はじめに
私は仕事でネットワーク設計もよく行うのですが、設計検証や勉強のためCisco Modeling Labs Personal v2.1
を買ったので、もっとCisco Modeling Labs Personal
を広めるため記事にしたいと思います。
Cisco Modeling Labs Personal v2.1とは
Cisco Modeling Labs Personal v2.1
(以下CML2)はネットワーク機器メーカーのCisco
が公式で提供するネットワークシミュレータです。
同じコンセプトのアプリケーションとしてフリーで使えるGNS3
がありますが、GNS3
はシミュレートする元となるOSイメージは自分で入手する必要があり、GNS3
上で動作するIOS
(Cisco)がインストールされているルータなどをヤフオクなどで入手したりしないといけなかったり、実際に動作させるまでの道のりが険しいものとなります。
CML2
は年額$199.00かかりますが、代わりにCML2
で動作するOSが標準でついてくるので、インストールしてしまえばすぐに使えます。
自分のマシンにインストールしなくても、DevNet Sandbox
にアクセスして試してみることも可能ですが、その場合、DevNet Sandbox
側のリソースが使い切られていた場合はすぐに使用できず、最大利用時間が4時間までといった制限があります。
但し、DevNet Sandbox
から試す場合は費用が掛からないため、使い方によりますが、自分の環境で時間を気にせず使いたい場合は**$199.00で購入して使用、$199.00**を払うのが難しかったり短い時間だけ使いたいという場合はDevNet Sandbox
を利用するといった使い分けをするのが良いでしょう。
CML2
は使えるOSの種類も充実しているので、CCNP
、CCIE
などの勉強をする方、主にCisco機器のネットワーク設計のお仕事をされている方はぜひ購入を検討したほうが良いと思います。
購入方法
Cisco
のアカウントは作成済みである想定で進めます。
Cisco
のトップページより、「その他」→「トレーニング&イベント」→「トレーニング」→「シスコ ラーニング ネットワーク ストア」を選択します。
「CML-Personal」を選択します。
「Cisco Modeling Labs - Personal」の「Add to Cart」から199ドルでCML2
を購入しましょう。
ダウンロード方法
購入後、ログインして「My Account」に進むことで、先ほど購入したCML-PERSONAL
が表示されるため、「Download」よりダウンロード画面に進みます。
ダウンロード画面ではCML-Personal 2.1
の場合、以下4つのファイルが存在します。
今回はVMware Workstation Player
にデプロイしようと思うので、refplat_p-20201110-1-fcs.iso
とcml2_p_controller-2.1.0-17.el8.x86_64-129.ova
をダウンロードします。
ファイル名 | 説明 |
---|---|
refplat_p-20201110-1-fcs.iso | IOS、NX-OS等のOSが入ったISOイメージ |
cml2_p_controller-2.1.0-17.el8.x86_64-129.ova | VMwareデプロイ用OSイメージ |
cml2_p_controller-2.1.0-17.el8.x86_64-8.iso | 物理サーバ等へのインストール用ISOイメージ |
cml2_p_controller-2.1.0-17.el8.x86_64.rpm | 2.0、2.0.1からのアップグレード用 |
対応仮想マシンソフトウェアバージョン
CML2
がサポートする仮想化ソフトウェアは以下となるため、今回はVMware Player
にデプロイします。
仮想化ソフトウェア | 対応バージョン |
---|---|
VMware Workstation | Version 14以上 |
VMware Fusion Pro | Version 10以上 |
VMware Player | Version 14以上 |
VMware ESXi | Version 6.5以上 |
仮想マシンのデプロイ
「仮想マシンを開く」から先ほどダウンロードしたOVAファイルをインポートします。
尚、OVAファイルをインポートしてデプロイされる仮想マシンは以下のような構成となり、かなりリソースが必要となるため、リソースに余裕のあるマシンを準備しましょう。
リソース | デフォルト設定 |
---|---|
メモリ | 8GB |
CPU | 4(物理コア) |
ネットワーク | 1インタフェース |
HDD | 16GB |
OVAバージョン | Version 10(仮想化支援機能有効) |
但し、上記は最小構成のスペックで、場合によっては上記でもリソースが足りなくなるため、余裕があればもう少しリソースを追加しても良いでしょう。
ISOイメージのマウント
CML2
でシミュレートするCiscoのOSイメージや仮想サーバOS等はrefplat
のISOファイル内に含まれます。
CML2
の初期セットアップ時やOSイメージ起動時に必要となるため以下でrefplat
のISOファイルをマウントしっぱなしにしておきます。
CML2の起動と初期セットアップ
使用許諾が表示されるため、タブを押して「Accept EULA」にカーソルを合わせてからEnterを押します。
CML2
はシミュレータを管理するラボ画面と、CML2
がインストールされているOSを管理するCockpit
画面があります。
以下でCockpit
画面にログインする際に必要となるユーザ名、パスワードを設定します。
以下でラボ画面にログインする際に必要となるユーザ名、パスワードを設定します。
おわりに
今回はCML2
の購入からデプロイまで行いました。
次回はライセンス登録を行い、実際にCML2
を使えるようにしていきたいと思います。