CUPS+Gutenprint on Raspberry pi で自宅のプリンタをLANプリンタ化して、ついでにRAMディスクにsmb共有作ってPDF自動プリントをやってみた

初めに

この記事は拙作「「Windows印刷鯖で、クライアントだけはドライバレスで印刷できる」ようにする (https://qiita.com/sambar_gamer/items/80f91f619b92400ef647) 」の派生ネタになります。

環境

1. プリンタ: Canon MP490 (Gutenprintドライバを使用)
2. Raspberry Pi 3 (部屋にあったやつ。)
   1. OSはRaspberry pi OS(arm64版)を使用

やった事:

1. Raspberry Pi OSのインストール&初期設定(説明を省略)
2. CUPSの設定(説明省略)
3. Sambaの設定
   • 印刷用PDFファイルの仮置き場として、64MBのramddiskを作成・マウントする　¹
   • /etc/fstab に tmpfs /share tmpfs defaults,size=64m 0 0 を追記
   • # mount -a を実行して /share をマウント
   • /etc/samba/smb.conf に下記を追記

   [pdfprint_tmp]
   path = /share
   read only = no
   guest ok = no #guestの印刷を許可したい場合はyesにする
   writable = yes
   

   • # systemctl restart smbd.service を実行して、sambaを再起動する
   • crontab に定期的に /share 内のファイルを削除する設定を追加する (推奨。でも説明略。²)
4. inotifywaitを使用して、「pdfファイルが置かれたら自動でlpコマンドを実行」の設定をする ³⁴
   • [Linux] inotifywaitを使ってファイル更新時に任意のコマンドを実行する (https://qiita.com/sonodar/items/ddeeb98525ef4c03d48e) を参照願います。
   • pdfの自動印刷の場合、watch-file.serviceのExecStart 行は、ExecStart=/usr/local/bin/watch_pdf.sh /share '\.[pP][dD][fF]$' "lp" になる。
   • コメントで「ファイル名に空白が含まれる場合に対応するパッチ」を投稿させていただきました。

参考資料

備考

1. 常識的な使い方なら、64MBも要らないと思う。 ↩

2. セキュリティ上の要求があるなら、「印刷後直ちに削除」のシェルスクリプトを作って、それを実行する方が良い。 ↩

3. リンク先で言及されてるけど、systemd.path の方が良いのかなぁ。 ↩

4. 試し刷り用の「1枚だけ印刷」用ディレクトリと、「メンバー全員分印刷」用ディレクトリを分ける方法もあったかも。
   (この場合、watch-file.sh と watch-file.service を「試し刷り用」「メンバー全員分」用の2つ作るのが簡単か?) ↩