一昨年の記事からすぐ解決するかと思ったら
Raspberry Pi Zero 2 W に関しては、去年ではなく一昨年の Advent Calendar 2023 で書いた記事、
でネタにしました。当時公式イメージそのままだと起動しなかったのですが、イメージの MS-DOS領域(UEFI領域)を rpi-firmware でインストールされるファイルで置き換えてやると起動しますよという内容でした。
解決方法は簡単だったので、公式もすぐ解決して治るかと思っていたら、今年になっても相変わらずの状況でした。私も怠けてバグレポートなども出さず、bugzilla でどういう状況になっているかなども調べずほったらかしな状況でした。
すると記事のコメント欄で動きが
そんな状況から突然動き出したのが、今年 9 月上記記事のコメント欄で @yoshiro_mihara さんが私の雑な解決策を深堀して、原因を特定してくれていました。最終的にこの問題に関する bugzilla report(report 自体は 2022 年からあった) へ、bugzilla へのパッチ報告にまとめてくれていました。結局私は何もしてません。
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記事のコメント
https://qiita.com/s_mitu/items/96f3b28dacdac90de5b6#comment-4baf6afdbe1375608cfd -
この件に関する bugzilla リポート
https://bugs.freebsd.org/bugzilla/show_bug.cgi?id=278816 -
パッチ
https://cgit.freebsd.org/src/commit/?id=e41e099ef199de096abd9a93289bdacfd83a5f48原因は、rpi-firmware に含まれている Raspberry Pi Zero 2 W 用の dtb ファイル
bcm2710-rpi-zero-2-w.dtbがインストールされてないよ?ということで、パッチはそれをインストールするようリストにファイル名を追加したというシンプルな内容です。私のやり方は全部一緒くたにコピーしただけですが、必要なファイルだけコピーすればええやんというわけです。
このパッチで、やっとこさ
15-RELEASE
https://download.freebsd.org/releases/arm64/aarch64/ISO-IMAGES/15.0/FreeBSD-15.0-RELEASE-arm64-aarch64-RPI.img.xz
と
14.3-STABLE
https://download.freebsd.org/snapshots/ISO-IMAGES/14.3/FreeBSD-14.3-STABLE-arm64-*-RPI.img.xz
のイメージは何もしなくても Raspberry Pi Zero 2 W で起動するようになりました。
報告大事
このように「誰か報告して解決するだろう」→「誰も報告していないのである!」という自体が、特に FreeBSD で RaspberryPi 動かそうというようなニッチな界隈だと発生しやすいのだなぁと実感しました。
まぁ FreeBSD がそもそもニッチなので、問題があったら誰か任せにせず報告せんといけませんなぁ、まぁ英語をちょっと頑張って、問題を客観的整理してとなかなか敷居が高いので気楽にできませんが、できる範囲でやらないと。
FreeBSD Bugzilla
https://bugs.freebsd.org/bugzilla/