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チーム・パフォーマンス領域

Last updated at Posted at 2023-03-15

初めに

記事をご覧いただきありがとうございます!
PMBOK第7版を元にプロジェクト・マネジメントについて勉強しております。
章立てでまとめておりますので、ご自身のあったものをご覧ください。

ステークホルダー

チーム

開発アプローチとライフサイクル

計画

プロジェクト作業

デリバリー

不確かさ

〜作成中〜

2 チーム・パフォーマンス領域における成果

  • オーナーシップの共有
  • パフォーマンスの高いチーム
  • すべてのチーム・メンバーが示した、適切なリーダーシップとその他の人間関係のスキル

プロジェクト・マネージャー
母体組織によって任命された人で、プロジェクト・チームを率いてプロジェクト目標を達成する責任を負う。

プロジェクトマネジメント・チーム
プロジェクト・チームのメンバーのうち、プロジェクトマネジメント活動に直接関与している要員

プロジェクト・チーム
プロジェクト目標を達成するためにプロジェクトの作業を実施する集団

2.1 マネジメント

2.1.1 集権型マネジメントとリーダーシップ

  • マネジメント活動が集権化されている環境で有効
  • 説明責任は、プロジェクト・マネージャーまたは同様の役割を果たす1名に割り当てる
  • プロジェクト憲章またはその他の承認文書によって、プロジェクト・チームを形成することを承認できる

2.1.2 分権型マネジメントとリーダーシップ

  • プロジェクトマネジメント活動がチームで共有されることで、チームメンバーが作業を完了する責任を負う。
  • または、プロジェクト・チームが自律してプロジェクトの完了を目指す。
  • プロジェクト・チームの誰かがファシリテーターとなり、コミュニケーション、協働、エンゲージメントを促す。

サーバント・リーダー

サーバント・リーダーシップとは、プロジェクト・チームのパフォーマンスを可能な限り高めるために、チームメンバーのニーズと育成について理解し対処することに重きを置くスタイル。

サーバント・リーダーが注力する質問事項

  • プロジェクト・チーム・メンバーは個人として成長しているか
  • プロジェクト・チーム・メンバーは、より健康で、より賢く、より自由で、より自律的になっているか
  • プロジェクト・チーム・メンバー自身もサーバント・リーダーになろうとする意欲が高まっているか

サーバント・リーダーシップの行動

  • 阻害要因の除去
  • 逸脱要素の遮断
  • 奨励と能力開発の機会

2.1.3 チーム育成の共通側面

マネジメント活動の体系に関わらず、以下のような共通の側面がある。

ビジョンと目標

プロジェクトのビジョンと目標を全員が認識しておく

役割と責任

プロジェクト・チーム・メンバーが各自の役割と責任を理解し、遂行する

プロジェクト・チームの業務

プロジェクト・チームのコミュニケーション、問題解決、合意に達するプロセスの促進のために、プロジェクト・チーム憲章や業務ガイドライン、プロジェクト・チーム規範の作成が含まれることがある。

ガイダンス

ガイダンスによって、プロジェクト・チーム・メンバー全員を正しい方向に向かわせることができる。

成長

チームが優れた成果を上げている分野の特定
改善の余地がある分野の指摘

2.2 プロジェクト・チームの文化

  • プロジェクト・チーム・メンバーによって、作業の仕方や文化が異なる。
  • プロジェクト・マネージャーは、それぞれが安心でき、互いを尊重する、公平な環境を確立・維持する必要がある。
  • 環境を確立する上で、以下のような望ましい振る舞いの規範を示す。

透明性

どのように考え、選択を行い、情報を処理するかを他者に明らかにする

誠実さ

  • 正直さ
    • リスクを表面化させる
    • その前提条件と見積もりの根拠を伝える
    • 悪いニュースは早く伝える
    • 状況報告にプロジェクトの現状が正確に記載されていることを確認する
  • 倫理的な振る舞い
    • プロダクト設計における潜在的な欠陥や悪影響の表面化
    • 潜在的な利益相反の開示
    • 公平性の確保
    • 環境、ステークホルダー、財務的影響に基づいた意思決定

尊重

  • その人の考え、スキル、プロジェクト・チームにもたらす視点と専門知識について敬意を表す。

肯定的な会話

  • 全ての当事者が受け入れられる解決策に至ることを目的に、他者と協力して、見解の相違を解消する。

支援

  • 技術的な課題、環境の影響、人間関係などの困難に対して、問題の解決と障害の除去を通じて支援する。

勇気

  • 問題や仕事のやり方に新しいアプローチを推奨すること、自分より大きな権限を持つ人物に異を唱えることは、実験の文化を醸成し、勇気を持って新しいアプローチを試しても良いということを他者に伝えることになる。

成功の祝福

  • プロジェクト・チーム・メンバーは作業を優先すると、イノベーション、適応、他者への奉仕、学習について後回しにしてしまう。
  • 貢献に対してその都度認めることで、プロジェクト・チームと個人のモチベーションを維持することができる。

