Amazon Linux 2023(AL2023)のリリースに伴い、Amazon Linux 2(AL2)から移行する企業・開発者が増えています。しかし、AL2023では多くのパッケージや機能が廃止されており、移行時には注意が必要です。
本記事では、AL2に存在していたが、AL2023で削除された主なパッケージを一覧でまとめました。
🎯 この記事はこんな人におすすめ
- AL2からAL2023への移行を検討している方
- EC2やECSなどでAmazon Linuxを使用しているAWS運用者
- 移行時のトラブルを未然に防ぎたいインフラエンジニア
❌ AL2にあってAL2023にないもの一覧
1. cron系パッケージ
-
cronie
(従来のcronデーモン)- AL2023ではデフォルトで未インストール、代わりにsystemdタイマー推奨
2. ログ・システムツール
rsyslog
rsyslog-openssl
lsb_release
system-lsb-core
3. 古い互換性・レガシー系
-
compat-*
系パッケージ -
32bit i686
パッケージ全般 Network Information Service (NIS) / yp
4. 言語・ランタイム系
OpenJDK 7 (java-1.7.0-openjdk)
Python 2.7
-
mcrypt
(暗号化ライブラリ) -
pcre
(pcre1バージョンは削除、pcre2へ移行)
5. AWS関連ツール
-
aws-apitools-*
(AWS CLIに統合) -
awslogs
(CloudWatch Logs エージェントに統合)
6. その他
-
bzr
(Bazaar VCS) -
cloud-init
(インスタンス初期化ツール) - MATEデスクトップ環境
🔍 なぜこれらが削除されたのか?
AL2023は、セキュリティと最新化を重視した設計方針のため、レガシー機能やサポート終了パッケージを排除し、より軽量かつモダンな構成になっています。
🚩 移行時のポイント
- 移行前にAL2023上で必要パッケージが利用可能か確認する
- 不要な依存パッケージを整理・リファクタリングする
- systemdタイマーや新しいCLIを積極的に導入する
📝 まとめ
Amazon Linux 2023は、よりモダンでセキュアな設計になっていますが、
これまでAL2で利用していたパッケージが使えないケースも多いです。
移行時には、上記リストを参考に「依存パッケージの棚卸し」をぜひ行ってください。