、githubに公開されている以下のコードを利用します。
https://github.com/firebase/quickstart-android/tree/master/mlkit

  1. Firebaseにプロジェクト作成
  2. Android アプリに Firebase を追加

このあたりの操作も初めてだったので、デプロイ方法だとかを慣れるために、codelabをいくつかやりました。学習教材が充実していて、とても良いです。

4. 自身のカスタムモデル(tflite)を利用するようにコードを変更

前項で利用したチュートリアルコードを活用しつつ、最低限、モデル名、モデルのパス、結果の数、inputイメージサイズを変えることで、自身のカスタムモデルを利用できます。具体的には以下を変更しました。
(記載にミスや間違い等、有りましたらコメントをお願い致します。)

app/java/custommodel/CustomImageClassier.java
    //private static final String LOCAL_FLOAT_MODEL_NAME = "mobilenet_float_v2_1.0_299";
    private static final String LOCAL_FLOAT_MODEL_NAME = "nakamoto_jiro";

    //private static final String LOCAL_FLOAT_MODEL_PATH = "mobilenet_float_v2_1.0_299.tflite";
    private static final String LOCAL_FLOAT_MODEL_PATH = "nakamoto_jiro.tflite";

    //private static final int RESULTS_TO_SHOW = 3;
    private static final int RESULTS_TO_SHOW = 2;

    //private static final int DIM_IMG_SIZE_X = 299;
    //private static final int DIM_IMG_SIZE_Y = 299;
    private static final int DIM_IMG_SIZE_X = 50;
    private static final int DIM_IMG_SIZE_Y = 50;

次に、app/assets に格納されている以下のファイルを修正、追加

app/assets/labels.txt
nakamoto
jiro

最後に、tflite自体を、app/assetsに格納(nakamoto_jiro.tflite)

5. あとはアプリを端末へ転送するだけ

AndroidStudioで、Runして、自分の端末を指定してアプリを転送します。

中本二郎分類モデル

Androidアプリでのリアルタイム分析により、二郎の画像を高い確率で二郎・中本と判定できていることを確認できました。また、クイックスタートのサンプル(Classification(float))を活用することで、お手軽に自身のローカルデバイス上でカスタムモデルが動くアプリを動かすことができました。

チュートリアルのコードをもっと読み解いて、これを機に、もっとML Kit for Firebaseを活用していきたいと思います。

その他、つまづいたところ

参考リンクまとめ

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