先日、AI駆動型のソフトウェア開発を加速させるNew Relic と AI IDE Kiro との連携を発表させていただきました。今回は、Kiro 向けにリリースされた公式プラグインの New Relic kiro powerの公式リポジトリを確認しながら、Kiro と New Relic MCP の連携で実現ができること及び、New Relic MCPの回答精度を向上させるための プロファイル設定 を確認して、他の AI IDE や自社の AI Agent での取り入れ方をご紹介できればと思います。
Kiro と New Relic MCP の連携で何ができるのか
ソースコードの知識(Kiro)と本番環境のテレメトリデータ(New Relic)がMCPで繋がり、開発からトラブルシューティングまでがIDE内で完結します。具体的には以下の4点が実現します。
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コンテキストスイッチの排除
ダッシュボードとエディタを行き来する必要はありません。「最近のパフォーマンスは?」と聞くだけで、直接IDE内にデータを引き出せます。 -
自然言語でのNRQL実行
「直近1時間の500エラー原因を特定して」と指示するだけで、AIが最適なNRQLを自動で組み立て、実行・解析まで代行します。 -
コードと稼働データの統合分析
編集中のコードと実際のパフォーマンスデータを紐付け、「〇〇行目の処理がDB負荷(N+1)の原因」とコードレベルで原因を特定できます。 -
自律的な初動調査(トリアージ)
障害時、AIに依頼するだけで関連ログの収集やゴールデンメトリクスの確認を自律的に行い、SREアシスタントとして初動対応を大幅に短縮します。
Kiroとの連携の詳細につきましては、こちら記事にてご紹介しております。
New Relic Accelerates AI-Driven Software Development with Kiro Integration
newrelic-kiro-power について
Kiro と New Relic MCP の連携を支えるプラグインになります。Kiro側にインストールする拡張機能として機能します。
先日、AI IDEのKiroと連携するプレスリリースが公開され、プラグインのnewrelic-kiro-powerも OSS の GitHub の reposiroty も公開されました。
エージェント駆動型AI IDE である Kiro から New Relic のオブザーバビリティデータにシームレスにアクセスし、インテリジェントな分析を行うための公式拡張機能です。 OAuthで New Relic AI MCP に接続をサポートしたり、AI Agent のアウトプットが最適化されるようにチューニングされております。
この連携のベースには Model Context Protocol (MCP) が採用されており、AIエージェントに対してNew Relic のメトリクス、ログ、トレースデータなどを標準化された手法で提供します。これにより、開発者はエディタから離れることなく、AIと対話しながら直感的にシステムのパフォーマンス問題やエラーの原因を特定できるようになります。
💡 newrelic-kiro-power と steering プロファイル
この reposiroty の中で特に注目したいのが、steering ディレクトリ内に配置されているプロファイル記述です。steeringとは Kiro にコンテキストを渡すために記載する階層になっており、Claude Code のCLAUDE.md のような役割を担います。
▼ 対象のリポジトリ(steeringディレクトリ)
https://github.com/newrelic-partners/newrelic-kiro-power/tree/main/steering
このプロファイル(システムプロンプトやインストラクションの集合)には、以下のような内容が非常に詳しく定義されています。
- SREとしての理想的な振る舞い方(どうシステムを観察し、どう仮説を立てるか)
- NRQL(New Relic Query Language)の適切な扱い方と制約
- New Relicの各エンティティの解釈方法
お使いの Agent やAIツールのナレッジデータベースにこの中身を追加するだけで、AIが「ただの汎用的なアシスタント」から「New Relicを熟知した優秀なSRE」へと進化し、日々の調査効率が圧倒的に向上します。
自分のプロジェクト(デモ環境)にプロファイルを取り込んでみる
実際にこのプロファイル設定の恩恵を受けるべく、私の動画ストリーミングアプリデモ環境にこの設定を取り込んでみました。
具体的な実装例(コミットログ)はこちらです。
ファイルを直接引用して、そのファイルをclaude.mdにこのファイルを参照してくださいという指示を記載しております。
👉 perfect-cat-streaming / mcp.json等の設定追加 PR (Commit: ed32640...)
Claude Code での取り入れ方
最近話題のコマンドラインAIエージェント Claude Code などでも、このMCPとプロファイルの仕組みを簡単に取り入れることができます。
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プロファイルの移植:
Kiroのプラグインリポジトリで公開されている steering ディレクトリ内容をプロジェクトにある CLAUDE.md のカスタムインストラクションや、プロンプト定義ファイルなどにこれらのルールを組み込みます。 -
mcp.jsonの設定:
プロジェクト内の設定ファイルに、New RelicのMCPサーバーに接続するためのクレデンシャル情報(APIキー等)を追記します。 -
MCPの接続:
プロファイルを読み込ませた状態でAIエージェントを起動します。AIは自動的にmcp.jsonを読み込み、New Relicのツール(NRQLの実行やエンティティの検索など)を使用できる状態になります。
実際のデモ動画はこちら
今回ご紹介したプロファイルを取り込み Kiro を使用した際のデモ動画はこちらになります。
非効率なクエリが減少するのとゴールデンメトリクス等からちゃんと確認したりするようになるので、いきなり発生している事象に飛びつきにくくなって、全体を俯瞰してみてくれるようになる印象です。
終わりに
MCPの登場によって、AIエージェントにNew Relicのデータを連携させること自体は非常に簡単になりました。しかし、AI Agent を的確に機能させるためには、今回ご紹介したような コンテキストを与えるためにプロファイルの設定が鍵を握ります。
自分で一からプロンプトを書くのが面倒だという方は是非活用してみてください!
さらに、自社のシステム特性に合わせて「障害時に必ず確認すべき重要指標のNRQL」をプロファイルに追加していく運用も非常におすすめです。これにより、AIが初動調査の際に必要なメトリクスを自動かつ網羅的にチェックしてくれるようになります。
NRQLを通じてすべてのテレメトリデータへ自在にアクセスできるNew Relicの強みを最大限に活かし、AIエージェントのプロファイルを「自社専属のAI Agent」として継続的に育てていただけるとより高いパフォーマンスを発揮できるかと思います。
上記の記事以外にも、以下の画像のような Claude CodeやGitHub Copilot 等AIコーディングアシスタントのトークン消費、コスト、非効率な動作パターンを可視化するオープンソースツールNew Relic Preflightを提供しておりますので、是非ご確認ください!
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