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電気通信主任技術者試験(伝送交換)合格レポート

Last updated at Posted at 2025-08-21

はじめに

先日電気通信主任技術者試験(伝送交換)を3科目受験し、合格しましたので振り返りたいと思います。

電気通信主任技術者は電気通信設備の工事、維持及び運用の監督などを行う人であり、事業用電気通信設備を扱う事業者であれば選任が必要になります。

電気通信主任技術者には「伝送交換」と「線路」の2種類があり、前者は伝送交換設備、後者は線路設備の工事・維持運用を担当します。

試験概要

電気通信主任技術者試験は年に2回の試験があり、毎年1月と7月に開催されます。それぞれ10月(上旬〜中旬)、4月(上旬〜中旬)に申し込みが行われます。通常、伝送交換の場合は「伝送交換設備及び設備管理」「電気通信システム」「法規」の計3科目受験となります。

  • 試験科目(伝送交換):「伝送交換設備及び設備管理」「電気通信システム」「法規」
  • 受験料:29,000円

昔は「電気通信システム」「専門的能力」「設備及び設備管理」「法規」の4科目でしたが、令和3年に「専門的能力」「設備及び設備管理」が統合され、ソフトウェア管理も試験範囲と加わり3科目になっています。

各科目の合格基準、試験時間は下記の通りです。

科目 合格基準 試験時間
伝送交換設備及び設備管理 90点/150点 150分
法規 60点/100点 80分
電気通信システム 60点/100点 80分

法規と電気通信システムについては一つのマークシートで行われました。免除科目がある場合、80分経過後に終了のアナウンスがあるようです。

試験科目の免除については、各科目合格後3年以内が有効になります。その他、特定の資格を保持していたり、実務経験などでも免除されることがありますので、詳しくは下記をご覧ください。

学習方法

まずはこの3冊は抑えました。おおよそそれぞれ3周しています。法規については巻末に試験範囲の関連法律全文はありますが、特に読み込んではいません。

途中、問題演習に物足りなさを感じたため、追加で下記1冊にも取り組みました。

学習上は過剰であったと感じており、実際には「オーム社の3冊」または「秀和システム新社の1冊」どちらかで良いと思います。強いていうと、後者の本は800ページもあるので、物理本の場合持ち運びには向いていません。
本の難易度としては、オーム社の3冊の方が若干計算問題の計算過程が省略されがちな気もするので、数学・物理が少し苦手な方は『これ1冊で最短合格 電気通信主任技術者 要点解説テキスト&問題集[伝送交換主任技術者編]』をおすすめします。

過去問の問題演習としては、下記問題集に取り組んでいます。過去問自体は公開されていますが、解説付きのものを求めるとこれしかないと思います。

学習時間

ネスぺの時と同様になりますが、平日は30分~1時間程度、休日は最大2時間取り組んでいました。5月から学習をしていたのでトータルでは75時間程度でした。ただし私自身、本試験で問われるTCP/IP関連やアプリケーション関連の知識はある程度保持しているため学習時間は短縮できていたと思います。したがって、試験範囲に対してどの分野の知識があるかは事前に把握しておくことが必要と思われます。

また、本試験は過去問からの出題も多数あります。そのため、最終手段としては問題と解答を覚えるのもアリです(様々な面でおすすめはしません)。

個人的難易度としては法規>=伝送交換設備及び設備管理>>電気通信システムでした。法規は学習しやすいですが、細かい箇所を問われた時によく分からなくなることもありました。電気通信システムは最終的には簡単と感じるようになりましたが、最初は物理系の知識がごっそり抜け落ちていたため苦労しました。学習を続けていれば一番点数が取れる科目だと思います。

試験当日

特に緊張はせず試験に臨みました。内容としても過去問の内容は確実に正答しました。初見の問題についても学習した内容で解くことができました。

結果

試験翌日に解答が公開されたので、自己採点をしました。

科目 自己採点結果
伝送交換設備及び設備管理 115 / 150
法規 72 / 100
電気通信システム 95 / 100

この時点で合格しているとほぼ確信していましたが、マークミスなどで不合格の可能性もあったため、正式に合否が出るまではぬか喜びにならないように過ごしていました。

後日(約3週間後)、改めて合否を確認し、無事合格していました!

その先

この資格を取ることで劇的にすぐ何かが変わるわけではないですが、とある目標のためにこの資格を取る必要がありました。集中的に取り組んで3科目を一発でクリアできたのは本当に良かったです。
さて、この資格を持っていることで、実はいくつかの資格で科目免除となります。「工事担当者」「(陸上/海上/総合無線通信士などの)無線従事者」あたりが有名なところでしょうか。今のところ追加の資格を受験する予定はありませんが、有効期限等もないので気が向いたら試してみようと思います。

まとめ

内容が内容なだけに、全てのエンジニアにお勧めできるものではないですが、特定の業界では必須級に求められるスキルですので、特定の業界に興味がある方はぜひ受験を検討してみてください。

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