この記事は、株式会社スピードリンクジャパン Advent Calendar 2025 の21日目の記事です。
エンジニアは「話さなくていい仕事」だと思っていた
エンジニアって、一日中パソコンに向かって黙々と作業する仕事。
少なくとも新人の頃の私は、そう思っていました。
雑談よりコード、会話より実装。
仕事中に雑談するのは、どこか申し訳ない気がしていたんです。
でも数年働いて、リモートワークや後輩指導を経験して、考えが変わりました。
雑談やコミュニケーションは、仕事をサボる行為じゃない。
むしろ、仕事をやりやすくするための土台でした。
雑談を避けていた頃の自分
先輩からよく聞かれていました。
「最近どう?」
「困ってることない?」
でも正直、何を話せばいいかわからなかった。
- 技術の質問じゃないとダメな気がする
- 困ってるって言うのが怖い
- 雑談で時間を使わせるのが申し訳ない
結果、返事はいつも「大丈夫です」「特にないです」。
今振り返ると、自分から関係を閉じていました。
リモートワークで感じたやりづらさ
リモートワークが増えてから、仕事自体は回っていました。
でも、どこか噛み合わない感覚がありました。
- 後輩が今どんな状態かわからない
- 会話は業務連絡ばかり
- 「ちょっと聞きたい」が言いづらい
進捗は見えるけど、人の状態が見えない。
そこで初めて、「雑談が消えた影響」を実感しました。
雑談があると、仕事がスムーズになる
作業しながら通話したり、少し雑談を挟むようになると変化がありました。
「実はこの実装、方向性が合ってるか不安で…」
「質問するタイミングがわからなくて…」
こういう話は、業務のやり取りだけでは出てきません。
雑談があることで、
- 相談が早くなる
- 認識のズレに気づける
- 無駄な手戻りが減る
結果的に、仕事が楽になりました。
雑談力=話がうまいではない
雑談力と聞くと、話がうまい人を想像しがちですが、
実際に必要なのはそこではありません。
- 話しかけやすい空気を作る
- 相手の様子に気づく
- 「困ってもいい」と思ってもらう
これがあるだけで、チームの動きはかなり変わります。
教える側になってわかったこと
後輩に「困ってることある?」と聞いても、
最初はだいたい「大丈夫です」と返ってきます。
それは嘘ではなく、まだ話せる関係じゃないだけ。
雑談を続けていると、ある日ぽろっと本音が出る。
その瞬間に、やっと本当の課題に触れられることが多いです。
まとめ
エンジニアはコードを書く仕事。
それは間違いありません。
でも、コードだけ書いていればいいわけでもない。
雑談やコミュニケーションは、
仕事の邪魔ではなく、仕事を前に進めるための準備でした。
もし「雑談が苦手」「何を話せばいいかわからない」と思っているなら、
無理に面白い話をする必要はありません。
一言、声をかけるだけで十分です。
それだけで、仕事は少しやりやすくなります。