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はじめに

事業部MVPを取った優秀な後輩から
「社会人歴ぼくの倍以上なのに記事書けないとか今まで寝てたんですか?」
的な圧を感じたので寝てないことの証明で記事を書いたのですが、
今度は、
「記事はたくさん書いて欲しいけど、手抜きな記事は書かないでくださいね?」
と釘を刺されましたので、手抜き記事にならないようにがんばってもう一記事書くことにしました。

この記事で書くこと

「それ、本当に今やる必要ありますか?」

この言葉、なんか辛いですよね。
トレーニングの最終Repで「あと3回行きましょう!」って言われたときぐらい辛いですよね。

誰かに言われたこともあるし、自分が言ったこともあります。
そのたびに「いや、ちゃんと考えてるんだけどな……」というもどかしさが残ったりします。

プロダクトマネジメントをしていると、
「この施策の優先度、どう決めるべきか」
「いや、そもそも“本当にやるべきなのか”」
そんな問いに、定期的にぶつかります。

  • ユーザーから要望が来ている
  • 営業からも「提案で絶対使いたい」って言われてる
  • エンジニアからも「今なら技術的にやりやすい」と言われている

そんな時、Wishlistとして検討してきた施策をながめながら、
「で、どうしよう?」
そんな自問自答を3億回繰り返しています。

今回は、自問自答を繰り返しながらたどり着いた、今時点の自分の判断軸をまとめてみようとおもいます。

この記事で書かないこと

「優先度の判断はこうやるべきだ!」
「〇〇の判断軸は間違っている!」
そんなことは書きません。

あくまでも、私が試行錯誤しながらたどり着いた、現時点での一定の指針を書くことに終始します。

優先度を決める時に気をつけたいたった4つのポイント

現在の組織、チームではPdMである私が優先度を決めています。
もちろん、大前提としてセールスサイドや上司、開発チームに意見を聞きに行きますが、
最終的には自分の意志・自分の判断で決めています。

それが、いつまでも見た目が老けない同い年の上司から課せられた私のミッションだと理解しているからです。
(老けないの本当に羨ましい。)

でも、“決めている”とはいっても、「すべてを見通して、自信満々に決定している」なんてことはほとんどありません。
むしろ、いろんな声が飛び交う中で、判断軸をもとにして、極力冷静にジャッジしている、という感覚のほうが近いです。

優先順位の決定方法として、
重要度と緊急度で考える アイゼンハワーマトリクス
などが有名ですが、
「重要度ってどうやって判断する?」
「緊急度って人によって変わってこない?」
なんてこともあったりします。

そんな時に考えている、ちょっとだけ実務寄りな
優先度を決める時に気をつけている、たった4つの判断軸
について書いていきます。

その1. この施策は、どの“目的”に対して効いているのか?

施策って、ぱっと見は「良さそう」に見えるものが多いんですよね。
「これやったらユーザーに喜ばれそう」とか、「競合も似たことやってるからウチもやろう」とか。
でも、目的に紐付かない施策って、あとから「なんでやったんだっけ?」ってなりやすい。

自分は判断のときに 「この施策、どの事業戦略に基づいているか?」「顧客のどんな課題を解決できるのか?」 を自問するようにしています。
仮に今期の事業戦略が「LTV向上」だとしたら、「CVR向上系の施策は今回後回しにしようか」みたいな整理もできる。

目的と手段をちゃんと切り分けて、施策の“効く場所”を言語化する。
これがまず、最初のステップかなと思っています。

その2. “その判断”、チームメンバーに説明できるか?

「いや、たぶんこっちの方が大事だと思う」って気持ち、あるんですよね。
でも、それをそのまま口にしても、他のメンバーには伝わらない。

なので、自分は判断するだけじゃなくて 「なんでそうしたか」を軽くでも説明 するようにしています。
Slackのやりとりの中に一言そえるとか、Mtgの際に口頭で説明するとか。
ほんの少しの “補足” でだいぶ違う。
そんな気がしています。

特に、現在のチームはコミュニケーション量は少なくないものの、リモートワーク中心の働き方なので、
大事な意思決定こそ気を付けてコミュニケーションを取らないと
「言語化しておかないと違う伝わり方をしてしまうこと」
が増えがちです。
だからこそ、「自分の考えた経緯を順序立てて説明できているか?」って意識して、説明するようにしています。

その3. “今”やる意味はあるか?(タイミング)

たとえば、半年後でもできる(効果が変わらない)施策ってありますよね。
でも、“今やるから価値がある”施策もあって、それを見逃さないようにしています。

技術的に今ならスムーズに入れられるとか、他の施策とセットにすることで検証効率が上がるとか。
ユーザーの利用タイミングや、社内のリソース状況も含めて、 「いま着手する理由」があるか を見るようにしています。

スケジュールやタスクの順序だけじゃなくて、「今、このチーム、この環境だから効率的にできることってなんだろう?」って考える。
そんな感覚も、優先度には必要かなと思っています。

その4. “やらない”ことを、明確にする

要望って、全部 “善意” なんですよね。
「これがあると助かる」「こうなってたらいいな」っていう本心から良かれと思っての善意の声です。

でも、全部には応えられないし、応えるべきじゃないものもある。
だからこそ、 「やらない」と決めたら、それをあいまいにしない ようにしています。
「これはやりません!」と、あえてはっきりと断言することだってあります。

その時も、極力
「やらないと判断したのはなぜか」
「先送りにする理由や再検討のタイミングはいつか」
まで共有するようにしています。

これって、"断る技術"というより、"敬意を持って棚に戻す" 感覚や、"アイディアを捨てる" 覚悟に近いかもしれません。
あいまいに逃げず、やらないことを明確にする。
それも私の仕事だと考えてたりします。

まとめ

改めて、今の自分は、こんな4つの軸をもとに優先度を考えています。

  • 「この施策は、どの“目的”に効いているか?」
  • 「その判断、チームメンバーに説明できるか?」
  • 「“今”やる意味はあるか?」
  • 「“やらない”ことを明確にできているか?」

でもこれはあくまで、いまの自分なりの考え方であって、
誰かのやり方を否定したいわけでも、「こうあるべき」と押しつけたいわけでもありません。

思考を整理し、記事を書いてきた中で、
優先度の判断は、ずっと“問い続けるもの”なんだろうな〜
と考えています。

むしろ、優先度の決め方ってチームのフェーズや文化、
その時のプロダクトの状態によっても変わるものだと思っています。

だからこそ、「どうやって決めているのか?」を時々見直して、
自分の中の“判断の癖”や“前提”を言語化しておくのは、すごく大事だなと感じます。

まだまだ試行錯誤の連続で、
「あれ? これほんとに先にやるべきだったっけ???」と迷うこともよくあります。
でも、そうやって迷いながらでも、チームと前に進んでいければいいかなと思っています。

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