2.3 パフォーマンスが高いプロジェクト・チーム

  • 効果的なリーダーシップの目的の一つは、パフォーマンスが高いプロジェクト・チームを作ることである。
  • パフォーマンスが高いプロジェクト・チームの要因は以下のものがある。

オープンなコミュニケーション

  • 生産性の高い会議、問題解決、ブレーンストーミングが可能になる。
  • 理解の共有、信頼、協働などの基盤となる。

理解の共有

  • プロジェクトの目的と、ベネフィットについての理解を共有する。

オーナーシップの共有

  • プロジェクト・チーム・メンバーが成果へのオーナーシップを感じるほど、パフォーマンスが向上する可能性が高くなる。

信頼

  • メンバーが互いに信頼し合うプロジェクト・チームは、成功を実現するためにもっと力を発揮しようとする。

協働

  • 互いに協働するプロジェクト・チームは、より多様なアイデアを生み出し、より良い成果をもたらす傾向がある。

適応力

  • 環境や状況に合わせて作業方法を調整できるプロジェクト・チームは、より効果的である。

回復力

  • 課題や失敗に遭遇した時、パフォーマンスが高いプロジェクト・チームは立ち直りが早い。

エンパワーメント

  • 業務の遂行方法について細かく管理されているプロジェクト・チーム・メンバーよりも、意思決定を行う権限を与えられているメンバーの方がより良いパフォーマンスを示す。

認知

  • 自分たちが力を注いだ作業と達成したパフォーマンスを評価されているプロジェクト・チームは、良いパフォーマンスを継続しやすい。

2.4 リーダーシップ・スキル

2.4.1 ビジョンの確立と維持

  • プロジェクトの目的達成に向けて正しい方向に時間とエネルギーを注ぐために、目的を理解することは不可欠である。
  • プロジェクト・ビジョンとは、プロジェクトの目的を明確で簡潔に要約したもの。
  • ビジョンは、プロジェクト・チーム・メンバーの強力なモチベーションのためのツールにもなる。
  • ビジョンは、次の質問に答えられるべきである。
    • プロジェクトの目的は何か
    • プロジェクトの作業の成功の定義は何か
    • プロジェクトが達成されると、将来はどのように良くなるか
    • プロジェクト・チームは、ビジョンから逸脱していることをどのようにして認識するか
  • 良いビジョンは以下の要素を持つ。
    • 力強いフレーズまたは短い記述でプロジェクトを要約する。
    • 達成可能な最良の結果を説明する。
    • プロジェクト・チーム・メンバーの心に共通でまとまりのある絵を描く。
    • 成果への情熱を引き出す。

2.4.2 クリティカル・シンキング

  • さまざまなプロジェクト・パフォーマンス領域では、バイアスを認識し、問題の根本原因を特定し、曖昧さや複雑さなどの困難な課題を考慮する必要がある。
  • プロジェクト・チーム・メンバーは以下のことにクリティカル・シンキングを適用する。
    • バイアスのない、バランスの取れた情報を調査し、収集する。
    • 問題を認識し、分析し、解決する。
    • バイアス、表明されていない前提、価値を特定する。
    • 言語の使用、および自分自身や他者への影響を認識する。
    • データと根拠を分析して、議論と見解を評価する。
    • イベントを観察して、パターンと関係を特定する。
    • 機能的、演繹的、仮説的な推論を適切に適用する。
    • 誤った前提、誤った類推、感情的な訴え、その他の欠陥のある論理を特定し、明確にまとめる。

2.4.3 動機づけ

  • プロジェクト・チーム・メンバーの動機づけには、以下の2つの側面がある。
    • プロジェクト・チーム・メンバーを動機づける要因を理解すること
    • プロジェクト・チーム・メンバーがプロジェクトとその成果にコミットし続けられるような方法でメンバーと協力すること
  • 動機づけには「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」の2つがあるが、プロジェクトで行われる作業は「内発的動機づけ」と整合している。
  • 内発的動機づけの要因は以下のものがある。
    • 達成感
    • 挑戦意欲
    • 仕事についての信念
    • 違いをもたらすこと
    • 自主性と自律性
    • 責任感
    • 個人の成長
    • 人とのつながり
    • プロジェクト・チームの一員であること
  • プロジェクト・チーム・メンバーがどの動機づけが強く要因になっているのかを把握する必要がある。

2.4.4 人間関係のスキル

  • プロジェクトで頻繁に使用される人間スキルには、「感情的知性」「意思決定」「コンフリクト・マネジメント」がある。

感情的知性

  • 感情的知性とは、

自分自身の感情や他者の感情を認識する能力である。この情報は、思考と振る舞いの指針として使われる。個人的な感情の認識、他者の感情への共感、適切に行動する能力は、効果的なコミュニケーション、協働、リーダーシップの基盤となる。

  • 感情的知性は以下の4つに集約される。
    • 自己認識

    現実的な自己評価を行う能力である。これには、自身の感情、目標、動機付け、長所、短所の理解が含まれる。

    • 自己管理

    自己管理は、自己規制とも呼ばれ、混乱を招く感情や衝動をコントロールして方向転換する能力である。それは、思い付きや衝動的な判断を行動に移す前に立ち止まって考える能力である。

