Promox VE9.0 β まとめと所感

PVE9.0 シリーズまとめ

• PVE 8から9へのメジャーバージョンアップ（β版＋スタンドアローン）
• PVE9からの新機能、LVMでのスナップショット取得
• Promox VE9.0 β まとめと所感
• PBS 3から4へのメジャーバージョンアップ（β版）
• PBS4からの新機能、S3互換APIを使ってS3をデータストアとして利用する

β版の内容です！
今後修正される可能性があることに注意してください！

気になった項目と所感メモです。

GUIの変更

• ログインに失敗した場合のエラー報告を改善し、トラブルシューティングを改善します。

Before

After
エラーコードが出るようになってます。

• ノードのシステム パネルのサービス ビューに小さな改善が加えられました
  • システムログのポップアップが大きくなってました。

仮想ゲストの一般的な改善

• 移行トンネルが閉じたためにゲストの移行が失敗した場合のエラー レポートを改善します。
  • 今までタイムアウトとしか表示されなかったのが改善されるのか？※タイムアウトの事象再現ができていないので詳細不明

Proxmox VE クラスタの管理の改善

• トラブルシューティングを容易にするために、ログに corosync エラー コードをきれいに出力します。
  • journal -u corosync で比較したが、違いがよくわからず…

バックアップ/復元

• Proxmox バックアップ サーバーから VM ディスクを復元する際の同時実行性を向上させます。
• 単一ファイルの復元用に VM に割り当てられたメモリを増やします。
  • リストアする機会はあまりないので性能評価まではしないですが、リストアが早くなるに越したことはないですね。

ストレージ

• ボリューム チェーンとしてスナップショットを使用する、シック プロビジョニングされた LVM ストレージ上のスナップショット (テクノロジー プレビュー)。
  • おそらく一番の注目機能。別記事にしました。

• ディレクトリ/NFS/CIFS ストレージ上のボリューム チェーンとしてのスナップショットのサポート (テクノロジー プレビュー)。
  • もともと取得できたが、パフォーマンス向上の可能性がある？テクノロジープレビューなので実用はまだ先かな…
• データセンター構成でストレージ レプリケーション トラフィック専用のネットワークを設定できるようにします。
  • 今までマイグレーションとレプリケーションネットワークは共用だったので、ZFSレプリケーションをより使いやすくなったと思います。

• GlusterFS はメンテナンスされていないため、PVE 9 以降ではサポートが廃止されます。
  • 利用実績を聞いたことがないのでしょうがない…

アクセス制御

• QEMU ゲスト エージェントへの API アクセスに対してきめ細かな権限を導入します。
  • VM.GuesAgentが増えています。
  • VM.Monitorはなくなり、Sys.Auditに統合されたので利用していた人は注意

ファイアウォールとソフトウェア定義ネットワーク

• Open FabricとOSPFサポート
  • テクノロジープレビューと書いてないのでいきなりちゃんと動作する？
  • 徐々に大規模導入の話も増えてきているので、それらの需要にこたえられるかも。

Proxmox VEノードの管理の改善

• ネットワーク インターフェイス名を固定するためのツールを提供します。
  • バージョンアップ時にNICの名前が変わって通信不能、という障害は過去やらかしたのでうれしい更新。
  • proxmox-network-interface-pinning generate を実行すればすべてのNICに対して実行してくれるので、初期インストールしたらとりあえず実行するでいいかもしれない。

root@pve9:~# ip a
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1000
    link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
    inet 127.0.0.1/8 scope host lo
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 ::1/128 scope host noprefixroute
       valid_lft forever preferred_lft forever
2: ens18: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master vmbr0 state UP group default qlen 1000
    link/ether bc:24:11:f5:cc:55 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    altname enp0s18
    altname enxbc2411f5cc55
3: ens19: <BROADCAST,MULTICAST> mtu 1500 qdisc noop state DOWN group default qlen 1000
    link/ether bc:24:11:0a:ff:6d brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    altname enp0s19
    altname enxbc24110aff6d
4: vmbr0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000
    link/ether bc:24:11:f5:cc:55 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 172.18.252.10/16 scope global vmbr0
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 fe80::be24:11ff:fef5:cc55/64 scope link proto kernel_ll
       valid_lft forever preferred_lft forever
root@pve9:~#
root@pve9:~#
root@pve9:~# proxmox-network-interface-pinning
ERROR: no command specified
USAGE: proxmox-network-interface-pinning <COMMAND> [ARGS] [OPTIONS]

       proxmox-network-interface-pinning generate  [OPTIONS]

       proxmox-network-interface-pinning help [<extra-args>] [OPTIONS]
root@pve9:~#
root@pve9:~#
root@pve9:~# proxmox-network-interface-pinning generate
This will generate name pinning configuration for all interfaces - continue (y/N)?
y
Name for link 'enp0s18' will change to 'nic0'
Name for link 'enp0s19' will change to 'nic1'
Name for link 'ens18' will change to 'nic0'
Name for link 'ens19' will change to 'nic1'
Name for link 'enxbc24110aff6d' will change to 'nic1'
Name for link 'enxbc2411f5cc55' will change to 'nic0'
Generating link files
Successfully generated .link files in '/usr/local/lib/systemd/network/'
Updating /etc/pve/nodes/pve9/host.fw.new
Updating /etc/network/interfaces.new
Updating /etc/pve/sdn/controllers.cfg
Updating /etc/pve/sdn/fabrics.cfg
Successfully updated Proxmox VE configuration files.

Please reboot to apply the changes to your configuration

root@pve9:~#
root@pve9:~# ip a
1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group defaul                                                                                                                                                             t qlen 1000
    link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
    inet 127.0.0.1/8 scope host lo
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 ::1/128 scope host noprefixroute
       valid_lft forever preferred_lft forever
2: nic0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master vmbr0                                                                                                                                                              state UP group default qlen 1000
    link/ether bc:24:11:f5:cc:55 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    altname enp0s18
    altname enxbc2411f5cc55
3: nic1: <BROADCAST,MULTICAST> mtu 1500 qdisc noop state DOWN group default qlen                                                                                                                                                              1000
    link/ether bc:24:11:0a:ff:6d brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    altname enp0s19
    altname enxbc24110aff6d
4: vmbr0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP grou                                                                                                                                                             p default qlen 1000
    link/ether bc:24:11:f5:cc:55 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 172.18.252.10/16 scope global vmbr0
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 fe80::be24:11ff:fef5:cc55/64 scope link proto kernel_ll
       valid_lft forever preferred_lft forever
root@pve9:~#
root@pve9:~#

システムレポートの改善

• 抜けてる奴があって結局追加でコマンド実行というパターンが減るかな？もともとSDNとか使っている人があまりいないので別途取得の頻度はほぼないけど…

おまけ

Debian 13 変更だと思うのですが、シンタックスハイライトされるようになって見やすい！