    • ソーシャル認識

    ソーシャル認識とは、共感、および他の側面を理解し考慮することである。これには、言葉以外の合図やボディ・ランゲージを読み取る能力も含まれる。

    • ソーシャル・スキル

    ソーシャル・スキルは、感情的知性の他の側面を最大限発揮することである。それは、プロジェクト・チームなど人の集団のマネジメント、ソーシャル・ネットワークの構築、さまざまなステークホルダーとの共通点の発見、信頼関係の構築などに関係する。

意思決定

  • 規模別の意思決定におけるメリット・デメリット
    • 一方向
      • メリット
        • 迅速である
      • デメリット
        • 間違いが起こりやすくなる。
        • その意思決定を受ける人々の意見を反映していないため、意欲を低下させる可能性がある。
    • グループ
      • メリット
        • グループの広範な知識ベースを活用できる。
      • デメリット
        • 時間がかかる。
        • メンバーが仕事から離れるときにチーム作業が中断する。
    • プロジェクト・チーム
      • 各のステークホルダーが、幅広いソリューションの代替案やアプローチを考察することに取り組む。
      • 次に、プロジェクト・チームは一つの望ましい解決策に絞り込む。
      • 決定方法には以下のようなものがあり、これらは発散と収束にパターンが使われる。
        • ローマ式投票法
        • ワイドバンド・デルファイ見積もり法
        • 五指投票法

コンフリクト・マネジメント

  • プロジェクトは、予算、スコープ、スケジュール、品質などの相互排他的な制約条件に直面し、コンフリクトにつながる可能性がある。
  • コンフリクトが生じることによって、さらなるコンフリクトが生じることもあれば、より良い意思決定や強力な解決策の実現に繋がることもある。
  • コンフリクトを良い方向に導くために、以下のアプローチが役立つ。
    • コミュニケーションをオープンに保ち、相手を尊重する。
      • プロジェクト・チーム・メンバーが安心できる環境を確保して、コンフリクトの原因を探ることが重要である。
    • そして、人ではなく課題に焦点を当てる。
      • コンフリクトは、人がそれぞれ異なる状況認識をしていることに基づいている。
      • その状況を解決することに焦点を当てる。
    • 過去ではなく、現在と未来に焦点を当てる。
      • 過去の状況ではなく、現在の状況に注力し続ける。
    • 代替案を一緒に探す。
      • コンフリクトによって発生したダメージは、解決策と代替案を相手と一緒に探すことで修復できる。
      • それによって、建設的な関係を築くことができる。

2.5 リーダーシップ・スタイルのテーラリング

  • リーダーシップ・スタイルもプロジェクト、環境、ステークホルダーのニーズを満たすようにテーラリングされる。
  • リーダーシップ・スタイルのテーラリングに影響を与える変数は以下のものがある。
    • そのタイプのプロジェクト経験
      • 特定のタイプのプロジェクトで経験を積んだプロジェクト・チームは、リーダーシップをあまり必要としない。
      • 組織にとって新しいタイプのプロジェクトでは、監督を強化し、より指示的なリーダーシップ・スタイルを使う。
    • プロジェクト・チーム・メンバーの成熟度
      • 技術分野で成熟したプロジェクト・チーム・メンバーは、慣れていないプロジェクト・チーム・メンバーよりも監督・指示が少なくて済むことがある。
    • 組織のガバナンス構造
      • 組織構造は、権限と説明責任が集権化または分散化される程度に影響を与える。
    • 分散型プロジェクト・チーム
      • プロジェクト・チーム・メンバーが分散していると、対面時よりも協働や関係性を作り出すのが難しい。
      • 以下に改善の例を示す。
        • 共に働くためのコラボレーション・サイトが存在することを確認する。
        • プロジェクト・チームのサイトを用意し、関連するプロジェクトおよびプロジェクト・チームのすべての情報を常に利用できるようにする。
        • 会議には音声機能とビデオ機能を使用する。
        • メッセージングや携帯メールなどの技術を使用して、継続的な接触を維持する。
        • 遠隔地にいるプロジェクト・チーム・メンバーを知るための時間を作る。
        • 関係を築くために、少なくとも1回は対面会議を開催する。

2.6 結果のチェック

成果 チェック
オーナーシップの共有
  • すべてのプロジェクト・チーム・メンバーがビジョンと目標を理解している。
  • プロジェクト・チームはプロジェクトの成果物と成果に責任を持つ。
パフォーマンスの高いチーム
  • プロジェクト・チームは互いに信頼し合いしあい協働している。
  • プロジェクト・チームは変化する状況に適応し、課題に直面しても回復力を発揮する。
  • プロジェクト・チームは権限を与えられ、プロジェクト・チームのメンバーに権限を与え、認める。
適切なリーダーシップとその他の人間関係のスキルがすべてのプロジェクト・チーム・メンバーによって実践されている。
  • プロジェクト・チーム・メンバーは、クリティカル・シンキングと人間関係のスキルを適用する。
  • プロジェクト・チーム・メンバーのリーダーシップ・スタイルは、プロジェクトの状況と環境に適している。

引用

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